仕事はまだまだ終わらないが、久々に土曜日の休日。26日に全線開通した南北線に乗ってみようと思っていた。もちろん、そのついでに沿線を散歩だ。しかし、家を出たとたんに雨が降ってきた。
まずは図書館でSAQ関連の調べ物。ほぼ問題は解決。
食事は蒲田のラーメン屋ですませた。久しぶりのサイタンタンメン。野菜の歯ごたえと、味噌味の濃厚なスープがたまらない。店を出ると雨は本降りになっていた。散歩は無理だが、電車に乗るのは何の問題もない。当初の予定通り、まず東急多摩川線で多摩川まで向かう。
多摩川で階段を登り高架線上にある目黒線のホームへ。目蒲線から目黒線が分離されてから、乗るのはこれが初めてだ。目の前には胸くらいの高さのホームドアがある。乗り越えようと思えば乗り越えられるが、助走をつけて颯爽とホームドアを飛び越えて、にこっと笑いながら電車に轢かれる人というのはまったくもって想像できない。ちなみに、三田線も全駅にホームドアが設置され、南北線はホーム全体が透明の壁で覆われている構造なので、人身事故による遅れは、まずないはずだ。
先に書いてしまったが、目黒線は、南北線、都営三田線双方と乗り入れを行っている。どういう運行パターンなのか気になってたが、時刻表によれば、ほぼ交互に南北線乗り入れの列車と三田線乗り入れの列車がやってくる。ぼくの場合、目の前で南北線乗り入れの列車が発車してしまい、三田線乗り入れの列車を8分近く待つ羽目になった(日中は15分に2本ペース)。やってきたのは三田線の車両。こんなところで三田線を見るのはとても違和感がある。
ぼくの前の席には夫婦らしき男女二人と赤ん坊が座っていた(赤ん坊は女性の方が背負っている)。女性の方がときどき思い出したように何かを話し出すのだが、男の方は相槌をうつでもなく、まったく聞いている様子がない。女性の語り口も、男性に向かって語りかけているというよりは、日本昔話を話しているような、とりとめのない感じだったのだが。そのうち女性の方はひざの上にひじをのせ、手のひらに顔をのせ、何かを考え込んでいるような表情になった。この二人の間に何があったのか、とても気になってしまった。だが、目黒を越え、電車が地下鉄線内に入ったところで、突然二人はごく普通に会話を交わし始めた。さっきのはなんだったのだろう。
三田線と南北線の分岐点、白金高輪の駅につくと、反対側のホームに、南北線の始発電車が止まっていた。南北線直通電車の場合は、逆に三田線の電車が待機しているのだろう。ぼくは南北線に乗り換えた。今回新規に開業した駅の中で一番の目玉はどこかといえば、麻布十番ということになるのではないか。せっかくなので、その麻布十番でおりようと思ったのだ。
麻布十番の商店街はお祭りムードで、人通りも以前きたときより多いようだ。目の前にスターバックスの看板があったので、入ることにした。今まで比較的すいていたのが、いきなり混みだしたので、従業員たちもとまどっているように見えた。ぼくは久しぶりにホットドリンクを注文した。やはり秋だ。
スターバックスを出ると、雨は小降りになっていた。その時点では十分散歩ができそうだった。麻布十番の商店街を途中でそれ、急峻な鳥居坂をのぼる。坂を登った先にある駐車場では、若い女性が窓口に座っていた。今日はひまらしく、自分のつめをじっと見ている。つめを見ながら終わっていく一日。
いつの間にか、南北線の一つ先の駅、六本木一丁目にたどりついていた。首都高の下の大通りから、脇道に入ると、霧のように煙る雨粒の向こうに、ライトアップされた東京タワーが煌々と輝いていた。裏通りなのにやけに混んでいるカフェスタイルの店があった。店名をみると“KIHACHI”と書いてある。有名な店だ。もちろん入ったことはない。
虎ノ門付近で、雨脚が強まってきた。ほとんど土砂降りだ。せめて銀座までは歩こうと思っていたが、やむ気配がなかったので、地下鉄の入り口に駆け込んだ。距離はたった3kmだったので、自分で決めた散歩の基準(約一時間以上)に満たない。残念ながら、今日の散歩はノーゲーム扱いだ。
末広町でおりて、秋葉原電気街へ。『パパと呼ばないで』の第7巻を買う。そのあと神保町まで歩いた。SAQネタのトマス・ピンチョンについてさらに追加調査を行うため、三省堂を中心に見て回る。アメリカではカルト的な人気を博しているトマス・ピンチョンだが、日本ではまだまだのようで、目的の本がなかなか見つからない。洋書店に入ったら簡単に見つかった。洋書では立ち読みということができない(もちろんぼくの英語力がないため)ので、買ってしまう。SAQのためには出費は惜しまない。
神保町の切符売り場で、新規開業区間の運賃を確認。目黒まで260円だった。白金高輪から目黒までの、営団、都営共用の区間はどちらか安い方で計算できるようだ。三田線の電車を待っていたら、武蔵小杉行きだった。そのまま乗っていってもよかったのだが、大井町で買い物をするため三田でJRに乗り換える。
大井町のUNIQLOで秋物の服を買う。とはいうものの、湿気に弱いぼくは、まだまだ半袖で平気だったりもするのだが。

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