
作:野田秀樹、Colin Teevan、原作:筒井康隆、演出:野田秀樹/シアタートラム/指定席6500円/★★★★
出演:野田秀樹、秋山菜津子、近藤良平、浅野和之
最初のシーンをみて、原作の筒井康隆『毟りあい』の内容をほぼ思い出した。かなり原作に忠実だったのではないだろうか。
脱獄犯に妻子を人質にとられた平凡なサラリーマンが、お返しに脱獄犯の妻子を人質にとる。報復が報復を呼び、ついには世間からも警察からも見捨てられて......といったようなストーリーだ。
すばらしいのは野田秀樹の演出だ。人質、監禁といった非日常的な状況の中に、どうしようもなく日常性がうまれ、残虐な行為はこの日常性の中で行われる。そこには何か調和というか美のようなものがあった。そして、この日常性といっしょに、タイトルにある通りのBEEつまりハチが原作の外から持ち込まれている。ハチはこの日常性を打ち破るものとして現れる。それは何かを説明したり、倫理的な落とし前をつけるものではなく、絶対的な他者として現れるのだ。
あと、これまでみた芝居では狂言回し的な役ばかりだったけど、今回は演技者としての野田秀樹が堪能できたような気がする。やっぱり役者としてもすごいな。

あ、わたしもこれいきます。ロンドンバージョンです。たのしみです。
ロンドンバージョンは出演者も演出も全然違うそうです。全編英語で字幕つきというのも新鮮な感じだし、そちらはそちらでおもしろそうですね。ぜひ感想教えてください。