はなみず製造機

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21世紀になったというのに、風邪は相変わらずぼくのなかに停滞しつづけている。一進一退どころか、同じ場所に身じろぎもせず居座っているような感じだ。熱はないのに、咳とはなみずが止まらない。自分がはなみずを製造する機械になったような気さえする。そんなものを作っても喜ぶ人は誰もいないのに。

しかし、そんな状態であっても今日は芝居を観にいく日なので、いやでも外に出なければならない。渋谷に向かう。ふだんは、多少時間がかかっても東急線でいくのだが、今日はあまり時間がないのでJRを利用した。さすがのハチ公前も今日はすかすか。元旦のカウントダウンでガラスの屋根が抜けた場所が近くにあるのではないかと見回してみたが、わからなかった。

元旦の渋谷はさみしく、ほとんどの店がシャッターをおろしている。なんとか開いていてくれたマツモトキヨシでヴィックスドロップとビタミンのいっぱい入ったゼリー飲料を買った。そのあと食事。時間があまりないので、松屋で生姜焼き定食。

今日の芝居は、青年団の『さよならだけが人生か』。駒場のアゴラ劇場だ。駒場といえば井の頭線で渋谷から2駅目だが、実は渋谷から歩いても時間的にはあまり変らない。なまった体に活を入れるという意味もあって、歩くことした。とはいうものの、吹き付ける風は冷たくまるで拷問のようだった。湧き出るはなみずのせいで、100mごとに一枚のティッシュペーパーが消費された。

芝居はとても面白かった。だが、途中で腹の調子が少し悪くなって、ときたまグーという音を響かせてしまった。いたたまれない気分になったせいで、芝居に集中しきれなかった面がある。残念だ。

帰りはまた渋谷まで歩いた。どこか寄ろうにも、あらかた店は閉まっているので、スターバックスでコーヒーを飲んで、帰路についた。

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