散歩日和の最近のブログ記事

IMGP2611

七夕前日。昨日より風がある分だけ過ごしやすい。

日吉まで延長された東急目黒線に乗ってみることにした。延長されたのは6月22日のことなのだけど、都内で芝居をみる日や雨が続いたりして、なかなか乗る機会がなかった。延長といっても東横線と併走する区間が武蔵小杉から日吉までのびるだけで車窓の風景も東横線からみるのとほとんど変わらない(目黒線は元住吉駅付近で高架でなく地上線を走るので、そこだけが違う)。

あっけなく日吉にたどりついて、開業の日以来二度目の横浜市営地下鉄グリーンライン。今日は日吉から一駅目の日吉本町でおりてみた。本町を名乗るくらいだから古くから開けた街を想像していたが、駅前にはコンビニすらなく、駅はデラックスな公衆トイレと見紛うくらいだった。

1枚だけ花の写真を撮ったらデジカメの電池が一気になくなった。もう一月に一度の定例の儀式みたいになってしまっている。そろそろどうにかしなくてはいけないな。電池切れのカメラをぶらさげて歩く街並は、ただぼくから想像力と気力と汗を奪っていく。

暗渠を地下に隠した緑道をどこまでもついてゆくが、結局隠しきれなくなって、貧相な流れを明るみに出し、町工場の中に吸い込まれてゆく。

ついこないだ新横浜駅にできたばかりのキュービックプラザ新横浜をのぞいてみた。ビックカメラが各フロアの半分くらいを占めている。予備の充電池を買ってしまうことにしたが、6680円という価格をきいてのけぞった。ついでに食事もすませたが、単価の高い店ばかりで、こんどはうずくまった。

せっかくカメラの電池が補給できたので、もう一駅菊名まで歩くことにしたが、ただでさえものさみしい道筋に、青みがかった夕暮れが訪れて、写真は結局ほとんど撮れなかった。

なんだかとても眠くなってきた。今すぐ、のどの渇きをうるおしてエアコンのきいた部屋で眠りたかった。

天気
曇りときどき晴れ
散歩
日吉本町駅~新田緑道~北新横浜駅~新横浜~菊名駅(8.7km)-[地図]
写真
1/4
飲み食い
かつくら(キュービックプラザ新横浜):ヒレカツ膳(70g)-1220円
買い物
ビックカメラ(新横浜):ペンタックスK10D用充電池-6680円

夏が待ち遠しい、

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IMGP2600

夏が待ち遠しい、と思ったのは今年の梅雨がかなり本格的で、しかも週末をねらいすましたように雨をぶつけてくるせいなのだけど、30分後に前言撤回。団子状態の熱気に包まれて汗がとめどなくしたたってきた。

高尾といえば高尾山だが、今日は高尾駅から高尾山とは逆の八王子市街に向かう。高尾駅前は、それなりに開けていて、高尾山の存在は背後にのびた影のように感じるだけだった。

さびれはてた場末の街で生まれ育った反作用で、郊外の無機的で清潔な風景にひかれてしまうのだが、写真ということになると、郊外に撮るべきシーンは乏しくて、マクロで花をねらうしかなくなってしまう。その中から今日のテーマは枯れたアジサイと決めてみたが、結局いい被写体にめぐりあうことはできなかった。ピントをあわせているだけで汗がこぼれる。

南浅川にかかる水無瀬橋を渡ると、風景が一変して市街地っぽくなった。先週に引き続き今日もまた6時から芝居だったので(場所は吉祥寺)、八王子に近づいたと思って、安心したのだが、実はそこから先が長かった。八王子の街のふところの深さを思い知らされた。

結局八王子駅についたのは5時15分で、食事をとっている時間はなく、それどころか時間通りにつけるかどうかも危うい。6時からの芝居というのはぼくにとってかなり挑発的なチャレンジなのだ。特急電車を見送り、次の次の電車がホリデー快速というのをみてラッキーと思った。停車駅が立川、三鷹ときわめて少ないし、三鷹で乗り換えれば余裕で吉祥寺にたどり着けると思った。ところがホリデー快速はホリデーの余裕を見せつけて徐行に次ぐ徐行。三鷹でふつうの快速電車に接続してないし、結局吉祥寺についたのは開演5分前だった。劇場までは小走り。

芝居がはけて、夜の吉祥寺。

天気
曇りときどき晴れ
散歩
高尾駅~長房団地~八王子駅(7.3km)-[地図]
イベント
吉祥寺シアター(吉祥寺):青年団『眠れない夜なんてない』
写真
3/13
飲み食い
タリーズ(吉祥寺):ハニーミルクラテ-470円
買い物
啓文堂書店(吉祥寺):堀江敏幸『回送電車』、『チェーホフ・ユモレスカ』-1300円

白いカーテン

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IMGP2595

日曜なのに雨はフルタイム勤務で、雨音はまるできりのない愚痴のようだった。出かけたのは、ちょうど雨が遅いランチタイム休憩をとっていたときで、このまま天気がもつのかどうか、ぼくは困難な判断を求められた。

結局、今年の雨の粘着質な性格を見越して、六本木ヒルズの森美術館にいくことにする。その読みは大当たりで、六本木でぼくを出迎えたのは大粒の雨だった。

耳をつんとさせながらエレベータで52F。そしてエスカレータで53Fにのぼり「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」をみる。ターナー賞というのは50歳以下のイギリスで活躍するアーティストに与えられる賞で、1984年から1990年をのぞいて毎年実施されている。今回見たのはその歩みを振り返る展覧会で、受賞作や候補作などが展示されているのだけど、牛の親子をそれぞれ真っ二つに切り裂いてホルマリン漬けにした作品など、確かに衝撃的だったが、これで牛丼作れば親子丼だなんて思ったりして、いまひとつおもしろいと思える作品にめぐりあえなかったのだった。

