写真の中の散歩

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まずは調べ物をするために図書館へ。歩いて10分ほどの距離なのに汗が浮きだしてくる。今日も散歩は無理そうだ。

調べ物を終えて駅へ。東京都写真美術館で写真展をみるため恵比寿に向うことにした。それにしても暑い。電車に乗り合わせた女子高生のうなじに汗がきらきら光っているのを見てちょっと萌えっとした。

恵比寿のアトレで食事。6階のレストラン街にいったら、明らかにルックスではなく音楽で勝負をしているデュオがライブをやっていた。特に好きなタイプの曲ではなかったので、かまわず店を探す。この暑さで食欲がまた衰えかけているので、さっぱりした豆腐料理の店、豆腐百珍由庵というところに入った。豆腐丼御膳というのを頼んだら、まず豆乳がでてきた。濃厚でまったりとした甘味がなんともいえない。スーパーで売っているパックの豆乳を豆乳と呼んではいけないな、と思った。メインは、麦飯がでてきて、その上に豆腐の入った褐色のあんをかける。あと、お吸い物とつけあわせ。十分腹がふくれた。

恵比寿ガーデンプレイスへ。新しい建物に移ってから東京都写真美術館で展覧会を観るのは初めてだ(映画は観た)。500円の入場券で、桑原甲子雄展『ライカと東京』とパトリシア・ピッチニーニ展『呼吸する部屋』の両方が見られる。お目当てはもちろん前者。現実の東京で散歩ができないので代わりに写真の中の古きよき東京を歩こうということだ。

1930年代から現代にいたる東京の写真が120点以上も展示されている。圧巻だ。絵を観るときより真剣に細部をチェックした。日傘をさした和装の女性が片足を踏み出したとき素足があらわになった写真。この当時は、かなりセクシーなショットだったのだろう。1939年の渋谷駅。乗換えの案内で、「帝都線」、「東横線」、「玉川線」はわかるが、「高速線」というのはなんだろう。とても気になった。場内には写真のほかにライカの写真機(あえてカメラとはいわない)が古いものから新しいものまでたくさん展示してあった。古いものの方がコンパクトでスタイリッシュなのはなぜなんだろう。

十分堪能したところで、もう一つのパトリシア・ピッチニーニ展へ。スティル写真とビデオ作品両方が展示されている。スティルの方はふつうの写真にCGで作った奇妙な生物を合成したもの。グロテスクでもあり可愛らしくもあって、とにかく珍妙だった。ビデオは乗用車を思わせる流線型のフォルムの機械の部分を流れるように映し出していくものと、人体の部分のクローズアップのようでありながら、へんなところに穴があいていたり、ひだがあったりする画像が3枚並べられていて、呼吸のようなリズムに合わせて動くというもの。よくわからなかったが、こちらはどうせおまけだ。

外に出たらまだまだ暑かった。これからどうするかを考えがてら、駅を通り越してスターバックスまでいった。今日は歩いておらずそれほど喉がかわいていないので、久々にフラペーチーノ以外のもの(アイスラテ)を頼んだ。

結局電気街に向うことにした。日比谷線で銀座乗換えで末広町へ。日比谷線に乗ったまま秋葉原でもいいのだが、暑い中殺風景なガード下を歩きたくなかったのだ。電気街といっても目的はPCパーツではなくCDだ。なおさんに紹介されたカウンターテナーのスラヴァの歌うアベマリアのCDと、暑いときには軽やかな音楽ということで、ゴンチチの“GUITARS”の2枚を買った。クラシックのCDを買うなら秋葉原の石丸電気。これはぼくの中では常識だ。

東京駅でいったん降りて、夕食のベーグルを買ってから、帰路についた。

家に帰ってからCDを聴く。スラヴァの声は男性とは思えない透き通った声。なんだか秋を感じさせた。ゴンチチは相変わらず軽やかでいい。なんだか気持ちのいいカフェでおいしいコーヒーを飲んでいるような気分になった。

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