<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<feed xmlns="http://www.w3.org/2005/Atom">
    <title>chez sugi</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://chez-sugi.net/" />
    <link rel="self" type="application/atom+xml" href="http://chez-sugi.net/atom.xml" />
    <id>tag:chez-sugi.net,2008-06-07://1</id>
    <updated>2010-03-08T18:31:41Z</updated>
    <subtitle>somewhere i have never travelled</subtitle>
    <generator uri="http://www.sixapart.com/movabletype/">Movable Type 5.0</generator>

<entry>
    <title>岸本佐知子『ねにもつタイプ』</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://chez-sugi.net/book/20100308.html" />
    <id>tag:chez-sugi.net,2010://1.2161</id>

    <published>2010-03-08T14:00:00Z</published>
    <updated>2010-03-08T18:31:41Z</updated>

    <summary> 翻訳家岸本佐知子さんの奇想天外なエッセイ集。 腹をかかえたりあっけにとられたりするうちに、妙な親近感や懐かしさのようなものが芽生えてきた。なんだろうと思ったら、子供の頃に感じていた感覚なのだった。子供の頃は目にするものすべてが不思議でとんちんかんなことばかり考えていたけど、そこ...</summary>
    <author>
        <name>sugi</name>
        
    </author>
    
        <category term="読書ノート" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://chez-sugi.net/">
        <![CDATA[<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480426736/chezsugi-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41Ax4KU9YuL._SL160_.jpg" alt="ねにもつタイプ (ちくま文庫)" class="mt-image-left" style="float: left; margin: 0 20px 20px 0;" /></a></p>

<p>翻訳家岸本佐知子さんの奇想天外なエッセイ集。</p>

<p>腹をかかえたりあっけにとられたりするうちに、妙な親近感や懐かしさのようなものが芽生えてきた。なんだろうと思ったら、子供の頃に感じていた感覚なのだった。子供の頃は目にするものすべてが不思議でとんちんかんなことばかり考えていたけど、そこには子供なりの筋の通った論理があり、いつの間にかそれが大人の論理に移行しただけなのだ。ぼくなんかはもうすっかりその頃考えていたことを忘れていたけど、岸本さんはエピソードのひとつひとつを事細かに覚えていて、かつその頃の視点を今に蘇らせてまわりの世界を眺めることができる。とても希有な能力で、うらやましい。</p>

<p>身の回りのあちこちに口をあけていた「地獄」、コアラの鼻の材質、トイレットペーパーとの会話、カルピスを飲むと舌の奥にできる「モロモロ」。みんな一度は経験したり考えたことがある気がする。</p>

<p>そして<strong>べぼや橋</strong>。本編ではネットでは自分のサイトしかヒットしないと書いてあったが（あとがきでは3件ヒットに増加）、今 Google で検索したら661件になっていた。</p>
]]>
        

    </content>
</entry>

<entry>
    <title>2010-03-07</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://chez-sugi.net/walk/20100307.html" />
    <id>tag:chez-sugi.net,2010://1.2160</id>

    <published>2010-03-07T14:12:06Z</published>
    <updated>2010-03-08T16:20:35Z</updated>

    <summary>いまいましいことに、予報通り、冷たい雨。でもそれが雪に変わることはなく冷たい雨はどこまでいっても冷たい雨のままだった。 散歩はあきらめて、美術展でもいこうと思うが、適当なのが見つからない。今日は買い物だけして帰るかと、電車に乗り込み、iPhoneをいじっていたら、楊福東（ヤン・フ...</summary>
    <author>
        <name>sugi</name>
        
    </author>
    
        <category term="散歩日和" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    <category term="美術館" label="美術館" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://chez-sugi.net/">
        <![CDATA[<p>いまいましいことに、予報通り、冷たい雨。でもそれが雪に変わることはなく冷たい雨はどこまでいっても冷たい雨のままだった。</p>

<p>散歩はあきらめて、美術展でもいこうと思うが、適当なのが見つからない。今日は買い物だけして帰るかと、電車に乗り込み、iPhoneをいじっていたら、楊福東（ヤン・フードン）という名前にぶちあたった。どこかで聞いたことのある名前。そう、何年か前、森美術館で開催されたハピネス展という展覧会に出展されていた『下級兵士YYの夏』という映像作品のディレクターだった人だ。ぼくはある若い中国人女性のユニークでユーモラスな夏を描いたこの作品がとても気に入って、都合3回もみてしまった。あれと同じ人の作品なら是非ともみたい、と思い原美術館にいくことにした。品川から京急で一駅横浜方面にもどり北品川で下車して、国道15号をわたり坂をのぼり、JRの線路を陸橋で越えると、いきなり緑が深まり、雨音以外の音が静寂の中に退く。原美術館はその先で右手に曲がったところにある。</p>

<p>楊福東は思っていたのと全然違った。全部で5作品、3編はストーリー性を感じる純粋な映像作品。1時間弱の比較的長めのもの、30分弱のもの、7分の短編。残りの2つは、複数の画面から構成されるヴィデオインスタレーションだ。なんかどれも過度に男性的というか、武骨な感じで、女性が登場してもそれは明らかに男性の視点から描かれているのだ。むしろ、YYの夏の、ガーリーでユーモラスで都会的な感覚はどこからでてきたのだろうか、と逆に不思議に思った。</p>

<p>一番印象に残ったのは、『竹林の七賢人 パート3』という作品で、牛を実際に殺す場面だ。脳天を石斧のような鈍器を振り下ろしてたたき割っている。確かにショッキングなんだけど、不思議に残酷さはあまり感じなかった。牛を殺すことに罪があるとして、それは苦しみの時間に比例するような気がした。</p>

<p>相変わらずの冷たい雨の中品川まで歩いて戻り、そこから先はショッピングアワー。まず、iPhone を契約したときにソフトバンクからもらったギフト券をようやく3枚使って、丸の内の丸善でフリッツ・ライバー『跳躍者の時空』を買った。ギフト券を使える店はぼくは頻繁に利用する店と微妙にずれていて、なかなか使う機会がないまま、だんだん大事な買い物のときでないと使ってはいけないような気分になってきて、あやうくサイフの肥やしになりそうだったので、何気ない買い物で何気なく使ってみた。お釣りもでるそうなので、もっと気軽に使えばよかった。</p>

<p>その後、アルプスで牛すじカレー - 450円を食べたりスタバでチャイティーラテを飲んだりしながら、いい加減くたびれてきた散歩の必需品、カサとスニーカーを新調し、最後にワインを買って帰ったのだった。おしまい。</p>
]]>
        

    </content>
</entry>

<entry>
    <title>2010-03-06</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://chez-sugi.net/walk/2010-03-06.html" />
    <id>tag:chez-sugi.net,2010://1.2159</id>

    <published>2010-03-06T14:00:00Z</published>
    <updated>2010-03-06T19:01:04Z</updated>

    <summary> 電車の隣席の隣の男性が何やら話している。隣の隣からも男性の声が聞こえるので、彼と話しているのだとばかり思ったが、何か様子が違う。イントネーションが単調で抑揚がないのだ。ちょっと身体を傾けてうかがうと、隣の隣の男性はそのまた隣の人と話しているのだった。そう、隣の男性はずっと独り言...</summary>
    <author>
        <name>sugi</name>
        