再び52Fにおりて東京シティビュー。実は心情的には美術館より雨に烟る東京を撮る方がメインだったりしたのだが、青白い光の中に足を踏み入れると、窓は白い帳に閉ざされていた。一瞬カーテンかと思ったが、一面の霧に覆われているのだった。眼下に広がっているはずの街並は、ときおり蜃気楼のように垣間見えるだけで、カメラを向けても写るのはぼくの途方に暮れた姿だけだった。ある意味非日常的な光景だが、それを納得するためには、ふだんはここから東京の街を見下ろすことができるという説明が必要で、そんなまわりくどい説明をしてくれる人は誰もいなかった。

見えるはずなのに見えなかった下界におりる。六本木、日比谷では激しく降っていた雨が、秋葉原ではあがっていた。

天気
イベント
森美術館(六本木ヒルズ):「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」-1500円
写真
4/12
飲み食い
家族亭(日比谷シャンテ):鴨つけせいろ-900円
スターバックス(日比谷):カフェモカ-460円

IMGP2584

6時から芝居なので、さすがに早めに出る。

久しぶりの吉祥寺。さらに久しぶりの井の頭公園のにぎわいを通り抜けていったん外にでる。池の周りとか、ジブリ美術館とか井の頭公園のメジャーな地域はほとんど三鷹市に含まれるが、その間の地味な木陰は武蔵野市に入っていて、そこから再び公園に入り、ジブリの前で最終的に公園を後にする。

そして離れようと思ってもなかなか離れることのできない吉祥寺通り。吉祥寺通りなんて存在しない、歩いた道が吉祥寺通りなのだ、という感じだった。

島屋敷という三鷹市新川の地名は中世の豪族の屋敷跡からついたらしい。そのあたりをさまよっているうちに、いつの間にか時間がせまってきていた。しかも例によってチケットの引き替えはまだだった。ナビウォークで現在位置を確認するが、どの駅からもほぼ等距離に離れている場所だった。その中から最初仙川を選択するが、やがて柴崎に変わり、結局つつじヶ丘に到着したのだった。チケットも甲州街道の手前のファミリーマートで無事入手した。

駅前の松屋で食事をとっていたら、急行に乗り損ねて各駅停車で初台にたどりついたのは開演10分前だった。

芝居が終わっても、まだ外は明るい。いつものように新宿まで歩いた。

天気
曇り
散歩
吉祥寺駅~井の頭公園~吉祥寺通り~つつじヶ丘駅(9.1km)-[地図]
イベント
新国立劇場小劇場(初台):『混じりあうこと、消えること』
写真
4/14
飲み食い
松屋(つつじヶ丘):麻婆カレー-490円

猫のはなむけ

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Alice on a rainy day - IMGP2557

開け放った窓から流れ込んでくる雨音は、物好きな近所の誰かがスピーカーからならしているわけじゃなく、これ以上ないくらいリアルな土砂降りなのだった。

久しぶりに髪を切りにいきつけの理髪店にいってみたら、これまで5年以上の長きにわたり強情で性根の曲がったぼくの髪を切ってくれた人が転勤になってしまったという。ちょうど今日の午前中旅立ってしまったそうだ。馬のはなむけも猫のはなむけもできなかったけど、新天地でがんばってほしいものだ。

雨はやむ気配なく、せめて写真でもと新宿に向かうが、本屋で本を買ってしまうとあとは行く宛もなく、途方に暮れるばかりで、新宿三丁目から副都心線に乗り込む。別にそんな好きというわけでもないのに副都心線ばかり乗っている。まあ、はじめて急行電車に乗ったのは日記の片隅に書いておいてもいいことだ。渋谷まであっという間だった。

雨の日の渋谷は使い勝手が悪そうだったので、すぐさま地下鉄を乗り継ぎ、結局東京駅まで移動したのだった。

ただ雨ばかりが降っていた。ぼくは為す術もなく立ちつくしていた。日記にはそう書いておこう。

天気
写真
1/8
買い物
ジュンク堂(新宿):サマセット・モーム『雨・赤毛』、町田康『浄土』-960円
飲み食い
アルプス(八重洲地下街):カツカレー-450円
スターバックス(八重洲地下街):キャラメルマキアート-460円

楽観主義の末路

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alone in the tunnel - IMGP2545

これで4回連続で副都心と呼ばれる場所を歩いているのは、副都心線開業のせいというよりは、出かけるのが遅くて遠出ができないせいだ。明治神宮前から乗ったその副都心線は今日もまた遅れていた。

北参道駅はJRでいうと、千駄ヶ谷から代々木に向かうのに、ちょっと原宿よりに寄り道をしたような場所にある。北参道から歩き始めたぼくは、その架空の寄り道を現実化して裏原宿の方に向かう。最初は新しい駅の新鮮さがカンフル剤になってくれたが、やがて見知った街角に取り囲まれ、充満した水蒸気に息苦しさを感じる。

渋谷にたどりついて、ちょうどいい感じに幕引きをつげる雨が落ちてきた。いつもの楽観主義でカサをもってこなかったので、東急ハンズで持っていることさえ忘れそうな小型軽量のやつを買った。ついでに食事もしてしまう。

今日は青山で芝居をみることになっているのだが、開場までまだ時間があったので、散歩続行。通りかかる人すべてがカップルだった(といっても2組だけだが)円山町のホテル街をぬけて結局代官山まで歩いた。

渋谷に舞い戻って劇場に向かう。まだ余裕と思っていたがちょうどいい感じの時間になっていた。実はこの時点にいたってまだチケットを引き替えていなくて、ファミリーマートを探さなくていけなかったのだが、渋谷の駅前からの視界の隅の方にぽつんと浮かび上がった緑色のロゴをみつけたものの、あそこまでいくのめんどくさいな、劇場までの道かその先あたりにきっとあるだろう、と何の根拠もない楽観から、無視して進んでいったが、劇場をすぎたあたりでナビウォークしてみて、最寄りのファミリマートはさっきの渋谷駅そばという結果に、うろたえながらながら早足で今来た道をもどる。

開演3分前に汗だくで劇場にすべりこんだ。教訓:どこにでもあると思うなファミリーマート。

天気
曇りのち雨
散歩
北参道駅~竹下通り~渋谷~代官山駅(7.1km)-[地図]
イベント
青山円形劇場(青山):劇団♪♪ダンダンブエノ七味公演『ハイ!ミラクルズ』
写真
4/24
買い物
東急ハンズ(渋谷):折りたたみカサ - 2100円
飲み食い
おひつ家(渋谷):カレイおろしポン酢定食-780円

