新世紀初散歩

| コメント(0) このエントリーを含むはてなブックマーク

風邪は相変わらずだが、暖かな日だったので、思い切って散歩することにした。まずは東京駅へ向かう。王子で人身事故があったとかで、乗っていた京浜東北線の電車が有楽町で止まってしまった。反対側の山手線に乗り換えた。

八重洲地下街の店はほとんど開いていた。人もいつもの休日より多いくらいだった。何をするにもティッシュペーパーが必要という状況になっているので、薬局でポケットティッシュを買う。鼻のかみ過ぎで赤くなったりしないように、天然保湿成分配合というやつにした。

そのあとは食事。スタミナをつけるためにステーキにしてみた。隣の隣のテーブルに白人男性と、その日本人の妻、子供、妻の方の両親という家族が座っていた。料理を待ちながら彼ら(といっても話しているのはほとんど妻の父親)の話に耳を傾けた。どうやら、再就職か何かで清掃の仕事をしているらしい。「日本では仕事の内容が、最初ははっきりせず、あとから上司のさじ加減で変わっていったりするのがアメリカとは違う。だから、お歳暮を渡りしたりもする。でも、それはアメリカ人がホームパーティを開いたりするのと同じようなものだ。」とか、学徒出陣をしたという社長の話だとかの、さほど面白くない話を、淡々とした口調(ふだん無口な人が酒を飲んで饒舌になったような調子)で面白くなさそうに話していた。ただ、それに反応して言葉をはさむ義理の息子の日本語は完璧だった。

中央線で御茶ノ水に出る。そこから散歩開始だ。まずは、神田川沿いの道を水道橋の手前まで。新川橋で日本橋川を渡った。東京大神宮の前には初詣客で200mくらい行列ができていた。学生時代何度か前を通ったが、そんなに人気のある神社だとは知らなかった。お濠沿いの公園をしばらく歩く。上智大学の校舎を見下ろした。壮麗な感じがしてとてもよい。公園から出ると、半蔵門の方に向かう。このあたりは官公庁と警官ばかりで歩いても楽しくないという先入観があるが、うまく道を選べば、十分散歩ができるということに気がついた。赤坂に出て、とりあえずは六本木まで。

散歩の途中ではあるが、青山ブックセンターに入った。普通の町の本屋はある程度大きいところであっても、新刊本と、話題になっている本だけが別格に扱われて並べられるが、この本屋は、その他に店が勧める本というのを前面に出しているのがとてもいい。そういうのを一冊一冊見ているだけでも、まるで散歩をしているようなわくわく感がある。そんな本の中の一冊青山南著『外人のTOKYO暮らし』という文庫本を買ってしまった。その名の通り、東京に住んでいる様々な国籍、境遇の外国人にインタビューした内容をまとめたルポだ。スターバックスや電車の中で半分くらい読んだが、日本人より彼らの方が東京に適応してうまく暮らしているようだ。結局は人同士のネットワークがものをいうらしい。東京に住む日本人のネットワークなんて勤め先中心の貧弱なものだろうから、負けてしまうのも当然だ。

散歩を再開して麻布十番まで歩いた。10.3km。久々の10km超の散歩だった。調べてみたら、7月以来で半年振りだ。心なしか風邪が少し快方に向かったような気がする。

コメントする