    </author>
    
        <category term="散歩日和" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://chez-sugi.net/">
        <![CDATA[<p><a href="http://www.flickr.com/photos/chez_sugi/archives/date-taken/2010/03/06/detail/" title="seems like hovering away - IMGP0919 by chez_sugi, on Flickr"><img src="http://farm5.static.flickr.com/4070/4411163368_6dfcf02258_m.jpg" width="240" height="159" alt="seems like hovering away - IMGP0919" class="mt-image-left" style="float: left; margin: 0 20px 20px 0;"/></a></p>

<p>電車の隣席の隣の男性が何やら話している。隣の隣からも男性の声が聞こえるので、彼と話しているのだとばかり思ったが、何か様子が違う。イントネーションが単調で抑揚がないのだ。ちょっと身体を傾けてうかがうと、隣の隣の男性はそのまた隣の人と話しているのだった。そう、隣の男性はずっと独り言をつぶやいていたのだった。そういう人には twitter がありますよと教えてあげたかった。</p>

<p>東池袋でマチネーの観劇。アフタートークまでみてしまったので、劇場を出たのは5時過ぎだった。来るとき降り始めた雨はいったんあがっていた。このチャンスを無駄にしないため、すぐさま歩き始めた。天気予報ではちょっと寒いようなことをいっていたが、あたりには暖かな湿り気を帯びた空気がただよっている。池袋東口の歓楽街からはずれたこのあたりの雰囲気はかなり好きだ。特に雨上がりの夕方に歩くにはいい。裏道を選び、ぼくも路傍の色あせた影の一つになる。</p>

<p>大塚駅前から板橋方面へ。きらめくイルミネーションを通り抜けていたら気分が高揚してきた。苛酷な冬の間ごぶさただったウォーキングハイ。その「ハイ」でハイボールが作れそうだった。途中で王子方面に向きを変え、石神井川近くの小公園にかかる小さな吊り橋を渡った。揺れる揺れる。揺れ方はかなり本格的な吊り橋だ。渡り終えてからもしばらく地面が揺れているような気がした。王子神社から王子稲荷、名主の滝と続くあたりの雰囲気がたまらない。結構散歩の盲点になっている地域だ。昼間にまたこよう。</p>

<p>また雨がぽつぽつ落ちてきた。東十条で散歩を終える。<span class="footnote">[東池袋駅〜大塚駅〜王子稲荷〜東十条駅（7.4km）[<a href="http://maps.google.co.jp/?q=http://chez-sugi.net/trails/kml.rb?date=2010-03-06" class="maplink">地図</a>]]</span></p>

<p>東京駅に出た。名店街の中の小さなタワレコで capsule の新譜 "Player" を買う。このところの capsule は中田ヤスタカが Perfume をプロジュースしている反動か、ハードな曲が多かったが、ちょっと試聴した感じだと、ソフトでメロウな曲調が戻ってきた感じだ。</p>

<p>スタバで最後に残ったソーセージパイを注文したら、同時に隣のカウンターで同じものを注文していた。店員同士が困った顔を見合わせていたので、ここは大人らしく譲ってあげることにした。代わりにフィローネ照り焼きチキンとキャラメルマキアート、あわせて890円。</p>

<p>明日は雪らしい。何もすることがなさそうだから、残りの買い物は明日にとっておこう。</p>
]]>
        

    </content>
</entry>

<entry>
    <title>北九州芸術劇場プロデュース『ハコブネ』</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://chez-sugi.net/play/20100306.html" />
    <id>tag:chez-sugi.net,2010://1.2158</id>

    <published>2010-03-06T05:00:00Z</published>
    <updated>2010-03-09T15:25:40Z</updated>

    <summary> 作・演出：松井周／あうるすぽっと／自由席3000円／★★ 出演：今村妙子、加賀田浩二、木村健二、古賀陽子、篠原美貴、白石萌、上瀧征宏、高野桂子、田口美穂、田中克美、谷村純一、寺田剛史、中嶋さと、波田尚志、藤尾加代子、細木直子、宮脇にじ、古舘寛治、古屋隆太 サンプルの松井周が北九...</summary>
    <author>
        <name>sugi</name>
        
    </author>
    
        <category term="演劇ノート" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://chez-sugi.net/">
        <![CDATA[<p><img alt="20100306.jpg" src="http://chez-sugi.net/play/20100306.jpg" width="106" height="160" class="mt-image-left" style="float: left; margin: 0 20px 20px 0;" /></p>

<p><strong>作・演出：松井周／あうるすぽっと／自由席3000円／★★</strong></p>

<p><strong>出演：今村妙子、加賀田浩二、木村健二、古賀陽子、篠原美貴、白石萌、上瀧征宏、高野桂子、田口美穂、田中克美、谷村純一、寺田剛史、中嶋さと、波田尚志、藤尾加代子、細木直子、宮脇にじ、古舘寛治、古屋隆太</strong></p>

<p>サンプルの松井周が北九州の俳優、スタッフと作り上げた作品。</p>

<p>ちょっと amazon を彷彿とさせるような、時給700円のあまり労働条件がよくない工場で働く労働者たち。そしてそれから数十年後、彼らの労働を博物館的に展示している施設で働く若い清掃員、案内役の女性、そこを訪れた求職中の女性。その施設はまもなく閉鎖されようとしている......。</p>

<p>サンプルのときの松井周は、しっかりと世界観を作り上げて、その中で人々がどう動くかという必然性を自然科学者的に見つめようとしているが、今回よくも悪くもいつもと違って、世界観はわざとすきまをあけておいて、俳優やスタッフたちとの共同作業の中から偶然的のプロセスで作り上げていったという感じの作品だった。俳優それぞれに見せ場が用意されていた。緊張感のあるサンプルの世界もいいが、こういうちょっとゆるいのもきらいじゃない。</p>

<p>終演後のアフタートークで、そういう印象が裏書きされた。今回いくつかの縛りがあったらしい。「①地域（九州北部）と何かしら関連のある内容であること。②第一線で活躍する演出家が、稽古開始から本番までの約一ヶ月半、北九州に滞在して作品創りを行うこと。（アーティスト・イン・レジデンス）③オーディションで選出された地域の役者を中心にしたキャストであること。④スタッフは可能な限り北九州芸術劇場や地域のメンバーで構成すること。⑤東京公演を行うことで北九州から発信し、批評を求めていくこと。」そういうこともあり、今回ワークショップからみんなで作り上げていく形をとったそうだ。</p>

<p>東京で演劇やるのも苛酷だが、地方でやるのはそれ以上の難しさがあるだろう。俳優や劇団関係者をサポートすべく、劇場の人たちもいろいろ考えているようだ。そのあたりの話がちらりと聞けて、アフタートークはかなり面白かった。</p>
]]>
        

    </content>
</entry>

<entry>
    <title>Haruki Murakami &quot;Blind Willow, Sleeping Woman&quot;</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://chez-sugi.net/book/20100304.html" />
    <id>tag:chez-sugi.net,2010://1.2157</id>

    <published>2010-03-03T16:29:31Z</published>
    <updated>2010-03-03T19:26:04Z</updated>