新宿n丁目(n≧6)

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IMGP2530

時計の長針はもうすぐ真上をさそうとしていて、短針はそれより150度くらい先行していた。

新宿駅東南口下の路地では男女混合の5人組が普段着で舞い踊っていた。いかにも何かの練習という感じだったが、それなりに楽しそうだった。

警官の姿が目立つ歩行者天国をくぐりぬけて、新宿文化センターに続く通りへ。伝説の飲み屋街ゴールデン街の脇をかすめて明治通りを渡ると住所が新宿六丁目に変わり、新宿文化センターはもうすぐそこだ。はすむかいの広大な空き地はまだそのままだし、ただ経年変化だけが進んでいる感じだった。そういえば、文化センターのすぐそばには東大久保一丁目アパートという古びた中層住宅や東大久保公園という小公園があり、昔このあたり一帯の地名が東大久保であったことをうかがわせる。やはり、不動産的に価値が高くなりそうだから新宿六丁目になったのだろうな。抜弁天の向こうの新宿七丁目になってしまうと、地理的にはもう完全に大久保であまりにも無理矢理だ。余丁町も新宿八丁目になりそうだったのが、住民の抵抗で地名を守り通したという話をきいたことがある。

何をいまさらといわれそうだが、ようやくマクロ写真の撮り方がわかったような気がする。オートフォーカスは使わない。それだけだ。ピントが合う範囲を細かくコントロールする必要があるし、少し動いただけでも大きくその範囲がずれてしまうからだ。

団地の中の小公園に塗装がほとんどはげてしまった動物の形をした遊具がおいてあった。残った塗装のカラフルさがポップでさみしい。

副都心線の西早稲田駅は駅名から想像するよりかなり南側で、山手線でいうと新大久保と高田馬場のちょうど中間くらいに位置しているのだった。そこから新大久保までもどり、中野坂上まで歩いた。

丸ノ内線で東京駅にでる。

天気
薄曇り
散歩
新宿駅~新宿文化センター~西早稲田駅~大久保駅~中野坂上駅(7.4km)-[地図]
写真
6/13
飲み食い
古奈屋(八重洲地下街):そぼろ風鶏みそカレーうどん-1320円
スターバックス(八重洲地下街):ソイラテ-460円

IMGP2504

本日のdutyの切りがちょうどいいという神話を急遽でっち上げて、今日開業した副都心線に乗りに行く。しかし、都庁が新宿に移転して17年たった現在、副都心の「副」はもうとっくにとれていると思っていたのだが、新線の名前で復活するとは意外だった。

副都心線の渋谷駅はJRの駅から駅一個分すっぽり北東にずれているので、ハチ公口からだとかなり歩かされる。しかも改札に入ってから細切れに何度もエスカレータを乗り継いでホームまで下っていかなくてはいけなくて、しかも初日のためやたら人が多いので、思ったより時間がかかった。

乗ったのが各駅停車だったせいもあるだろうが、駅の混雑に比べて車内は空いていた。明治神宮前、北参道、新宿三丁目、東新宿、西早稲田、そして池袋のひとつ手前雑司が谷。今日のところは雑司が谷で下車する。

忘れもしない。時刻はもう16時38分だった。色とりどりのアジサイが咲き誇る路地を通り抜けて大塚駅前に出て、結局、池袋の一つ先、副都心線と有楽町線が乗り入れている要町まで歩いたのだった。要町、千川、小竹向原は二線が乗り入れる交通の要所になってしまったが、街のありさまはほんとうにたいしたことなくて、なんだか無関係なぼくが申し訳なさを感じてしまうほどだ。特に小竹向原なんて、急行まで停まるのに、コンビニとファミレスと打ちっ放しのゴルフ練習場しかない駅前は、ほんとうに悲しくなるよ。

池袋、小竹向原間はこれまでも副都心線が新線という暫定感あふれる名前で運行していたが、要町と千川は通過していた。だから要町の副都心線ホームが使われるのは今日からということになる。古びた有楽町線のホームの真下にその真新しい副都心線ホームはあって、まるで階段の上下によってタイムスリップしているみたいだった。

帰りも副都心線で渋谷に戻る。

山手線とほぼ並行しているので、新しく街と街のつながりを生み出したわけじゃなく、これまでのつながりを補完するような感じだと思う。小竹向原の先の東武東上線とか西武池袋沿線の人や、新しく開業した駅の利用者にとっては、新宿や渋谷に出るのが飛躍的に便利になったが、それ以外の人は相変わらずJRを使うんだろうし、使った方がいいだろう。副都心線が本格的にその役割を果たし始めるのは、東横線と直通してからだ。そうすると横浜方面から新宿、池袋まで乗り換えなしでいけるようになり、JR湘南新宿ラインとの勝負が本格化する。

天気
薄曇り
散歩
雑司ヶ谷駅~大塚駅~要町駅(8.2km)-[地図]
写真
4/23
飲み食い
リンガーハット(渋谷):太麺皿うどん-550円

猫町効果

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IMGP2494

秋葉原で凄惨なやりきれない事件が起きた。どこか地方の知らない場所で起きるのと、何度となく訪れている場所で起きるのとではインパクトがぜんぜんちがう。被害者になってしまった人とぼくとを分けるのはただ偶然という要素しかないのだ。散歩する場所を選ぶのもいのちがけだ。

ほんとうは郊外を歩きたかったのだが、出かけるのがほんとうに遅くなってしまって、どこにいけばいいか頭が真っ白という状態だったのだけど、高度な消去法で渋谷から歩き始めた。

駅の階段をおりていたら前方から女性の短い叫び声、事件のあとだけに何事かと思ったが、若い女性が前のめりになって階段でこけていたのだった。決して笑い事ではなく、まわりにいた女性たちに声をかけられてもつっぷしたまましばらく反応ができないような状態だったのだけど、しばらくしてどうにか立ち上がることに成功した。それをみながら階段をおりていた別の女性がつられてこけそうになっていて、渋谷にも不穏な空気が流れているようだった。

