またもや蕎麦が食べたくなって、田園調布の兵隊家に向かった。久しぶりだったので駅からの道を一本間違えた。一本といっても田園調布の西口は道が放射状になっているためかなりの大回りになってしまう。頭の上でカラスがアホウと鳴いていたが、なんだかとても艶かしい声だった。
また穴子天せいろを注文した。ほんとうにここの穴子は絶品だ。
十分満足して散歩開始。多摩川の方へ向けて坂を下っていく。はるか下に多摩川を望み、両側にはこじんまりとした住宅が立ち並んでいる。庭には梅の木。花はちらほらと咲いている。とても気持ちのいい道だ。
丸子川にたどり着き、しばらくは川沿いを歩く。丸子川は幅1mくらいの小川だ。久しぶりに等々力渓谷にいこうかと右折するが、ゴルフ橋付近で工事のため通り抜けができないという立て看板があった。渓谷そのものに行くことはできたと思うのだが、途中で後戻りするのがいやだったので、道をそれた。
玉川野毛町公園に出た。ここにはお椀を逆さにした形の古墳がある。高さは10m前後だろうか。頂上は広場になっている。階段を使わずに草に覆われた斜面を駆け上った。頂上からの景色はすばらしかった。ちょっとした山登り気分だ。
第三京浜の下のトンネルをくぐる。しばらくいくと、左手に気持ちのよさそうな小道がった。その先は上野毛自然公園という公園につながっているらしい。
そのさきにあったのは、自然公園という名前からは想像もできないほど狭い公園だった。人気もほとんどなく、子供が二人でキャッチボールをしているだけだった。反対側は急峻な斜面になっていて、下におりる階段が何本かある。そこから見下ろす多摩川河畔の風景もすばらしい。
階段の下はまた丸子川。そのまままっすぐ歩いていこうとしたが、二子玉川に近づくにつれて車の渋滞がひどくなってきた。道をそれた。それた先の駒沢通りもまた渋滞で、土曜日のニコタマはひどいことになっていた。駅前の商店街では、駐車している車が邪魔で、タンクローリーがにっちもさっちもいかない状態になっていた。
まだ余力があったので、二子玉川の駅を抜け、246を渡る。すれちがった学生風の男たちが、手のひらをかざして、むかついたような顔をした。雨の最初の一適にあたったのだろう。ぼくも二滴目を頭の上に感じた。
幸いなことにそのときはそれ以上雨はひどくならなかった。三度丸子川沿いへ。仙川と合流する地点まで歩ききった。そのあとは仙川沿いを上流へ。自動車教習場を横目に東名高速の下をすりぬけ世田谷総合運動場へ。ちょうど都立大学行きのバスがきたのでのりこんだ。
途中、桜新町で運転手(東急ではサービスプロバイダーというのだ)が交代した。体調が悪くなって緊急に交代したわけではなく、もとからその予定だったようだ。そんな光景ははじめてみた。
都立大学からはまっすぐ蒲田に戻った。

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