    <summary> われながら、村上春樹を英語で読もうなんて、かなり倒錯していると思う。もともと英語の勉強6割、読書の楽しみ4割くらいのつもりで読み始めたのだ。 まず、英語の勉強についていえば、かなり効果はあったんじゃないか。英語圏の小説だと、言葉以前に習慣の違いで理解できないことがあったりするが...</summary>
    <author>
        <name>sugi</name>
        
    </author>
    
        <category term="読書ノート" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://chez-sugi.net/">
        <![CDATA[<p><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0099488663/chezsugi-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41eXJ7%2BsPCL._SL160_.jpg" alt="Blind Willow, Sleeping Woman" class="mt-image-left" style="float: left; margin: 0 20px 20px 0;" /></a></p>

<p>われながら、村上春樹を英語で読もうなんて、かなり倒錯していると思う。もともと英語の勉強6割、読書の楽しみ4割くらいのつもりで読み始めたのだ。</p>

<p>まず、英語の勉強についていえば、かなり効果はあったんじゃないか。英語圏の小説だと、言葉以前に習慣の違いで理解できないことがあったりするが、この本に関してはそれがないことが保証されている。しかも、どうしてもわからない表現にぶちあたったときでも、本屋に行けばいつでも正解を盗み読むことができるのだ。</p>

<p>読書の楽しみについていうと、日本語で読むよりより深く村上春樹の世界を堪能できた気がする。ひとつには、読むスピードがゆっくりになるので、ひとつひとつの表現をより深く味わうことができたといえるし、さらには、会話でも、地の文でも、日本語で読んでいると、浮いてしまっている表現が、英語だと見事にしっくりはまっているのだ。実は英語で書かれたこの本が原典で、村上春樹はとても優秀な日本語への翻訳者のような気がしてくる。</p>

<p>その楽しさがあったからこそ、最後まで読み通すことができたのかもしれない。ゲームブックなどをのぞけば英語のペーパーバッグを読み通したのは、はじめての快挙だった。</p>

<p>村上春樹自身の選で英語版独自に編まれた24編からなる短編集だ（同じ内容の日本語版が先日発売された）。せっかくなので一編ずつコメントしておこう。</p>

<p><strong>"Bilind Willow, Sleeping Woman"</strong>。耳が悪い従弟のつきそいでバスで丘の上の病院に行く。よみがえる記憶。その内容が断片的に、暗示的に語られる......。たぶん、『ノルウェーの森』と同じシチュエーションで書かれたアナザーストーリーなのでは。</p>

<p><strong>"Birthday Girl"</strong>。レストランでバイトをする女の子が、20歳の誕生日の夜に、とびきりにマジカルなプレゼントをもらう......。カポーティが書きそうな話だ。</p>

<p><strong>"New York Mining Disaster"</strong>。短いのに複雑な構成の物語だ。台風がくると動物園に行く友人、たて続く同年代の知り合いの死と葬儀、パーディーで紹介された謎の美女、そして、最後に唐突に挿入される「ニューヨーク炭坑の悲劇」のシーン。タイトルはビージーズの曲かららしい。</p>

<p><strong>"Aeroplane: Or, How He Talked to Himself as If Reciting Poetry"</strong>。抑圧された言葉。何年もの時を経てほかの人の口からそれは飛び立つ、ヒコーキの形で。</p>

<p><strong>"The Mirror"</strong>。モダンホラー。こういうのも村上春樹はふつうにうまい。</p>

<p><strong>"A Folklore for My Generation: A Prehistory of Late-Stage Capitalism"</strong>。古い保守的な価値観から新しい開放的な価値観への移行期特有の苦い悲劇。</p>

<p><strong>"Hunting Knife"</strong>。車椅子の男と月明かりの下きらめくナイフ。これぞ短編小説という文句なしのマスターピース。</p>

<p><strong>"A Perfect Day of Kangaroos"</strong>、<strong>"Dabchick"</strong>。短編というより掌編といったほうがいいようなユーモラスな作品が2つ続く。</p>

<p><strong>"Man-Eating Cats</strong>。閉ざされた異国の地で忽然と消え失せる恋人。長編『スプートニクの恋人』の前身。</p>

<p><strong>"A 'Poor Aunt' Story"</strong>。'Poor Aunt' という言葉の感触をてがかりにどこまで飛躍できるかというオリンピック競技みたいな作品。</p>

<p><strong>"Nausea 1979"</strong>。原因不明の吐き気を引き起こす謎の電話。世界の通奏低音としての無邪気な悪意。</p>

<p><strong>"The Seventh Man"</strong>。何度読んでも泣ける話。「それは波だったのです」。</p>

<p><strong>"The Year of Spaghetti"</strong>。スパゲティーをゆでることが文学の題材になりうることを示したのは、村上春樹の功績の一つだ</p>

<p><strong>"Tony Takitani"</strong>。何段階かのステップをへて最後の最後に「ほんとうに」孤独になるトニー滝谷。ぼくは、逆に孤独で「すらない」状態の不幸について考えてみたくなる。</p>

<p><strong>"The Rise and Fall of Sharpie Cakes</strong>。露骨に日本の文壇と、そこでの村上春樹作品の受容のされ方を皮肉った作品。</p>

<p><strong>"The Ice Man"</strong>。村上春樹作品ではたいていの場合、生まれ育った共同体から外に出て新たな結びつきを得ることは善で幸福を得るのだけど、珍しくそうでない。</p>

<p><strong>"Crabs"</strong>。う〜ん、これを読むとしばらくカニは食えない。</p>

<p><strong>"Firefly"</strong>。『ノルウェイの森』の前身となった作品。</p>

<p><strong>"Chance Traveler"</strong>。心温まる偶然を描いた作品。その偶然のだしに使われてしまったような女性を、物語的に救ったり、逆に見捨てたりもしないで、暖かな日射しのように寄せる関心で終わらせるのがいい。</p>

<p><strong>"Hanalei Bay"</strong>。警官がいう。自然にはあちら側もこちら側もない。原因も怒りも憎しみもない。</p>

<p><strong>"Where I'm Likely to Find It"</strong>。ドアのような、カサのような、ドーナツのような何か。</p>

<p><strong>"The Kidney-Shaped Stone That Moves Every Day"</strong>。パーティで出会ったキリエという謎の女性との恋愛と、腎臓の形の石をめぐる不思議な物語が、シンクロしながら進んでいく。</p>

<p><strong>"A Shinagawa Monkey"</strong>。猿に人生の真実を言い当てられるというのはどんな気持ちなんだろう。</p>
]]>
        

    </content>
</entry>

<entry>
    <title>2010-02-28</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://chez-sugi.net/walk/20100228.html" />
    <id>tag:chez-sugi.net,2010://1.2156</id>

    <published>2010-02-28T14:00:00Z</published>
    <updated>2010-02-28T18:10:03Z</updated>

    <summary> 都心部は東京マラソンのせいで交通規制されているので、湘南に海でもみにいこうかと思っていたら、チリ地震の影響で津波警報が発令されてしまった。街も海もだめなら、残りは山しかないじゃないか、と嘆いてみたら、山なら23区内にも浜田山、久我山や八幡山とかがあることを思い出した（なぜかみな...</summary>
    <author>
        <name>sugi</name>
        