渋谷周辺はすっかり歩き尽くしたと思っていたけど、広尾方面に向かって細い道を選び続けていたら、猫町効果(見知った街角であっても想像していたのと違う方向からながめるとまったく別の町のようにみえる現象。萩原朔太郎『猫町』にちなむ)で迷宮に迷い込んだような感覚を味わうことができた。もともと外国人の多い場所ではあるが、通り過ぎた人が6人連続非モンゴロイドだったりして、おしよせる迷宮の楽しさにあやしい笑みを浮かべて歩いていた。

広尾の商店街にたどりついて迷宮はあっけなく終わり、そのあとはいわばルーチンウォークで、有栖宮記念公園、フランス大使館前、三光坂、そして白金高輪駅に到着。

日比谷=有楽町にでた。ビックカメラで見てたら、なんだか広角レンズがまじめにほしくなってきた。まちがいなく撮れるものの範囲が大きく広がるはずなのだ。いつになるかわからないがPentaxからは15mmの単焦点レンズが発売される予定があって、それを待つか、待てないならば、比較的安価で軽い10mm-17mmのズームにするかなのだが、かなり迷う。

銀座のとあるショッピングビルのエレベータ前に水槽があって、熱帯魚が泳いでいる。その水槽をシースルーしてエスカレータや売り場が見えたりする風景が気に入って、この間から何度か足を運んでいるのだが、カメラの設定がまちがっていてピントが合わなかったり、シャッター速度が遅すぎて魚が動いてぶれてしまったり、画角がせますぎたりして、満足できるショットがなかなか撮れなかった。今日一応及第点がつけられる絵になったが、ぼくの脳内ではもっとすごいはずだったのだ。まあ、とりあえず肩の荷をおろしておこう。

日本テレビ下のタリーズには、破壊的に笑い続ける女性の集団がいた。

天気
薄曇り
散歩
渋谷駅~広尾~白金高輪駅(6.6km)-[地図]
写真
4/15
飲み食い
おはち(有楽町):おろしハンバーグ定食-780円
タリーズ(汐留):ラテ-420円

土曜の太陽

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IMGP2459

久しぶりの土曜の太陽。まるで病み上がりのようにいつまでも寝ぼけ眼で、ぼくはその太陽がみている夢の中にいるようだった。

二度目の日暮里舎人ライナーでおりたのは足立小台駅。隅田川と荒川に挟まれた地域を下流からたどると、まずは江東、墨田という二つの区をまるまる飲み込む巨大な島で、それが堀切のあたりで急激にくびれて、北千住でいったん再チャレンジを期するが、またすぐしぼむ。そのしぼんだ幅300mほどの場所に足立小台駅はあって、もともと何もないところだったが、いまはケーズデンキがあって一応駅前であることを主張している。

二つの川にはさまれたその土地を上流にさかのぼってゆく。土手の上からは二つの川のきらめきと河川敷で思い思いに楽しむ人々がみえる。ぴろぴろぴろと寂しげな音色を出す見慣れない縦笛をふいている女性。

足立区新田というところでその土地は歩き始めてから二度目にして最後の小規模なふくらみをみせる。いつの間にかそのあたりは中層の真新しいアパートメントが建ち並ぶい住宅街になっていてハートアイランドなんて名前までつけられていた。もともとは巨大な工場があったはずで、ぼくはたぶん足を踏み入れたことも踏み入れようとしたこともないはずだ。当然のように23時まで営業のスーパーマーケットもあって、それができるまではこのあたりはかなり不便だっただろう。ハートアイランドをぬけると古くからの下町めいた街並みが続く。街の規模の割には商店街が発達しているのは不便さのゆえだろうか。スーパーマーケットで買い物した女性たちがぶらぶらとその街並みを通り抜け路地の間に消えていった。

都民ゴルフ場を見下ろしながらさらに上流に進むと突端につきあたる。隅田川と荒川が合流する岩淵水門だ。そこから先は末永く幸せに暮らしましたではなく、隅田川はその直前に新河岸川という支流に分かれているので、むしろ隅田川の名前が新河岸川にかわって、これまでと同じように二本の川が並行して流れてゆくと考えた方がわかりやすい。岩淵水門は一瞬の邂逅だ。

新荒川大橋を渡って埼玉県川口市へ。川口は活気があってかなり好きな街だ。特にJR線と並行する東口の商店街がたまらない。ほんとうは川口駅で散歩をやめるつもりだったのだけど、どこまで続くのかその商店街の北限を見極めたくなった。場末感がどこからともなく広がり始め、やがて川口駅前からかなり離れたところで商店街は唐突に終わった。笛の音に誘われてついていった子供のように見知らぬ場所で放り出されたぼくは、結局隣の西川口まで歩いた。

天気
薄曇り
散歩
足立小台駅~岩淵水門~川口~西川口駅(11.5km)-[地図]
写真
4/26
飲み食い
アルプス(八重洲地下街):カツカレー-450円
スターバックス(八重洲地下街):ソイカプチーノ-460円

臨海の臨界

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long way from home - IMGP2436

通勤電車から一瞬垣間見える異国めいた街並、なんていうほどのこともない汐留のイタリア街なのだけど、そろそろ永遠の未完成状態は脱して街としての体裁を整えているかな、とのぞきにいってみたが、集客施設は場外馬券売り場のオフト汐留だけで、その周り以外は相変わらず閑散とした空気が流れているのだった。イタリア風といわれるカラフルなビルディングも一昔前のCGみたいで、写真に撮りたくなるようなリアリティを感じなかった。

ガード下をくぐって汐留の中心部、そして築地を経由して勝鬨橋。大きく西に迂回して人道橋朝潮小橋を渡って晴海へ。それにしても目につくのがカメラを構えた男性の姿で、運河が縦横に走る臨海地区に、彼らをひきつける何があるのだろうと、いぶかりながら、自分もその仲間であることに気がつく。

