マーク・シティをリマーク

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これまで寒い寒いと何度も書いてきたが、今日に比べれば南国のような暖かさといってもよかった。今日の寒さはメガトン級、東京ドーム100個分くらいの寒さだ。昨日は出勤日で、今週は休みが一日だけしかないというのに、こんな寒波をプレゼントしてくれるなんて、お天道様も相当のいじわるだ。

外に出たのは3時近かった。蒲田駅前のユザワ屋の2階の窓になぜかハトが何羽も群がってきていた。窓枠が狭いので、とまろうとしてもすぐバランスを失って、羽を羽ばたかせるが、諦めず、何度も何度も窓に近づこうとする。室内の空気で窓が暖められていたので、暖をとろうとしていたのだろうか。そんな光景を猫が不思議そうな顔をして、じっと下から見上げていた。

まず床屋にいく。幸いMの呪縛の女性はいなかった。そのあとはよくいくラーメン屋で食事。

新宿にいこうと思っていたが、渋谷についたとたん、なんとなくおりたくなっておりてしまった。南口のバスロータリーを抜けて渋谷中央街という通りに入り込む。名前はセンター街とよく似ているが、雰囲気は180度ちがう。人通りは少なく歩いている人間の年齢層もずっと高い。おしゃれな店は一軒もなく、食券を買うタイプの安い食堂が目立つ。裏渋谷という雰囲気だ。

散歩することに一縷の望みをいだいていたが、あまりの寒さに早々と断念。暖かさを求めて目の前にあったマークシティの中に飛び込んだ。入ったところに雑貨屋のグランドアフタヌーンティーがあった。キーホルダーがほしかったので、とりあえず見て回る。その隣には置地廣場という和風の生活雑貨の店。可愛らしい箸などがあった。向かいのタイムレスコンフォートも雑貨屋だ。懐かしいスタイルカウンシルの曲がかかっていた。“Ever Changing Mood”。実はマークシティでもこのあたりに来たことはなかった。井の頭線の改札口から上にいったことは何度かあったのだが、そこからこちらへはエスカレータは通じておらずエレベータを使わなければならないので、存在に気がつかなかったのだ。今までの印象としてはマーク・シティといっても何もないぞと思っていたが、それが間違いだということがわかった。

一つ下の階はソニープラザ。キーホルダーを探すが全く見当たらない。650円のガムはここでも売っている。

キーホルダーのほかにもうひとつ欲しいものがあった。井伏鱒二の『厄除け詩集』だ。元旦に観た青年団の芝居で、何篇かとりあげられていたので読みたくなったのだ。というわけでブックファーストに向かう。文庫本を中心に探し回るが、どの本にも収録されていない。現代詩のコーナーを見てみたが、井伏鱒二は詩人としては認められていないようだった。角川から出ている文庫本サイズの叢書のシリーズに『文人の流儀』(ISBN4-89-456083-6)というのがあって、その冒頭には何と『厄除け詩篇』という作品が収められていた。読んでみたら全く違った。ぬか喜びだ。パルコブックセンターにもいってみたが結局見つけられなかった。あとで調べてみたら講談社文庫から出ているらしいので、今度神保町あたりで探してみることにしよう。

パルコブックセンターの隣にある雑貨屋で、透明なプラスチックの中に昆虫が生きてるときそのままの形で収められているキーホルダーが売っていた。玉虫やコガネムシ、さそりなどもある。昆虫の形にはなんだか男の子の心をわくわくさせるものがある。今こうして見てみて、子供のころのそんな気持ちを思い出した。ただ、大人になってしまうと、そこに同時にある種の悪趣味を感じてしまうのだ。というわけで買わなかった。

そのあとも雑貨屋などをぶらぶらめぐるが、結局目的のものは何一つ見つからず、すごすごと家路についた。

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