    </author>
    
        <category term="散歩日和" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://chez-sugi.net/">
        <![CDATA[<p><a href="http://www.flickr.com/photos/chez_sugi/archives/date-taken/2010/02/28/detail/" title="IMGP0915 by chez_sugi, on Flickr"><img src="http://farm3.static.flickr.com/2696/4394415905_24bb2e9899_m.jpg" width="240" height="159" alt="IMGP0915" class="mt-image-left" style="float: left; margin: 0 20px 20px 0;" /></a></p>

<p>都心部は東京マラソンのせいで交通規制されているので、湘南に海でもみにいこうかと思っていたら、チリ地震の影響で津波警報が発令されてしまった。街も海もだめなら、残りは山しかないじゃないか、と嘆いてみたら、山なら23区内にも浜田山、久我山や八幡山とかがあることを思い出した（なぜかみな京王電鉄の駅だが）。</p>

<p>一番最初に思いついた井の頭線の浜田山駅から歩き始める。「山」といっても、それらしき地形があるわけじゃなく、瀟洒な住宅地がのっぺりと広がっているだけだ。ときおり北向きや南向きのサブモチーフが顔を出すが、西に向かうのがメインモチーフ。晴れてはいるが風が冷たい。</p>

<p>できるだけはじめての道やごぶさたの道を歩こうとしているが、それでも結末がわかっているミステリーを読んでいるような既視感はいなめない。</p>

<p>結局、あらかじめ予定されてかのように井の頭公園にたどりつく。それでも、かなり久しぶりだ。まだどうにか残っている2月最後の太陽に照らされながら、人々は相も変わらず、悲しげなバイオリンの調べを響かせたり、リクエストにこたえてマンガを朗読したり、売れ残りの商品を色あせるがままにまかせたりしている。そして、ぼくのようにただ歩いている人。</p>

<p>そのままもうひとがんばりしようかと思ったが、どっちに進んでも既視感からは逃れられそうになかったので、吉祥寺でゴールのテープをきっておいた。<span class="footnote">[浜田山駅〜井の頭公園〜吉祥寺駅（7.8km）[<a href="http://maps.google.co.jp/?q=http://chez-sugi.net/trails/kml.rb?date=2010-02-28" class="maplink">地図</a>]]</span></p>

<p>おいしいカレーが食べたくなったので、久しぶりにリトルスパイスという店に入ってみた。カウンターだけの小さな店で、すぐに満席になってしまう。ブラックカレー - 945円。骨付きのチキンが3本。名前の通り黒いルーがとてもクリーミーで、懐かしいようなまったく未知のような不思議な味がした。</p>

<p>スタバでオレンジブラッサムティー。</p>

<p>伊勢丹は3月14日に閉店だし、ロンロンも3月30日で改装のためしばらく閉店になる。啓文堂書店やユザワヤは南口の丸井の中に入るとのこと。吉祥寺もこれから大きく変わりそうだ。いい方向にか悪い方向にか、誰ぞ知る？</p>

<p>その啓文堂書店で Kazuo Ishiguro "Nocturnes" を買う。今度は現代の英語圏の作家が書いた小説に挑戦してみようと思ったのだ。値段も1344円と手頃だった。</p>

<p>渋谷に移動。タワーレコードで、インバルが振るマーラーの4番、6番をまとめ買い。もともと安いのにさらに15%引きになっていて。あわせて2232円で買うことができたのだった。やまやでは地震からの復興の応援の意味をこめてチリワインを買った。Portal Del Alto Reserva - 980円と安いのにとてもおいしいワイン。</p>

<p>今日はとてもいい買い物ができた日だった。</p>
]]>
        

    </content>
</entry>

<entry>
    <title>2010-02-27</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://chez-sugi.net/walk/20100227.html" />
    <id>tag:chez-sugi.net,2010://1.2155</id>

    <published>2010-02-27T14:00:00Z</published>
    <updated>2010-02-28T17:49:21Z</updated>

    <summary> 雨はあがったが冷たい風が吹きつけてくる。とりたてて理由もなく総武線の津田沼。この前津田沼にたどり着いたときはすっかり夜になっていたので、昼間の津田沼は初めて。南口に出るのも初めてだ。北口同様、コンコースがあり、駅前にはショッピングモールがある。 一歩駅前の区画からはずれると、そ...</summary>
    <author>
        <name>sugi</name>
        
    </author>
    
        <category term="散歩日和" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://chez-sugi.net/">
        <![CDATA[<p><a href="http://www.flickr.com/photos/chez_sugi/archives/date-taken/2010/02/27/detail/" title="border - IMGP0908 by chez_sugi, on Flickr"><img src="http://farm5.static.flickr.com/4028/4391619759_404103fc90_m.jpg" width="240" height="159" alt="border - IMGP0908" class="mt-image-left" style="float: left; margin: 0 20px 20px 0;" /></a></p>

<p>雨はあがったが冷たい風が吹きつけてくる。とりたてて理由もなく総武線の津田沼。この前津田沼にたどり着いたときはすっかり夜になっていたので、昼間の津田沼は初めて。南口に出るのも初めてだ。北口同様、コンコースがあり、駅前にはショッピングモールがある。</p>

<p>一歩駅前の区画からはずれると、そういうにぎわいは退き、商店街の旗がはためいているが、ほとんど開いている商店のない通りへ。旧道らしき佇まいのある通りだ。左手の道が魅力的なさそいをかけてきたが、今日は右手の船橋方向にいこうと思っていたので、そのさそいを必死に振り切る。</p>

<p>そして目の前に広がる干潟。冬鳥はすでに飛び立ってしまったらしく、芦原の向こうの水面はただただ静かにないでいた。しばし干潟沿いの遊歩道を歩き、広い自動車道路にぶつかるが、横断歩道はまわりになく、右手の歩道は工事中でふさがれていた。そうすると左手に進むか、引き返すかだが、実は右手の歩道は迂回すれば入り込むことができることに気がついた（そうしなくても立入禁止という札がさげられたパイプはひざくらいの高さしかなかったのでまたぎ越すことは可能だったが）。歩道の左側は防音壁、右側は競馬場の厩舎の塀にはさまれた隔絶された空間。当然向こう側にも通行を妨げる何かがあるはずだが、こちら側と似たり寄ったりで回避できるだろうと、たかをくくっていた。ところが......。</p>

<p>ところが、ようやくたどりついた向こう側は大人の背の高さくらいある障壁でぴっちりふさがれていた。子供時代のぼくなら金網に足をかけて飛び越すことを考えたかもしれない。だが、それはあまりにも無謀だった。おとなしく踵をかえす。</p>

<p>結局ちょっと道を引き返して、さっきデッドエンドの金網越しにみた道路にたどりついた。金網の向こうには10分くらい前のぼくがうらめしそうに立ち尽くしている。間抜け面、さっさと引き返せ。</p>

<p>行き止まりの道に迷い込んだこともそうだが、何だか、今日のぼくはちょっと危なげで、交通量の激しい通りを横断歩道がないところで渡ろうとしてしまう。そのくせ老若男女さまざまな人に追い越される、追い越される、追い越される。もっと足を踏み出してきびきび歩こう。雨が落ちてきた。カサはない。だが、結局カサが必要になるほど雨足が強くなることはなかったのだった。</p>