海上に浮かぶ巨大なクレーンが橋の断片のようなものを持ち上げていた。ほかの部分は怪獣に壊されて、その部分だけ偶然残ったような感じだ。実際それは建設中の橋で、いつになるかわからないけど豊洲にできる新市場と晴海を結ぶことになるらしい。ちょっと東側に晴海大橋ができたばかりなのに、なんだかすごく無駄なような気がする。

そのあたりにオリンピックメインスタジアム建設予定地という看板があって驚いた。オリンピックなんて、石原慎太郎だけが信じていて、ほかの人は裸の王様に仕えるような具合に、立派な施設ができるでありましょう、なんて目配せし合いながらいっているだけだと思っていたが、本気でやるつもりだったのか。

ららぽーと豊洲で食事をしてから銀座に出る。

天気
晴れ
散歩
新橋駅~汐留~勝鬨橋~朝潮小橋~晴海大橋~豊洲駅(9.3km)-[地図]
写真
8/34
飲み食い
海風龍號(ららぽーと豊洲):紅いトマトの担々麺-980円
買い物
有隣堂(グランデュオ蒲田):森山大道『犬の記憶』、『犬の記憶 終章』-1554円

IMGP2415

今日も舞い飛ぶ小糠雨。まだ梅雨前だというのに週末ごとに雨が降るような気がする。だが途方に暮れる必要はない。森山大道展をみに恵比寿ガーデンプレイスの東京都写真美術館に向かうのだ。

路上写真家というだけあって、彼の写真は即興的な躍動感にあふれている。実際の撮影スタイルをみると、コンパクトカメラを無造作に構えてファインダーをのぞき込まずにシャッターを押しているのだけど、躍動感はそこから生まれるものなのかもしれない。一枚一枚かなりヴィヴィッドに迫ってきて、ぼくの撮りたいのはこういう写真なのだと蒙を啓かれた。

回顧展と、最新の写真集『ハワイ』からの写真を大判に引きのばした展示の二会場にあかれている(片方だけの入場も可)。『ハワイ』で待ち構えていたのはふつう思い描くような原色の色彩ではなくモノクロームで表現されたプリミティブな形状と光と影の世界。はじめて、ハワイに行ってみたくなった。

まだ雨は降っていたが、徒歩でガーデンプレイスから代官山まで移動する。これから三軒茶屋にいかなくてはならないので、交通費を節約するというのが表向きの理由で、実は森山大道の写真をみていたら自分でも撮りたくなってしまったのだ。しかし、どうしても数を撮ることができない。デジタルなんだから、遠慮することなしに、森山大道みたいに歩くようなリズムでぱちぱち撮りまくればいいような気もするが、根っからの貧乏性のせいだろうか。

三軒茶屋で食事をすませたあと、ほとんど無意識的に街をさまよい歩いて、何で自分がそうしているのかわからなかったのだけど、目の前にファミリーマートがあらわれてようやく気がついた。今日観る芝居のチケットを引きとらなくてはいけないのだった。

雨はもうほとんど上がっていた。

天気
写真
3/11
イベント
東京都写真美術館(恵比寿):森山大道展-1100円
シアタートラム(三軒茶屋):THE SHAMPOO HAT『立川ドライブ』
飲み食い
エッグノッグ(三軒茶屋):スパイシーミートソースオムライス、サラダ・ドリンクセット-1240円
スターバックス(三軒茶屋):カフェモカ-360円
買い物
ブックファースト(渋谷):飯沢耕太郎『増補 戦後写真史ノート』-1050円

ゲームの思想

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IMGP2404

公認スポンサーのロゴマークのように、二日とも雨マークがついていた今週末だが、何と二日ともあまり雨に悩まされることなく散歩ができてしまった。そのせっかくの幸運をあまり生かしきれなかったような気がするのは、まあいつものことだ。

京王線の高幡不動駅におりたったのはもう4時近かった。今まで上から下に降っていた雨が今度は下から上に蒸気となってたちのぼって蒸し暑いことこの上ない。北口駅前は特急停車駅と思えなくて、前置きなしにいきなり緑豊かな郊外空間に包まれた。浅川を渡り、蛇行する側溝沿いの低地を進むが、左手にそびえ立つような急峻な階段をみつけたので、のぼってみた。

踊り場には鳥の死体。猛禽類の雛だろうか。ハエたちの社交場になっていた。カラスも残さず全部食べればいいのに。

登り詰めてみると、道の中央にグリーンベルトが設置され、瀟洒な住宅が建ち並ぶ、まるっきり別世界で、今まで隠れていた太陽までが別人のような顔をしてあたりを照らしている。一瞬ほんとうに目がくらんだ。

甲州街道に出た。そのあたりに多いものといえば大企業の工場で、日野自動車、富士電機、東芝など名前をあげればきりがないくらいだけど、その中でもコニカミノルタの存在感を強く感じた。カメラから撤退して縁遠くなってしまったからなおさらかもしれない。

そうしたら、カメラの電池がなくなった。前回充電してからまだひと月しかたっていないのだが、消耗するペースが速くなっている気がする。ともあれ、ふぉとぐらふぁーとしての看板をおろして、うぉーかーに専念する。

八王子にたどりついた。路上に寝そべる白髪交じりの男。割れてないサングラスをかけ、白いシャツに汚れはなく、ジーンズも真新しい。今まさに転落し始めたところかもしれない。今日の空は低い。

八王子は好きな街だが、これから蒲田まで帰ることをかんがえると、その距離の遙かさに気が遠くなって、光年という単位を使いたくなる。

渋谷からのった山手線で、前の席に座っていた男女が大きな声で言い合いをしていた。言い合いといっても、男が一方的に、女がゲームの途中でルールを変えたことに立腹しているらしい。ゲームの思想としてありえないそうだ。男女間の口論の常として、女の反論(よく聞き取れなかった)によって、男は、まあそれはそうだけど、と局地戦に追い込まれ、だんだん口数が少なくなっていった。

