SAQ: 2004年アーカイブ

ジャンボ!

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Q

ジャンボマックスからジャンボジェットまで、「ジャンボ」という言葉は大きいことを示すのに使われますが、いったいどこからきた言葉なのでしょう?

A

一応英語の"jumbo"からきています。でも、古英語起源でもフランス語起源でもない独特の語形ですよね。気になったので語源を調べてみたら、驚愕の事実が判明しました。

"Jumbo"というのは象の名前でした。1882年、アメリカの興業王P. T. バーナムが自身の経営するサーカスの花形にするためロンドンの動物園から購入しました。彼の目論見はまんまとあたり、"Jumbo"はアメリカ中の人気者になりました。"Jumbo"という言葉が「巨大」を意味するのは、この象にちなんでいます。

ジャンボは1861年中央アフリカのスーダンで生まれてすぐに捕まり、まずはフランスの動物園に送られました。やがてロンドンの動物園に渡り、そこで"Jumbo"と名付けられました。スワヒリ語で「こんにちは」という意味です。1882年アメリカに渡って一世を風靡しますが、1885年、カナダのオンタリオ州セントトーマスという町で思わぬ事故に巻き込まれます。ショーが終わり専用の車両に乗り込むために線路を歩いていると、予定外の列車が近づいてきて、"Jumbo"と衝突してしまったのです。こうして"Jumbo"は24年の短い生涯を終えました。"Jumbo"の死体をどけるのに160人の人手が必要だったそうです。

それから6年後1891年にバーナムも81歳の生涯を閉じています。

ちなみにディズニー映画"Dumbo"でDumboの母親の名前は Mrs. Jumbo です。元祖のJumboは雄だったようですが。

参考:

キモサベうそつかない

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Q

"インディアン、うそつかない"と言われて、誰もが本当にそうだと信じたに違いない伝説的なフレーズも、このテレビ映画(「ローン・レンジャー」)の中で使われたものでした。ローンレンジャーの相棒であるインディアンのトントが、自信をもってそう言うたびに話しは大きく展開することに・・。

また、トントがローンレンジャーのことを「キモサベ」と、意味不明な名前で呼んでいたのも密かな流行語になっていたり・・相棒ではあっても、白人とインディアンという背景を考えれば、ご主人さま、に近い意味ではなかったのかと改めて想像するのですが、これもSAQ?(笑)(ダリさんの質問)

A

実はこのテレビ映画のことはまったく記憶に残っていなかったのですが、「インディアン、うそつかない」だけは聞き覚えがありました。でも、ぼくの記憶にあるのはこの番組ではなく、1973年頃に放映されていたフレンドホルダーSというたばこの脂取りパイプのCMのようです。「インディアン、うそつかない」というのは、昔から「善良なインディアンはうそつきな白人たちにだまされ続けてきた」という意味を込めて、よく使われた言葉のようです。さて、閑話休題。

キモサベ "kemosabe"は『ローン・レンジャー』独特の言葉です。その由来はいくつか説があります。

  • Tewaインディアンの方言でKemoは「友達」、Sabeは「アパッチ」を意味します。つまりキモサベとは「アパッチの友達」です。
  • Yavapaiというアリゾナの方言で「白い人」を意味します。
  • James Smartというコラムニストによれば「ずぶぬれの茂み」です。なんだか卑猥。
  • Tontoはスペイン語で「まぬけ」。それに対応するようにkemosabeはスペイン語の"qui no sabe"つまり「何も知らない人」を意味します。
  • ある漫画の中でローン・レンジャーがアパッチ語の辞書をみていて、そこにはkemosabeは「馬の尻のはじ」だと書いてありました。
  • ラジオで『ローン・レンジャー』の放送が開始されてからしばらくディレクターを担当したJim Jewellは、"Kamp Kee-Mo Sah-Bee"というミシガンにあるボーイスカウト用のキャンプ場の名前からとったといっています。その意味はインディアンの言葉で"trusty scout"、つまり「信頼の置けるやつ」です。

Kamp Kee-Mo Sah-Beeの写真もあるそうなので、おそらく最後の説が正解でしょう。Kee-Mo Sah-Beeの原義をたどると、trustyという意味はほとんど含まれておらず、単に「こそこそ人をかぎまわるやつ」というような意味のようです(scout は通常「偵察兵」を意味する)。

参考:

ローン・レンジャー TV版 DVD-BOX

Q

今日ふと思ったのですが、いずれ馬に乗る日がやってきたときに、どうも「はいよーシルバー」と言ってしまいそうな気がするのです。知人に問うてみたところ、彼自身も「おそらく言ってしまうだろう」とのこと。この「はいよーシルバー」って、どこから来たものなんでしょうか。(kcidさんからの質問)