<p>大神宮というほどには大きくない神社の中を通り抜け、船橋の中心部。駅の高架をくぐり北口側に。そのまま西船橋まで歩こうと思っていて、左手に高架線路をみながら歩いていったら、途中でその線路が東武野田線であることに気がついた。野田線だと都心にもどるのが面倒なので、ちょっと引き返して、東葉高速鉄道の東海神駅へ。実はさっき髪の毛一本差のような場所を通り過ぎていたのだった。<span class="footnote">[津田沼駅〜谷津干潟〜大神宮〜船橋〜東海神駅（9.4km）[<a href="http://maps.google.co.jp/?q=http://chez-sugi.net/trails/kml.rb?date=2010-02-27" class="maplink">地図</a>]]</span></p>

<p>東西線直通の快速電車で日本橋へ。東京駅前のパスタ屋で、豚肉とベーコンのバター醤油のパスタ - 790円。なぜかそのまま新橋まで歩いてしまい、スタバでラテをすすりながら、夜が更けてゆく。</p>
]]>
        

    </content>
</entry>

<entry>
    <title>緑の髪</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://chez-sugi.net/walk/20100221.html" />
    <id>tag:chez-sugi.net,2010://1.2154</id>

    <published>2010-02-21T12:52:06Z</published>
    <updated>2010-02-21T16:04:12Z</updated>

    <summary> 長い夢をみていた。その中で、ずいぶん長いこと会っていない友人の家を訪ね、見知らぬ若い女性とひきあわされる。彼はその女性を妻だと紹介する。彼女は緑色の服を着ていて、髪の毛もなぜか緑色だ。その友人がふつうに知り合いそうにないタイプの女性だったので、ぼくは興味をひかれ、友人が語る二人...</summary>
    <author>
        <name>sugi</name>
        
    </author>
    
        <category term="散歩日和" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://chez-sugi.net/">
        <![CDATA[<p><a href="http://www.flickr.com/photos/chez_sugi/archives/date-taken/2010/02/21/detail/" title="IMGP0891 by chez_sugi, on Flickr"><img src="http://farm5.static.flickr.com/4007/4375009015_4eba89698c_m.jpg" width="240" height="159" alt="IMGP0891" class="mt-image-left" style="float: left; margin: 0 20px 20px 0;" /></a></p>

<p>長い夢をみていた。その中で、ずいぶん長いこと会っていない友人の家を訪ね、見知らぬ若い女性とひきあわされる。彼はその女性を妻だと紹介する。彼女は緑色の服を着ていて、髪の毛もなぜか緑色だ。その友人がふつうに知り合いそうにないタイプの女性だったので、ぼくは興味をひかれ、友人が語る二人のなれそめに耳を傾ける......。という夢のことはすっかり忘れていたのに、どういうわけかぼくは、オールグリーンの服装で出かけてしまった。幸い髪の色は緑じゃなかった。</p>

<p>中目黒駅前では、リクルートの新しいサービス、タウンマーケットの勧誘をしていた。無料で地域の店の広告やチラシなどが載った情報誌を宅配してくれるサービスだ。テレビ番組表も載っていて、もう完全に新聞の読者を取り込もうとしていることが露骨すぎて、驚いた。どうする新聞業界。</p>

<p>代官山から山手線の高架をくぐって内側に入り込む。ちなみに今日はiPhoneの充電を忘れて、残り電池容量がこころもとないので、iPhone による記録はなし。記憶が頼りなので、いつもより緊張感をみなぎらせて歩いている。</p>

<p>青山通りをわたると、路地の中、そびえる高層ビルの手前に行列ができていた。就学前の子供たちを連れた母親、まれに父親もまじっている。どうやらそこは幼児教育の教室らしい。子を持つ親は何かと大変だ。</p>

<p>キャットストリートを通って原宿方面に向かうが、すぐに明治通りを渋谷方向に引き返すという意味のない動きをしてしまう。もともと山手線の外に出てしまうつもりが、工事中で通り抜けられるかどうかわからなかったので迂回したのだが、そのあとは山手線の土手が障害物になって、向こう側にぬけられなかったのだ。</p>

<p>あまりの寒さに、心はもうどこで散歩を終えるかを模索している。歩いている間中、曇っていた空が一瞬だけ隙間をあけて、日没間際の太陽のオレンジ色の光を通していた。引退の花道のように。</p>

<p>渋谷駅のまわりを一定の距離をおいてまわる衛星軌道にとらわれる。このまま渋谷駅に突入するのは、どうもめりはりがつかない気がしたので、センター街のなれの果て、宇田川遊歩道を渋谷駅と逆方向にどこまでも進んでいく。ゆきついたのは地下鉄千代田線の代々木公園駅。<span class="footnote">[中目黒駅〜代官山駅〜キャットストリート〜NHK〜宇田川遊歩道〜代々木公園駅（7.1km）[<a href="http://maps.google.co.jp/?q=http://chez-sugi.net/trails/kml.rb?date=2010-02-21" class="maplink">地図</a>]]</span>。</p>

<p>日比谷にでた。シャンテ地下の家族亭で鴨つけせいろ900円。のどがかわいていた。そのときの体調や気分に応じて最適な飲み物というのがあるが、今日は明らかにチャイだった。銀座のスタバでチャイティーラテ。植物の茎が水を吸い込むように、のどの奥をぐいぐい、スパイスと甘みが通り抜けてゆく。最高。</p>
]]>
        

    </content>
</entry>

<entry>
    <title>横浜シアターロード</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://chez-sugi.net/walk/20100220.html" />
    <id>tag:chez-sugi.net,2010://1.2153</id>

    <published>2010-02-20T14:00:00Z</published>
    <updated>2010-02-21T11:55:55Z</updated>

    <summary> 文化の香りがする都市ではあるけど、ぼくが観にいくような劇団が横浜で公演をうつことは、ほとんどなくて、今日が2006年5月に続いて二度目の横浜における観劇だ。前回もその前に東戸塚から歩いたが、今日もまた同じ東戸塚から歩くことにした。別にそうしようと思ったわけではなく、東戸塚と決め...</summary>
    <author>
        <name>sugi</name>
        
    </author>
    
        <category term="散歩日和" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://chez-sugi.net/">
        <![CDATA[<p><a href="http://www.flickr.com/photos/chez_sugi/archives/date-taken/2010/02/20/detail/" title="IMGP0881 by chez_sugi, on Flickr"><img src="http://farm5.static.flickr.com/4025/4372900826_edce40e63f_m.jpg" width="240" height="159" alt="IMGP0881" class="mt-image-left" style="float: left; margin: 0 20px 20px 0;" /></a></p>

<p>文化の香りがする都市ではあるけど、ぼくが観にいくような劇団が横浜で公演をうつことは、ほとんどなくて、今日が2006年5月に続いて二度目の横浜における観劇だ。前回もその前に東戸塚から歩いたが、今日もまた同じ東戸塚から歩くことにした。別にそうしようと思ったわけではなく、東戸塚と決めた後に気がついたのだ。</p>

<p>そのときと同様、東口に出て、空中楼閣的なショッピングモール群を通り抜ける。エスカレータを使って上へ上へ。やがて向こう岸の高台の農地混じりの住宅地にたどりつく。この前は左に進んだので今日は右。あたりの丘陵は平戸果樹の里と名づけられている。長い午後いっぱい穏やかな日射しをあびて、すくすくと樹が育ち、実がなる。ぼくの頭からも何かがはえてきそうだった。</p>