天気
曇り
散歩
高幡不動駅~日野市役所~京王八王子駅(9.9km)-[地図]
写真
1/8
飲み食い
笹陣(八王子):天ぷら付き二色せいろ-1039円
タリーズ(八王子):ハニーミルクラテ-470円
買い物
タワーレコード(渋谷):セントローレンス四重奏団『ショスタコヴィッチ弦楽四重奏曲No.3,7&8』、ジョニー・ミッチェル『バラにおくる』-3790円

IMGP2399

午後はずっと雨だと思い込んでいて、ちゃんと雨の中行く場所まで準備していたのだが、雨はまだどこかで道草をくっていて、歩けるときに歩いておくかと、半信半疑ながらここではないどこかに向かった。

そのどこかはいったん信濃町に確定したのだが、意識と意識の合間に通り過ぎていて、結局一つ先の千駄ヶ谷から歩き始めたのだった。

雨が落ちそうで落ちないしみったれた空の下にそびえる西新宿の高層ビル群。いやしくも東京の達人を自認するなら(してないけど)、ビルの形状と外観を見ただけでビルの名前とおおよその位置を特定できなければならないと思い至った。白い壁に黒い窓が整然と並ぶKDDIビル、黒い要塞新宿モノリス、いびつな六角形新宿住友ビル、スレンダーな鏡面仕上げ新宿三井ビル、シックなベージュ新宿センタービル、貴婦人のように裾が広がった損保ジャパンビル。そして目下建設中のコクーンタワー。コクーンタワーはまさに繭のように丸みを帯びて人目をひくことこの上ないのだけど、写真にとるといまひとつおもしろくない。ほかのオーソドックスなビルの方がなぜかフォトジェニックだ。

東新宿駅あたりで雨がぽつりぽつりと落ちてきて、まるで、芝居の終わりのまばらな拍手のように、散歩の終わりを告げていた。

若松河田にたどりつくころにはもう雨は本降りで、地下に潜ったぼくは大江戸線で御徒町に出る。以前から気になっていた牛丼屋に入ってみたが、ごくふつうにおいしいという感想をいだいただけで、今日もまた落ちはない。

天気
曇りのち雨
散歩
千駄ヶ谷駅~代々木~西新宿~若松河田駅(5.9km)-[地図]
写真
3/13
飲み食い
牛の力(上野):牛力丼赤-690円
スターバックス(八重洲地下街):ソイカプチーノ-460円

forest=fortress

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IMGP2376

「郵便局にあやうくカメラを忘れるところだった」という文は、つまり結局忘れずにすんだということを意味している。

京急の快特は、車窓の風景がすべるように移動して文字通り快いのだが、それも横浜までで、その先はカーブが増えて徐行がちになる。

降りたのは新潮文庫でも岩波文庫でなく金沢文庫。鎌倉時代北条実時という人がこの近くに貴重な書物を蒐集・保管していたのだ。今は横浜市だがどちらかといえば鎌倉の影響の方が強い街だ。というわけで鎌倉方面に歩こうと思っていたが、下調べしてこなかったので、どちらに歩けばいいのか皆目見当がつかない。たぶん西だろうと見当をつけて、太陽が沈む方向につま先を向けた。

あまりに退屈な街並に即座に食傷してげっぷが出る。せめて花でも撮るかと見渡せば、ツツジの花はしなびたたくわんのようになっていて、代わって小振りなサツキの花が街路を彩っていた。

最近マクロ撮影が失敗続きなのはなぜだろうと考えてみたら、風景をとるときのようにシャッターを半押ししていったんピントをおいてから移動させるのが悪いということに気がついた。当然の話だが、すっかり癖になって身体に染みついてしまっていたのだ。

無駄に緑と起伏が多い。高台にのぼると静けさと地価は上昇するが道の選択肢は逆に減ってゆく。今見えている向かいの丘のあの場所にいこうと思っても、夢の中の迷宮に迷い込んだかのようになかなかたどりつけない。まるで要塞のようにぼくのようなあやしい人間の進入を阻んでいるのだ。

盆地におりて、今まで歩いていた場所をみるとその下は急峻な崖になっていた。岩肌の一部が不自然にでこぼこしているのは、白山道磨崖仏という仏像だそうだ。かなり巨大なものだが、風化しきってもう何が何だかわからなくなっている。人間の技芸とその後に加えられた自然の荒々しいタッチ。ちょっと感慨にうたれていたら、荒んだ顔つきの猫がやってきてこちらをみている。表情とはうらはらに人慣れした猫なのだろうか。残念だけど、君が待っているのはぼくではないんだよ。もう会うことはないだろうけど、元気で。

結局鎌倉にはたどりつけず京急逗子線の六浦で散歩を終える。

一気に川崎まで出てしまう。

天気
晴れのち曇り
散歩
金沢文庫駅~六浦駅(7.4km)-[地図]
写真
3/11
飲み食い
家族亭(川崎アゼリア):旬菜天せいろ-950円
タリーズ(川崎):黒ごま豆乳ラテ-490円

when the sun goes down

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IMGP2360

アメ横のすぐ脇のガード下には、骨折した魚の骨状に通路が広がっていて衣類や靴・鞄などの店舗がひしめきあっている。もちろん存在にはうすうす気がついていたけど、こんなにみっしり詰め込まれているとは思わなかった。高架線路が二つに分かれて、ウミヘビのような細身の空が見える路地には飲食店が軒を連ねて、路上に出されたテーブルは昼間からできあがった人々で埋まっていた。

上野山下から鶯谷を経由して谷中。寺の門前に「山内不幸」と貼り出されていて、山の中では不幸でも海では幸せとでもいうような仏教的な逆説をとく何かありがたい言葉なのだろうかと思ったが、寺の関係者が亡くなったことを示す言葉で、ほんとうに文字通り不幸なのだった。

春日通りを渡った先の路地に「この先行き止まり」と書かれていて、実際正面には中学校の校門が立ちふさがっているように見えるのだけど、実は右手に下り階段があって歩行者は通り抜けられるのだった。ぼくはそのことを知っていたからいいけど、そうじゃなければこっちに進もうとは思わないだろう。階段の先には高架になっている丸ノ内線の線路と車庫、そしてその下をくぐりぬけるトンネルが正面と左手にあって、なかなか地理的におもしろい場所なのだ。

地蔵通り商店街を通り抜けて有楽町線の江戸川橋駅で散歩を終える。芝居をみるために東池袋へ。ちょっと雨がぱらついてきた。

劇場は東池袋駅に直結しているのだが、食事をとるためにサンシャインシティへ。サンシャインもできてから30年たつらしい。いつかは取り壊して建て替えることになるんだろうな。どんなふうに壊すのかみてみたいものだ。

天気
晴れのち曇り
散歩
御徒町駅~上野~鶯谷~団子坂~白山~江戸川橋駅(9.3km)-[地図]
イベント
あうるすぽっと(東池袋):M&O Plays プロデュース『まどろみ』
写真
4/17
買い物
あうるすぽっと(東池袋):『まどろみ』パンフレット - 800円
飲み食い
マイアミガーデン(サンシャインシティ):ウインナソーセージつきボロネーズ、イタリアンコーヒー-1260円

団地のある風景

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IMGP2353

雨上がりのさわやかさとはほど遠い肌寒さに出迎えられて、西武池袋線の東久留米から歩き始める。

駅舎からすぐそばにテラスがみえるのだが、そこにたどりつくにはいったん駅の外に出て、見つけにくい階段をのぼっていかなくてはいけない。富士見テラスという名の通り眼下に一直線に伸びた道路の向こうに富士山があるらしいのだが、この季節この気候では影も形もみえなかった。

目的地は先日行きそびれた滝山団地。なんで滝山団地かという理由はミーハーで、そこの商店街が映画『転々』のタイトルバックに使われたからだ。

めずらしく、神業のような舵捌きですんなりと目的地にたどりついた。三浦友和とオダギリジョーが通り抜けた既視感のある風景。オレンジがころがってきた八百屋、女子高生がでてきた音楽スクール。とても短いのだが映画で見たとおり活気のある商店街だった。

いわゆる下町情緒というのは下町と呼ばれる場所には今も昔も存在しなくて、幻想だと思っているのだけど、団地の中にはひょっとしたら実在するのかもしれない。中心部をはずれると一気に静かになって、年月を経た単調な建築物がキリコの絵のように孤独に立ち並ぶ。団地という空間はかなり好きな場所なのだ。

そんな団地とおさらばして車両行き止まりという路地に迷い込んだら、人も行き止まりだった。字義上間違っているわけじゃないけど、人も通り抜けられない道を車両行き止まりと表記するのはやめてほしいものだ。

中央線の駅にたどり着こうと思っていたけど、西武新宿線の田無に到着。

タリーズで、近くの席の2人の女性の会話を聴くともなく聞いてしまう。血液型と性格にはなんの関係もないよ、とつっこみたくなる。学校でちゃんと教えればいいのに。

ジュンク堂は(新宿店だけでなく池袋店も)ほんとうに大きいけど、ぼくだけかもしれないが、不思議に本にかこまれる楽しさが少ない場所だ。図書館のようにびっしり並べられた書棚に圧迫感を感じるからだろうか。謎だ。

天気
曇り
散歩
東久留米駅~滝山団地~田無駅(8.8km)-[地図]
写真
3/15
飲み食い
おひつ家(新宿):鶏と野菜の甘辛揚げ定食-750円
タリーズ(歌舞伎町):ラテ-420円
買い物
ジュンク堂(新宿):『思想地図 vol.1 特集 日本』、ブッツァーティ『神を見た犬』-2295円

雨の盆踊り

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IMGP2333

骨折しがちなスポーツ選手のように、最近すっかり雨がちになってしまった休日だが、今日はもう大腿部複雑骨折のような本降り。イレギュラーにめぐってきたチケットがあったので、六本木の国立新美術館で開催されているモディリアーニ展へいく。

アフリカ美術に影響をうけたプリミティヴィスム時代の人体のデッサンをみていると、人体のポーズというのも言語の一つで、ポーズの取り方ひとつでとても強いメッセージを発することができるんだなと思った。ダンスのおもしろさというのもたぶんそこにあるのだ。少しあとのカリアティッド(ギリシア建築に使用される女性の形をした柱。腕を上にあげてささえている)のシリーズでは、まるで盆踊りをしているようなポーズをとらせていて、躍動感を感じた。

でも、やっぱり彼の描いたポートレイトには強い磁力がある。首が不自然に傾けられて、鼻筋が誇張された、異形といってもいいような顔なのだけど、そこにリアルに人物が存在するように感じてしまうのは、たぶん彼らの眼のせいだ。生き生きしているわけではないむしろ虚ろな視線で、何かを訴えかけているのだ。たぶん自分がそこにいるということを。

おもしろいのが、カリアティッドの時期までは躍動していた身体がポートレイトではまるで存在を押し隠すかのようにこぢんまりとしていることだ。顔がまるで身体そのものであるかのようだった。

ヒルズを通り抜けて麻布十番まで軽く歩く。商店街でKY靴店という店を発見した。ランニング、ショートパンツ姿の人にゴム長靴を売りつけたりするのだろうか。

ずっと試してみようと思っていたタリーズの黒ごま豆乳ラテをようやく味わうことができた。コーヒーをあまり感じない和菓子テイストあふれる甘さだった。

汐留で食事をしたあと、上野にいって4月末に移転オープンしたヨドバシカメラをのぞいてみた。従来よりは広くなっているが、思ったより狭い。開店早々にも関わらず、賑わいが今ひとつだったのは、すぐそばの秋葉原まで足をのばしてしまうせいかもしれない。

天気
イベント
国立新美術館:モディリアーニ展
写真
4/17
飲み食い
タリーズ(麻布十番):黒ごま豆乳ラテ-490円
古奈屋(汐留):あなご天カレーうどん-1350円

青の記憶

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in early summer - IMGP2312

絶妙にエアコンディショニングされた空気。スカイブルーがどんな色だったかようやく思い出した。

もともと東久留米市の滝山団地を目指すつもりだったが、池袋で西武線でなく東武線に乗ってしまった。ちょっと助走をつけるくらいのつもりだったのだけど、和光市から先で東武線は大きく北に弧を描くので、西武線との間は飛躍的に開いてしまうのだ。

