つかの間の陽光

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午前中ははげしい嵐だったが、午後になってカーテンの隙間からうららかな陽射しが差し込んできた。今日は「散歩」はやめて久しぶりに町田あたりをぶらつこうかと思っていたがこの陽射しを見たらいてもたってもいられなくなった。やはり今日も「散歩」することにした。

まずは食事。たまに八重洲地下街のアルプスとカレー屋のカレーが無性に食べたくなる。ここはトッピングによって値段の差がない。つまりチキンカレーもカツカレーも同じ値段なのだ。そういうわけで、ぼくはつい毎回カツカレーにしてしまう。もっともカツは、衣が厚く肉がかたい、値段相応のものだ。でも、ルーは辛口でレトルトカレーのような変な甘さがないし、ライスも水分少なめでちゃんとカレー用に炊けているので、なかなかのすぐれものだと思う。

丸の内線で本郷三丁目まで行った。今日はここから散歩開始だ。ゆるやかな菊坂を登る。ゆるやかすぎて坂ということさえ忘れてしまう。こんにゃくえんまの通りは日曜日のせいでほとんど店が閉まっている。さみしい。小石川植物園の脇の御殿坂を登る。さきほどの菊坂とは対照的に坂らしい坂。息が弾む。

白山。ここにもぼくのよくいくカレー屋がある。薬膳カレーの店だ。値段は高いが香草の独特の香りがたまらない。もちろん今日は食べなかった。旧白山通りを白山通りとの合流地点まで。右折すると、文京グリーンコートという高層ビルができていた。前来たときは工事中で、大きく迂回しなければならなかったが、今はビルの周りの空き地が開放されて自由に通過できるようになっている。便利便利。

六義園のわきを通って巣鴨駅、さらにおばあちゃんの原宿、地蔵通りへ。相変わらずの賑わいだ。露店がたくさん出ている。

いつの間にか太陽は隠れ、空はどんよりと厚い雲に覆われていた。都電の踏切を渡ってしばらくすると、大粒の雨が落ちてきた。雨にぬれながら今日の散歩は終わり。板橋駅までで、7.6kmだった。

埼京線で新宿まで出た。天気予報では夜から雪に変わるといっていたので、やむことはないだろうと判断し、ユニクロでカサを買った。しかし本屋をしばらく見て回ったあと、外に出ると、雨はすっかり上がり星まで出ていた。結局カサは一度も使わなかった。

本屋では東京人4月号『銀座歩く楽しみとっておきの88話』を買った。その中でイラストレーターの安西水丸が銀座のことを「天丼が高い街。」と書いているように見えて、そうだなあ、そういわれてみれば高そうだ、と納得してしまったが、よく見ると、「天井が高い街。」だった。

あともう一つ気になったのが、別の記事の中の「和光ビルは、人間でいえば六十九歳。」という表現。「この犬は生まれてから一年目で、人間でいえば十歳」とかいうならわかるが、建物が建てられてから69年目だったら、「人間でいえば」は余計のような気がする。

ドトールでコーヒーを飲んで、ヨドバシをのぞいた後、帰路についた。

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