<p>さっき陸橋で渡った環状二号に再びぶつかる。国道1号の第一屋製パン（余談だが小さい頃ぼくはここのパンのブランドを「ネーパン」と読んでいた）の工場の脇をすりぬけて住宅地の中に迷い込む。脱出した先は三度の環状二号。下から見上げるよりずっと長く続いた心臓破りの階段をのぼりきるとまたしても住宅地。</p>

<p>横浜のこういう住宅地は、まっすぐに続いている道がなくて、まがりくねっていたり、途切れていたりするので、おしこちに進もうと思っても、なかなか思い通りに進むことができない。結局いったん広い道路に出ないことには、にっちもさっちもいかないのだ。そんなこんなで、そこそこ広い、コミュニティーバスの停留所があるような通りに出て、進んでいくが、途中で時間を確認したら、もう余裕がなくなっていた。あたりの地図を確認すると、今目指している方向には駅はない。引き返せば、市営地下鉄の上永谷の駅がある。通常なら、引き返すにしても、ほかの道を選んで、少しでも新鮮さを味わいたいところだが、上に書いたように、そんな道はなかなかないのだ。ちょっと抵抗してみたが、結局は同じ道を逆方向に歩んでいく。</p>

<p>四度、環状二号を横断して、地下鉄なのに高架駅の上永谷到着。<span class="footnote">[東戸塚駅〜上永谷駅（7.5km）[<a href="http://maps.google.co.jp/?q=http://chez-sugi.net/trails/kml.rb?date=2010-02-20" class="maplink">地図</a>]]</span></p>

<p>地下鉄で横浜駅にでる。はじめての劇場ということもあり、確実に着くことを考えると、もう食事をする時間は残ってなかった。劇場に向かいながら途中のコンビニでアンパンを買ってほおばる。しかし、そのコンビニは途中でもなんでもなく、かなり見当違いの方向だったということがわかってあせる。あせる。</p>
]]>
        

    </content>
</entry>

<entry>
    <title>チェルフィッチュ『わたしたちは無傷な別人であるのか？』</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://chez-sugi.net/play/20100220.html" />
    <id>tag:chez-sugi.net,2010://1.2152</id>

    <published>2010-02-20T09:00:00Z</published>
    <updated>2010-02-21T05:10:10Z</updated>

    <summary> 作・演出：岡田利規／STスポット横浜／自由席3000円／★★★ 出演：山縣太一、松村翔子、安藤真理、青柳いづみ、武田力、矢沢誠、佐々木幸子 男の人がいます。その男の人は幸せな人です。という抽象的なところから物語？ははじまる。いきなり面食らうのが、この「幸せ」という表現で、おとぎ...</summary>
    <author>
        <name>sugi</name>
        
    </author>
    
        <category term="演劇ノート" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://chez-sugi.net/">
        <![CDATA[<p><img alt="20100220.jpg" src="http://chez-sugi.net/play/20100220.jpg" width="113" height="160" class="mt-image-left" style="float: left; margin: 0 20px 20px 0;" /></p>

<p><strong>作・演出：岡田利規／STスポット横浜／自由席3000円／★★★</strong></p>

<p><strong>出演：山縣太一、松村翔子、安藤真理、青柳いづみ、武田力、矢沢誠、佐々木幸子</strong></p>

<p>男の人がいます。その男の人は幸せな人です。という抽象的なところから物語？ははじまる。いきなり面食らうのが、この「幸せ」という表現で、おとぎ話の最後に意味のない結句として「幸せに暮らしました」のように使われる表現が、登場人物を特徴づけることばとして使われている。</p>

<p>徐々に語られていくのは「幸せ」な夫婦の生活の断片。今度入居する高層マンションの建設現場をみにいくとか、妻の後輩の女性を家に招いてディナーをふるまうとか、そのあとの二人きりの時間、セックスなどだ。こういう「幸せ」の描写の中に、ところどころ不安の要素がちりばめられる。数年前の無差別殺傷事件の記憶、公園で小学生の女の子たちを見つめる男、通りすがりの男に対する理不尽な怒り、そしてきわめつけは、二人の家に突然やってくる謎の人物。誰でもちょっとしたことで幸せになれる、幸せというのは簡単なことなんだという、妻に対し、彼は、ただすべての人があなたたちのように幸せになれるわけではない、幸せというのはたくさんの不幸せにとりかこまれているということを理解してほしいということを執拗にくりかえす。この場面がとにかく圧巻だった。</p>

<p>前作『フリータイム』では個人的な幸福を肯定した感があったが、今回はより大きな枠組みの中で否定している。2009年8月30日の衆議院選挙の前日、当日に舞台が設定されているのも、個人と社会とのかかわりが選挙くらいしかないという現状を皮肉っているかのようだ。</p>

<p>これまでのチェルフィッチュ作品同様、これらの物語は俳優によって演じられるわけではない。俳優は、自分たちの身体をさらしながら、語るのだ。普段着のような服装で、身体を奇妙に折り曲げたり、揺すったりすることで、観客は、演じられている何かではなく、生のままの身体そのものをみる。それでも、今までは、俳優は多かれ少なかれ語り手という役を演じていたような気がするが、今回は、語り手ではなく、物語を媒介する透明な存在になっていたような気がする。それがどういう方向にいくのか今後の活動が興味深い。</p>
]]>
        

    </content>
</entry>

<entry>
    <title>プリセタ『コミック』</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://chez-sugi.net/play/20100219.html" />
    <id>tag:chez-sugi.net,2010://1.2151</id>

    <published>2010-02-19T10:30:00Z</published>
    <updated>2010-02-19T16:58:28Z</updated>

    <summary> 作：倉持裕、演出：世田谷ジェッツ／駅前劇場／自由席3300円／★★★ 出演：谷川昭一朗、栗田麗、戸田昌宏、野村恵里、関寛之、森川ゆきえ、松永大輔、篠原友希子、富士たくや、福津屋兼蔵、なんきん 倉持裕が脚本を離れてから、どうも日程があわなくて、みにいくことができなかったが、今回は...</summary>
    <author>
        <name>sugi</name>
        
    </author>
    
        <category term="演劇ノート" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://chez-sugi.net/">
        <![CDATA[<p><img alt="20100219.png" src="http://chez-sugi.net/play/20100219.png" width="111" height="160" class="mt-image-left" style="float: left; margin: 0 20px 20px 0;" /></p>

<p><strong>作：倉持裕、演出：世田谷ジェッツ／駅前劇場／自由席3300円／★★★</strong></p>

<p><strong>出演：谷川昭一朗、栗田麗、戸田昌宏、野村恵里、関寛之、森川ゆきえ、松永大輔、篠原友希子、富士たくや、福津屋兼蔵、なんきん</strong></p>

<p>倉持裕が脚本を離れてから、どうも日程があわなくて、みにいくことができなかったが、今回は過去の倉持裕脚本作品の再演ということで、万障繰り合わせて、久々のプリセタ。</p>

<p>倉持裕には岩松了の影響を感じるような、人間関係の機微をシニカルに描いた部分と、独自のシュールで残酷なユーモアの両面があるけど、今回は前者の色彩が濃い作品だった。ペン字教室を主宰する妻と、サラリーマンの夫。夫には漫画を描く趣味があったが、本格的に学んでみようと、偶然であった元漫画家に個人教授を依頼する。しかし、彼に一目会った妻は、露骨に彼を嫌うそぶりをみせ、彼はわたしたちを不幸にするという......。</p>

<p>いろいろチープといえばチープ。でも、小劇場演劇ってほんとうはこういうものだったという、原点の楽しさを感じさせてくれる舞台だった。特に、漫画のコマ割を舞台上で表現するところは腹をかかえて笑った。</p>
]]>
        

    </content>
</entry>

<entry>
    <title>競艇場前前</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://chez-sugi.net/walk/20100214.html" />
    <id>tag:chez-sugi.net,2010://1.2150</id>

    <published>2010-02-14T14:00:00Z</published>
    <updated>2010-02-14T17:22:08Z</updated>

    <summary> どこかにいく途中で、そのどこかがどこであるかがわかる。よくあることだ。今回の場合、そのどこかは競艇場前だった。固有名詞としての「競艇場前」。西武多摩川線の終点の一つ手前。ぼくとしてはそこに競艇場がなくてもいっこうにかまわなかった。たまたま競艇開催日ではなかったので、ほかの人たち...</summary>
    <author>
        <name>sugi</name>
        
    </author>
    
        <category term="散歩日和" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://chez-sugi.net/">
        <![CDATA[<p><a href="http://www.flickr.com/photos/chez_sugi/4355762433/" title="IMGP0875 by chez_sugi, on Flickr"><img src="http://farm3.static.flickr.com/2786/4355762433_2083d85b1d_m.jpg" width="240" height="159" alt="IMGP0875" class="mt-image-left" style="float: left; margin: 0 20px 20px 0;" /></a></p>

<p>どこかにいく途中で、そのどこかがどこであるかがわかる。よくあることだ。今回の場合、そのどこかは競艇場前だった。固有名詞としての「競艇場前」。西武多摩川線の終点の一つ手前。ぼくとしてはそこに競艇場がなくてもいっこうにかまわなかった。たまたま競艇開催日ではなかったので、ほかの人たちにも同様だったとみえて、あたりは閑散としていた。</p>

<p>さっきまで負け試合のベンチウォーマーみたいにあたりを温めていてくれた太陽も、雲の裏側で行方知れずになり、またしても寒空の下孤立無援。</p>

<p>とりあえずは西へ。西武多摩川線の線路沿いを終着駅是政の近くまで進み、ちょっと北にそれると、まず中央道の高架をはさんで競馬場がみえて、ついでサントリーのビール工場がみえるという、ユーミンの歌を地でいく展開。その先で新田川緑道という緑道に入り込み、とりあえずいけるところまでいってみることにした。中央道に漸近線のように近づいていき、いったん接したかと思うと再び離れ、弧を描いて今度は向こう側に突き抜ける。日本電気の工場の先で緑道は終わりをむかえた。</p>

<p>崖をのぼると南武線の線路。新駅（といっても開業から1年が経とうとしているが）西府の近くだった。そこから北の中央線沿いまでいって、散歩を終えようと思うが、思ったよりずっと遠かった。すっかり暗くなってから西国分寺にたどりついた。<span class="footnote">[競艇場前駅〜新田川緑道〜西府〜西国分寺駅（10.6km）[<a href="http://maps.google.co.jp/?q=http://chez-sugi.net/trails/kml.rb?date=2010-02-14" class="maplink">地図</a>]]</span></p>

<p>吉祥寺に出た。葱坊主で味噌けんちんうどん-790円。具だくさん。あつあつスープで冷え切った身体があたたまる。そしてスタバでカプチーノを飲んでさらに暖まる。</p>

<p>タワレコで、ラトルが振るマーラーの7番のCD-1500円を買う。難解といわれ不人気な曲だが、とりあえず奇数番のシンフォニーを一通り聴いておこうと思ったのだ。さてどうだろうか。</p>

<p>今日もまともな写真はほとんど撮れなかった。春がくるまで無理そうだ。</p>
]]>
        

    </content>
</entry>

<entry>
    <title>雪足</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://chez-sugi.net/walk/20100213.html" />
    <id>tag:chez-sugi.net,2010://1.2149</id>

    <published>2010-02-13T14:00:00Z</published>
    <updated>2010-02-13T20:19:02Z</updated>

    <summary> 家を出たときは蓋を開けたまま日向に半日置いておいたコーラの炭酸みたいな雨の降りで、これは歩けると思った。下北沢についたときにはかなり雨足が強くなっていたが、雨音はほとんど聞こえなかった。というのも、雨でなくほぼ雪になっていたからだ。 それでも歩き始めたのは、天候が悪いせいで、休...</summary>
    <author>
        <name>sugi</name>
        
    </author>
    
        <category term="散歩日和" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://chez-sugi.net/">
        <![CDATA[<p><a href="http://www.flickr.com/photos/chez_sugi/4353170247/" title="IMGP0861 by chez_sugi, on Flickr"><img src="http://farm5.static.flickr.com/4015/4353170247_24e3622bf0_m.jpg" width="240" height="159" alt="IMGP0861" class="mt-image-left" style="float: left; margin: 0 20px 20px 0;"/></a></p>

<p>家を出たときは蓋を開けたまま日向に半日置いておいたコーラの炭酸みたいな雨の降りで、これは歩けると思った。下北沢についたときにはかなり雨足が強くなっていたが、雨音はほとんど聞こえなかった。というのも、雨でなくほぼ雪になっていたからだ。</p>

<p>それでも歩き始めたのは、天候が悪いせいで、休日を木曜に続いて二回連続でつぶしてしまうのが、癪にさわったからだ。駅を離れるともうすぐに住宅地の中。カサをさす不自由さと寒さのせいで、まわりの風景を楽しむ余裕はないし、そもそも楽しむことができる風景なのかどうかもよくわからない。むしろ、Podcastと音楽をきくことがメインで、まわりの風景は単なるBGVに過ぎなかった。</p>

<p>環七を渡って、東松原。そこから明大前に近づいたのに、また東松原にとんぼがえりして、今度は新代田へ。雪は強くなったり弱くなったりを繰り返すが、笹塚あたりでさすがにもういいだろうという気になる。結局、この散歩は乾くひまもなくスニーカーがまた濡れただけだった。<span class="footnote">[下北沢駅〜東松原〜新代田〜笹塚駅（6.5km）[<a href="http://maps.google.co.jp/?q=http://chez-sugi.net/trails/kml.rb?date=2010-02-13" class="maplink">地図</a>]]</span></p>

<p>京王線と井の頭線を乗り継いで再び下北沢へ。以前から気になっていた松尾貴史さんが経営する般゜若というカレーショップにいってみることにする。ちゃんと場所を確認せずに、勘を頼りに進んでいったがどうにかたどりついた。座席が11しかない小さな店だ。男女一人ずつで切り盛りしている。開店したばかりだったので先客は一人だけだった。チキンとキーマのハーフ＆ハーフカレー - 1000円を注文。チキンカレーはスープカレーで、比較的オーソドックスな味だったが、キーマが独特だった。薬膳のような独特なスパイスの香りがする。食べているうちに身体の奥から暖まって、じんわり汗が出てきた。おいしい。</p>

<p>スタバでラベンダーティーラテをすすりながら時間をつぶす。それでもまだ時間があったので、駅周辺をうろついていたら映画監督の黒沢清さんとすれ違った。何度か入ったステーキハウスのカウボーイの店舗が取り壊されて無残な姿をさらしていた。閉店になるとはまったく知らなかった。ハンバーグステーキがとても安かったのだが。</p>

<p>そしてようやく観劇。</p>

<p>芝居がはけて外に出ると、またしても雪が落ちてきた。</p>

<p>帰りの電車の中で、女子たちの会話を立ち聞きする。その中の一人の友人（女性）が、中国出身で、小学生の時から日本に住んで日本の学校に通っている。だから彼女は中国語と日本語のバイリンガル。帰化したのだが、姓と名前を自分で適当につけた。何でもいいと思ったそうだ。父親と母親の名前もその友人がつけたらしい。逆命名だ。中国の一人っ子政策の影響でその友人には中国の戸籍がないらしい。だからほんとうの誕生日もよくわからない。だから、それも適当に決めたらしい。どこまでほんとうかわからないが、その自由奔放さが微笑ましい。将来大物になりそうだ。</p>
]]>
        

    </content>
</entry>

<entry>
    <title>E-Pin企画10周年記念公演+城山羊の会『イーピン光線』</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://chez-sugi.net/play/20100213.html" />
    <id>tag:chez-sugi.net,2010://1.2148</id>

    <published>2010-02-13T10:30:00Z</published>
    <updated>2010-02-13T20:15:59Z</updated>

    <summary> 作・演出：山内ケンジ／駅前劇場／指定席2500円／★★★ 出演：九十九一、渡部雄作、KONTA、岡部たかし、古賀清、渡部友一郎、鈴木コウヤ、本村壮平、安村典久、メイビ、綿貫正市、牧田明宏、主浜はるみ、金谷真由美、大地輪子、田上香織、山口奈緒子 やけに登場人物が多いなと思ったら、...</summary>
    <author>
        <name>sugi</name>
        
    </author>
    
        <category term="演劇ノート" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://chez-sugi.net/">
        <![CDATA[<p><img alt="20100213.jpg" src="http://chez-sugi.net/play/20100213.jpg" width="113" height="160" class="mt-image-left" style="float: left; margin: 0 20px 20px 0;" /></p>

<p><strong>作・演出：山内ケンジ／駅前劇場／指定席2500円／★★★</strong></p>

<p><strong>出演：九十九一、渡部雄作、KONTA、岡部たかし、古賀清、渡部友一郎、鈴木コウヤ、本村壮平、安村典久、メイビ、綿貫正市、牧田明宏、主浜はるみ、金谷真由美、大地輪子、田上香織、山口奈緒子</strong></p>

<p>やけに登場人物が多いなと思ったら、事務所の10周年企画とかで所属俳優全員が出演しているそうだ。</p>

<p>城山羊の会は初見。もっとべたっとした感じを想像していたが、ブラックでとぼけたユーモアと底が抜けたようなシュールさが魅力的な舞台だった。誰か一人似た作風の人をあげるとしたら別役実だろうか。</p>

<p>同じ団地に住む友人たちが帰った後、やよいは軽くウイスキーを口に含むが、突然眠くなってうたたねしてしまう。目が覚めると夜で、ちょうど夫が帰ってきたところだった。あわてて子供部屋をのぞくが、塾から帰ってきているはずの子供の姿はない。そのとき突然携帯電話がなり、子供を誘拐した、返してほしければ身代金を払えという。打ちのめされる彼らのもとに、知らせていないのに、なぜか事件をききつけた、近所の友人、警察、夫の父、そしてやよいの愛人までもがやってくる......。</p>

<p>どれが現実に起きたことで、どれが幻想なのか、そもそもその間に区別はあるのか......。さらに不可解なことに、中心的な二人の女性の役をときどきほかの役者が演じる。それもうっすらと化粧をし、頭を短く刈り込んだ男性だ。どこかで見た顔だなと思ったら、バービー・ボーイズのKONTAだった。つまり、やよいの役は本来その役を割り当てられている金谷真由美とKONTA二人によって演じられ、もうひとつのあかねという役は主浜はるみそしてKONTAによって演じられているのだ。つまり三人二役。みている間は面食らったが、配布されたリーフレットの配役表をみて、なんとなるわかったような気になった。KONTAの役名に「罪」と書いてあったのだ。つまり、この二人の女性が罪深さを体現するような場面で、KONTAに変身するということなのだろう。すごくひねられた演出だ。</p>
]]>
        

    </content>
</entry>

<entry>
    <title>阿佐ヶ谷スパイダース『アンチクロックワイズ・ワンダーランド』</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://chez-sugi.net/play/20100211.html" />
    <id>tag:chez-sugi.net,2010://1.2147</id>

    <published>2010-02-11T09:00:00Z</published>
    <updated>2010-02-11T18:35:09Z</updated>

    <summary> 作・演出：長塚圭史／下北沢本多劇場／指定席5500円／★★★ 出演：池田鉄洋、内田亜希子、加納幸和、小島聖、伊達暁、中山祐一朗、馬渕英俚可、光石研、村岡希美、山内圭哉 阿佐ヶ谷スパイダース、1年半の充電期間を経ての新作。充電前には2本しかみたことないので、とりとめのない雑感にな...</summary>
    <author>
        <name>sugi</name>
        
    </author>
    
        <category term="演劇ノート" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://chez-sugi.net/">
        <![CDATA[<p><img alt="20100211.jpg" src="http://chez-sugi.net/play/20100211.jpg" width="113" height="160" class="mt-image-left" style="float: left; margin: 0 20px 20px 0;" /></p>

<p><strong>作・演出：長塚圭史／下北沢本多劇場／指定席5500円／★★★</strong></p>

<p><strong>出演：池田鉄洋、内田亜希子、加納幸和、小島聖、伊達暁、中山祐一朗、馬渕英俚可、光石研、村岡希美、山内圭哉</strong></p>

<p>阿佐ヶ谷スパイダース、1年半の充電期間を経ての新作。充電前には2本しかみたことないので、とりとめのない雑感になってしまうが、泥と血のにおいが感じられる舞台だった。それが今回は、泥臭さはぬけ、血はでてくるが、より観念的になり、においはしなくなった。一言でいうと、「洗練」された。</p>

<p>ある小説家が主人公。グロテスクなホラーを書いていた彼は、作風を変えて観念的な小説を書くようになった。以前のファンを中心に酷評を浴びて、彼はいらつき、編集者をつれて夜の街に気晴らしにいく。そこで彼はとてつもなく奇妙な世界に迷い込む......。</p>

<p>語るものと語られるもの、自ら動くものと動かされるもの。ラストで謎の骨格は明らかになるが、それでも謎は謎のままだ。その狐につままれた感じが心地よかった。音響効果や、影の使い方も、すばらしいの一言だった。</p>

<p>この作品が先取りして描いているように、今までのファンは一部離れるかもしれないけど、阿佐ヶ谷スパイダースにはこれからこの方向でがんばってほしい。</p>
]]>
        

    </content>
</entry>

</feed>
