東京都民2000

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しとしとと雨が降る。

まずは図書館でSAQ関係の調べもの。満足できる結果は得られなかったが、あいまいな形のまま公開することにした。

蒲田駅でバスカードを買った。これから夏にかけて、雨が降ったり、散歩ができないほど暑い日が何日かあるはずだ。そういうときには、代わりにバスに乗ってあちこち行ってみようと思ったからだ。3000円で3360円分使える。少しお得だ。

フォアグラ丼を食べるために新宿に向かう。われながらこういうことに関する行動力、積極性はたいしたものだと思う。これが仕事となると、せっぱつまるまでは全く手をつけようとしない体たらくなのだが。Poさんからは小田急ハルクの地下とだけ聞いていたが、すぐ見つかる。西口と東口をつなぐ地下通路からハルクの中に入ってまっすぐ進むと左手にあるメゾンミクニというビュッフェスタイルの店だ。ドリンクと軽食にまざってフォアグラ丼が売られている。階でいうとB2だ。値段は1600円。ビュッフェスタイルの店で1600円払うのは少し違和感があったが、何事も経験、頼んでみた。

ぼくは男にしては少食なほうだが(と書くとえーという顔をする人がいるかもしれないが、これは事実。食べるときは食べるが、食べないときは食べないのだ)、それにしても量が少ない。ごはんと、エノキ、しめじ、マッシュルームなどのキノコ類、そしていい具合にソテーされたフォアグラ一切れが、大きな丼の底に沈んでいる感じだ。でも、ムースのようにやわらかくて、とてもおいしかった。子供の頃、冷蔵庫の中で何日間か続けて悪い夢を見ていたようなフォアグラを食べさせられたので、フォアグラにはあまりいい印象がなかったが、今回はじめてそのおいしさを理解することができた。ドーナツの穴にくわえてもう一つ、アルデンテでない方がおいしい食べ物を見つけた。

ハルクの同じ階にマリアージュ・フレールという紅茶屋が入っていた。値段はレピシエと同じくらいだ。一つ買ってみようかと思ったが、今日のところはパンフレットだけにしておいた。パンフレットによれば、マリアージュ・フレールというのはマリアージュ兄弟という意味で、彼らがフランスで創業した店がオリジナルらしい。たまたまマリアージュという名前でよかった。もし、ゴンザレスだったら、ゴンザレス兄弟の紅茶。あまり飲みたくないかもしれない。ちなみにレピシエとは食料品店とか、香料店という意味。自分の商売のこと以外頭の働かない人間という意味もあるらしい。

ヨドバシカメラでVisor日本語版を見る。外観がチープだと聞いていたが、それほど気にならない。重さは153gでPalmVxより30%以上重いはずなのだが、思ったより軽く感じた。充電池内蔵でなく乾電池なのがマイナスポイントだが、値段が29800円と安いことを考えれば、十分買いだろう。PalmVxを買ったばかりのぼくは買わないが。

雨はまだ降り続いている。でも、考えてみれば、それでも散歩してはいけないという法はない。というわけで“Walkin'in the Rain”だ。マインズタワーの前を通ったら、スターバックスの看板が出ていた。こんなところにもあるのだ。駅から少し離れているので比較的すいている。穴場だ。いつものようにカフェモカを飲む。ワンパターンだが、おいしいのだから仕方がない。

スターバックスからでたら雨があがっていた。ぼくの日頃の行いがよっぽどよいのだろう。代々木―カンボジア料理のプノンペンという店があった、タイ料理やベトナム料理は何度か食べたが、カンボジア料理店は珍しい。かなりはやっているようだった。参宮橋―この前雨の匂いを感じた道を歩く。富ヶ谷一丁目で、WaldenBLDGというビルを見かけた。ソローの『ウォールデン』と関係あるのだろうか。東急文化村付近でまた雨が降り出した。ぼくの日頃の善行の効果も一時間ほどしかもたないようだ。

今日は三軒茶屋で芝居を観る予定なので、歩ききってしまおうと思っていたのだが、池尻大橋でタイムアップ。一駅だけ電車に乗った。ちなみに散歩は7.5kmだった。

今日観た芝居は青年団の『ソウル市民1919』。去年観た『ソウル市民』の十年後を描いた続編にあたる。ともに、日本による朝鮮併合前後の、ソウルに住む裕福な日本人家庭篠崎家の日常を描いている。それにしても昔の人間は、他の人を自分と同じ型にはめるために、ほんとうにがんばっていた。東京都民2000のぼくとしては、とても堪えられない世の中だ。

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