A

テレビの黎明期といっていいような時代に放映されていた米国製のドラマ『ローン・レンジャー』(原題"The Lone Ranger")からきているようです。舞台は西部、なぜか目の周りにマスクをつけている主人公ローン・レンジャーが仲間のインディアン(この時代にしては政治的な正しさにびっくり!)トントとともに、悪をこらしめてまわるというストーリーです。DVDにもなっています。

ローン・レンジャーの愛馬の名前がシルバーで、彼が出発するときにシルバーに呼びかける「ハイヨー、シルバー」は一種の決め台詞のようになっていたようです。

ちなみに英語でも"Hi-yo Silver, away!"で、"hi-yo"で検索すると上位にあらわれるのは『ローン・レンジャー』関連ばかりだったりします。

ところで、日本語で馬にのるときの掛け声としては「はいどう」が一般的で、何となく「ハイヨー」に似ていると思うのですが、「はい」が馬を進めるときの掛け声、「どう」が制止するときの掛け声なので、同時にいわれると馬は混乱して、振り落とされてしまうかもしれません。いずれ馬に乗るときはいい間違えないように気をつけてください。

参考:

ルーシー

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Q

映画『プリティー・ウーマン』で、リチャード・ギアが仕事する傍ら、ジュリア・ロバーツが、ペントハウスのカーペットに寝そべりながら笑いころげてみていたビデオは『アイ・ラブ・ルーシー』、『ルーシー・ショー』のうちどちらですか?(ダリさんからの情報をもとに再構成)

A

『アイ・ラブ・ルーシー』(原題 I Love Lucy)、『ルーシー・ショー』(原題 The Lucy Show)どちらもルシル・ボール主演のコメディードラマです。アメリカでの放映時期はそれぞれ、1951-1957、1962-1968。設定としては、前者はルーシーとリッキー夫婦二人の掛け合いが中心で、後者は、ルーシーが未亡人となって子供を育てているということになっています。なお、リッキーを演じていたのはルシル・ボールの実の夫で、彼らの離婚後にはじまったシリーズが『ルーシー・ショー』です。まるで、実生活をなぞっているような感じがします。

このほか、この二作の間に“Lucy-Desi Comedy Hour”(1957-1960)という『アイ・ラブ・ルーシー』の続編的な番組があり、これが日本では『ルーシー・ショーII』というタイトルで放映されたため、『アイ・ラブ・ルーシー』と『ルーシー・ショー』が混同されるもとになっているようです。

ちなみに日本版でルーシーを吹き替えていたのは、『ルーシー・ショー』では高橋克枝(サザエさんのカツオの声)で、ぼくにはルーシーといえば彼女の声という印象がありますが、『アイ・ラブ・ルーシー』では別の瀬能礼子という方が吹き替えをしていたそうです。

無駄話はやめて本題にもどりましょう。ここで明らかになる驚愕の事実、というほどでもありませんが、『プリティー・ウーマン』の監督ゲイリー・マーシャルは『ルーシー・ショー』の脚本を書いていたそうです。答えは『ルーシー・ショー』と思いきや、なぜか『アイ・ラブ・ルーシー』でした。

ところで、ルシル・ボールは1911年生まれなので、『アイ・ラブ・ルーシー』放映開始時に40歳。それをきくとこちらもまだまだこれからという気持ちになります。

参考:

0091

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Q

吉本バナナの小説<アムリタ>の目次で、0091という数字が出てきましたが、その意味がどうも理解できません。本文にも何も触れていないそうです。ほんとに困ってしまいます。(李建雲さんの質問)

A

とてもおもしろい質問でしたが、もう少し手がかりが得られてからここに載せようと思っているうちにずいぶん時間がたってしまいました。このあたりでいったんまとめておきます。

調べてみたら、単行本の福武書店版と、角川文庫版『アムリタ』13章には確かに『0091』というタイトルがつけられています。しかし、新潮文庫版と全集版では章タイトルがすべて削られていました。ますます謎は深まったので、てっとり早く作者のよしもとさん本人に確認することにしました。

http://www.yoshimotobanana.com/cgi-bin/qanda/qanda.cgi?page=4&yy=2003&mm=05

2番、どうしても思い出せません!なんだったんだろう???国際電話の頭?違うしなあ。なんだっけ?ごめんなさい!