そのことを知ってか知らずか(もちろん知らないわけだが)、ぼくは朝霞から歩き始めた。

太陽の傾きを頼りに歩いているうちに膝折という見知った地名が現れた。膝が折れるだなんて散歩者には縁起でもない地名ということもあり、なんとなくこちらではないのではないかという感想をいだいた。そこで起動したナビウォーク。中継地点と目していた清瀬を検索してみたら、陽光の中かえって見にくい画面上にあらわれたコースは今まで歩いていたのとちょうど正反対だった。それに従って歩けども歩けども、清瀬の気配はどこにもなかった。それなのにだんだんあたりがにぎやかになってきて、駅が近いことを暗示していた。わかってしまえば話は早くて、それはスタート地点朝霞の隣駅朝霞台だった。むしろ朝霞より清瀬から遠のいてしまった。

なんと、ナビウォークは歩くのではなく、電車を使って移動する方法を提案してくれていたのだった。ああ、なんたる親切、深慮遠謀。ぼくは「申し出はうれしいのですが」と、やんわりその提案を断ったものの、そのあとどうしていいか完全に途方に暮れてしまった。どんなふうに途方に暮れたかは、今日の散歩コースの朝霞台駅近辺に如実に表れている。

気を取り直して、とりあえず歩けるところまで歩くことにした。できれば東京都の土は踏みたい、そんな思いで。途中からは野火止用水沿いに進む。左手には密林のような平林寺の境内。写真に撮るものは花くらいしかなくて、ツツジやハルジオンにレンズを向け、実はツツジが本命で1枚くらいは使えるんじゃないかと思っていたが、なんとまともに写っているのは1枚もなかった。さすがにちょっと下手すぎるな。

一度用水を見失うが再び合流して、以前も一度こうして用水沿いを歩いたことを思い出した。気ままに歩いているつもりでも、川がひとつに集まるように、同じところを歩いてしまうのだ。

そして今度はほんとうに用水から離れて細い道に足を踏み入れると、はるかかなたに西友が浮かび上がる。西武池袋線の清瀬駅前だ。ようやく東京都の土を踏む。遠かった。今までの散歩の最長タイ記録だ(途中、flickrでお世話になっているMさんのお住まいの前を通ったかもしれない)。

清瀬ではなぜだかいつもドリンクバー、と川柳でしめてみる。

天気
快晴
散歩
朝霞駅~朝霞台~野火止用水~清瀬駅(16.2km)-[地図]
写真
1/16
飲み食い
ポポラマーマ(清瀬):和風カルボナーラ豆乳スープ、ドリンクバー-960円

IMGP2309

今日もまた締め切った物置のように薄暗い空と羽虫のような霧雨。さらに、ぐずぐずして14時30分をすぎてしまったことや、体調がしゃきっとしないことなど、悪条件が重なる中、一気に大船までいって、度肝を抜く。抜いたのがだれの度肝かまでは知らない。

大船は神奈川県鎌倉市に属する街だが、山で隔てられているし、鎌倉市に編入されたのも1948年で(鎌倉の歴史を考えれば)比較的最近のことなのだ。鎌倉の一部というより独立した街のように感じる。駅に直結したルミネウィングもあるし、駅前の商店街も長くて賑わっている。

住宅地の間を抜けていくと、山がだんだん間近に迫ってきた。だが、行き止まりになったり、山道に迷い込むことなく、ちゃんとトンネルで抜けられるようになっている。トンネルを2つくぐって鎌倉の中心部に近づいたかなと思ったのは大きな勘違いで、北側の鎌倉湖畔の方だった。湖畔といっても実態は散在ガ池という公園の中の池らしいのだが、今回はもう公園が閉園直前だったので見ることはできなかった。

高台の住宅地で、紫色の大振りな花を見つけて写真を撮っていたら、にこにこと笑った野球帽のおじさんが「珍しいよね。何という花だろう」と声をかけてきた。もちろんぼくにはわかりようがなかったが、おじさんは「ナンテツ」じゃないかなと一人で仮説をたてていた。「へえ」と感心してみせたら、「いや、わからないけど」と自信なさげだったが、やはり、あとで調べても、ナンテツという植物はどうにも見つからない。で、検索パワーを駆使したところ、クレマチス(またはテッセン)の品種のひとつで、おそらくはH.F.ヤングではないかと思われる。おじさんはたぶんテッセンといおうとしたのではないだろうか。(撮った写真はピントがずれていたので不採用。ほんとうに写真へただな、自分。)

急な階段を下った先は四方を山に囲まれた盆地に思われた。道が続いているのかどうか不安になったのは杞憂で、ちゃんと道伝いに北鎌倉の駅近くまで抜けられたのだった。どうせだったら隣の鎌倉まで歩いてしまおうと思ったのは、ちょっと失敗で、隣駅とはいうものの、北鎌倉と鎌倉の間は「どうせ」という言葉では済ますことのできる距離ではなかった。

疲れて、入ったのは、鎌倉駅近くのスーパーマーケット、ユニオンの2階のローズカフェという店。横浜の元町にもユニオンというスーパーがあり、そこの2階にもローズカフェがある。本家はこちら鎌倉だ。横浜にはカレーがメニューにあったのだが、こちらはサンドウィッチがせいぜい。そこで、クロックムッシュとおすすめのコーヒーを注文した。クロックムッシュはかりかりしていてなかなかの美味、コーヒーも深煎りでおいしかった。

帰りの電車で向かいの席に座っていたのはベトナム人の若い男性と、それよりは年上のメガネをかけた日本女性。日本の会社はベトナムに比べて休みが多くてうれしいらしい。向こうでは土曜は出勤で、祝日もあまりないらしい。まあ、日本で祝日が多いのは、有給休暇が消化しづらいから、その代替という意味もあるんだけどね。

天気
曇り時々雨
散歩
大船駅~鎌倉湖畔~鶴岡八幡宮~鎌倉駅(9.9km)-[地図]
写真
1/5
飲み食い
ローズカフェ(鎌倉):クロックムッシュ、おすすめコーヒー-1300円