今日も暑い。でも、一週間散歩しないと、禁断症状に悩まされるので、仕方なく散歩する。何となく出発は大井町から。
まずは食事。アトレの蕎麦屋に入る。注文したものができあがるのを待っていたら、隣の隣の席の人が店員をよびつけて箸、というより箸の先についている小さな黒いものを見せつけていた。足が何本かあって羽が何枚かある、あれだと思う。まあ、敵は自分の意志で動くものなので、100%完全に進入を防ぐのは難しいだろう。その人たちも、料理の交換ということで納得していた。
ぼくの蕎麦は平気だった。食べ終わってから、蕎麦湯をもってきてもらう。一口飲んだときに、味がないと思うくらい大量につゆの中に注ぎ込むのがいい。飲んでいるうちに舌がなれて蕎麦の風味が感じられるようになる。なんて書いているととてもじじくさい感じがするのでこのへんでやめる。
立会川のあとをずっと歩く。あるところは緑道になっており、あるところは車が通るふつうの道路になっている。いずれにせよ川はどこにも流れていない。しかし、染工場があったりして、わずかに昔川沿いだったことがわかる。
道沿いに幅1mくらいの花壇があって、「花に水をあげてください 品川区」と書かれている。こういうところに書いてしまうと、立小便を推奨しているような感じがしてしかたがない。
西大井をこえ荏原町付近で、道がいったん途切れる。旗岡八幡神社の祭礼ということで、商店街が人で埋め尽くされていた。それにしても男女を問わず、すれちがう人にはっぴ姿が多い。この界隈では大きな祭りのようだ。
西小山を通ってサレジオ通りへ。ダイエーはいつもどおり混みあっている。なんとなく高級感が漂うダイエーというのは少なくとも東京都内ではここだけではないだろうか。
散歩は学芸大学まで、7.4kmだった。スターバックスでフラペチーノを飲んだあと、鶴見の、小学校時代からの友人の家に向かう。休みの日に時間があいたときなど、たまにいっているのだ。東横線を綱島でおりて鶴見駅行きのバスにのりこんだ。
友人はすでにドラクエを買っていた。画面を見せてもらったが、昔通りの低解像度なイメージで驚いた。ファイナルファンタジーとは対照的だ。まあ、そこがドラクエらしさなのだろう。
帰りにほんとうにしばらくぶりに鶴見線に乗った。30分に一本しか電車が走らず、三両編成の、首都圏にあるとは思えないローカル線だ。特に思い出深い場所というわけではないのだが、この鶴見線の駅のことを頻繁に夢に見る。もう記憶も薄れているし、夢の中のことなので、それはもうしっちゃかめっちゃかなのだが。今日、しばらくぶりに見た駅のまわりの風景は、想像したより悪くなかった。ひなびた田舎町のメインストリートのような静かな落ち着きがあった。白く塗られた木製のベンチに腰かけながら、ぼくは背後から聞こえてくる虫の声に耳をすませた。

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