というのも、章題は連載の時点でどうしても必要だったのでつけていただけで、特に執着はなかったのですが、はじめに単行本にするときはそのまま出してしまい、連載から時間がたった版ではもういらないだろう、ということでなくしたのです。訳者にも大変になってしまうので。

ということで作者にもわからないということです。

その後、dhyanaさんという方から書き込みをいただきました。それによると、『アムリタ』は作者の内面としてはインドが舞台なので、インドの電話番号ではないかということでした。

確かに、アムリタというのはインド神話に出てくる神々が飲む水を指すようで、インドが関係してるのは間違いないと思います。ただやはり疑問として残るのは、「なぜあの章か?」というのと、日本からインドに電話するときは0091ではなく 00191 になります(サイパンからは 01191 というように91の前の番号はかける国によってちがうようです。もちろん 0091になる国もたくさんあります)。という疑問点は残るものの、章題は連載の都合上仕方なくつけたということなので、もともとちょっとそぐわないものである可能性が高いわけです。とすれば、インドの局番というのが現時点での最有力な候補といっていいと思います。

Q

なぜロンドン警視庁のことをスコットランドヤードと呼ぶのでしょう?ロンドンがあるのはイングランドで、スコットランドとはとてもはなれていますよね。

A

ロンドン警視庁のサイトに書いてありました(http://www.met.police.uk/history/definition.htm)。

設立当初のロンドン警視庁の中枢部が置かれたのは、もともと庭として使われていた場所で、その庭の名前をとって“Scotland Yard”と呼ばれるようになったそうです。なぜその庭の名前が“Scotland Yard”になったかははっきりとはしていませんが、2つ説があります。

  1. もともとスコットランド王家の邸宅があり、彼ら自身や大使が利用していた。後に建築家のChristopher Wren卿が利用することとなり、“Scotland Yard”として知られるようになった。
  2. 庭のまわりの街路のうち1本に“Scotland Yard”という名前が含まれていたため庭が“Great Scotland Yard”と呼ばれるようになった。街路の名前は中世にそのあたりの土地を所有していた Scott という人に由来する。

というわけで、スコットランドという地方の名前ではなくスコットさんという人名から名付けられた可能性もあるようです。どちらが正しいのでしょうか。

2CV

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Q

質問なんですが、私は2CVというフランスの車がドゥシーボーと読むのが気になって、フランス語のアルファベを勉強したいと思ったのですが、ここでのアルファベで当てはめると2CVはドゥセーベーになってしまいます。何故読み方が違うのでしょうか??(masacooさんの質問)

A

2CV、おしゃれで、パリの街に似合いそうですね。もっともパリにいったことはないので、ぼくの脳内のパリですけど。

2CVというのは略号で正式な名前は“Deux Chevaux”(発音は仮名書きでは「ドゥ シュヴォ」が近い)、つまり「二頭の馬」という意味です。もっとも、馬といっても本物の馬ではなく、自動車税法上の気筒容積をあらわす単位です。もともとは形容詞的に「2CVの車」とか「4CVの車」といういい方をするものですが、型名として使われることもあったようです。2CVの場合は、税法が変わってもそのまま使われてきたんですね。1990年に製造が中止されてしまったとは残念です。

参考:

チョウバエ

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Q

「害虫駆除」のお知らせの中で、ネズミ、ゴキブリ、カという典型的な害虫(ネズミは害虫ではなく害獣だというのはおいておいて)に加えて、「チョウバエ」というきいたことのない名前がありました。これはどんな虫なのでしょう。チョウのようなハエ?

A

広辞苑に載っていないのでマイナーな珍しい虫かと思いきや、googleでイメージ検索をすればわかるように、トイレの近くなどでよく見かける数mm程度の小さな虫です。この虫をチョウバエと呼ぶとははじめて知りました。触覚に毛がはえているところや、とまっているときの羽の形はチョウというよりガに似ていますね。分類学上は双翅目(ハエ目)長角亜目チョウバエ科に属します。双翅目というのはハエやカの仲間が属する分類、そして長角亜目の「長角」というのは触覚が長いという意味で、カに近縁のものが属する分類です。したがってハエというよりはカに近い昆虫です。

幼虫は下水槽や浄化槽で汚物を餌にしているそうなので、衛生上多少問題がありそうですが、人間の食物にひきよせられるわけではないので他のハエ類に比べれば実害はなく、いわゆる不快害虫といってしまっていいようです。ただし、下水の整備にともなって近年増えてきており、食品工場や飲食店などで混入する例があることから、害虫駆除業者のブラックリストに名前があがっているようです。

参考: