まずは調べ物のために図書館に向う。たかだか6~7分歩いただけで汗染みができた。やはり今日も暑い。
調べ物を終えて向った先は東京駅の八重洲地下街。とくに深い考えはなく、とりあえず昼食を食べるためだ。行きつけのカレー屋でスペシャル価格で提供されていたコロッケカレーを食べた。280円。外食産業のデフレは着実に進んでいる。
久々に、八重洲ブックセンターにいってみた。このところウェストポーチだけで出歩いているのでまだ早い時間に余計な荷物を持ちたくないという気持ちもあったが、つい新書を2冊買ってしまった。1つは中公新書ラクレの『東京今昔探偵』。古い写真を手がかりに、今はなくなってしまった東京の伝説を探るというもの。
もう1冊は文春新書の『ビール大全』。世界(といってもほとんどヨーロッパ)のさまざまなビールを紹介する本。もとはビールの味にかけては相当うるさい方だったが、このところ安い値段につられて発泡酒ばかり飲んでいる。だが、とてもではないがあれをおいしいとは決していえない。日本のビールは概して水っぽくて麦の味に乏しいが、さらに発泡酒はビール色のサワーのような味しかしない。週に一度はギネスなどまともな味のビールを飲むことにしよう。
さて本を2冊抱えたぼくは、休み中に一度は町田にいこうと思っていたことを思い出した。あのにぎやかな街を歩けばこのところの鬱々とした気分をリフレッシュすることもできそうだ。いったん東京というまったく方向違いの場所にきたのも一種の方違えと思えばなんのことはない。
というわけで、エアコンのきいていない地下通路を千代田線の大手町駅に向けて歩いたのだった。胸をはって、背筋をのばして、顎をひいて、颯爽と。途中、丁寧なおばさんに道をきかれた。十メートル手前からこちらの目をみて、会釈をしている。八重洲の南口のバスターミナルにいきたいそうだ。今ぼくの来た方なので、教えてあげた。
ようやく千代田線の大手町駅。東京駅に一番近い東西線の大手町駅からたっぷり一駅分くらい歩かされる。乗った千代田線の電車は代々木上原どまりだったので、そこから急行に乗り換えて、6駅目が町田だ。
町田のにぎやかな商店街を歩いていると、やはり元気になる。このあたりでは久美堂という本屋が幅をきかせている。なんか女の子の名前をつけた本屋もめずらしい。「くみ」ではなく「ひさみ」と読むらしいが。
まっすぐ歩いていたら商店街を抜けて広い道路に出た。信号を渡ってなおも歩きつづけた。相変わらず暑かったが、風がちょっとだけ気持ちよかった。このまま散歩に突入するかという思いもあったが、あたりの雰囲気も田舎じみてきたし、横浜線の線路にぶつかったところで、道が途切れそうだったのを機に引き返すことにした。
そこいらのカフェでコーヒーを飲みながら本をめくるという優雅な時間を過ごそうと思った。だが、そばでタバコをふかされるのは大迷惑なので、禁煙が前提のスターバックスに自然に足が向く。しかし満席。座れないのではしょうがない。すいているドトールで、フローズンカフェモカだ。
もうすこし、ぶらぶらすることにした。小田急の踏切を越えて北口に向おうとするが、典型的な開かずの踏切で、影も形もみえない電車や駅に停車中の電車を待ってばかりで、一向に開く気配がない。迂回した方が早かっただろうが、何の用事もないぼくは、とにかく待ってやろうと心に決めた。最後の電車が通り過ぎて踏切が開いたとき、心の中でVサインを出した。
ぐるっと回って横浜線の町田駅の方へ向う。バスが何台も連なって走ってゆくところは壮観だった。町田は東京都第二位のバスターミナルだそうだ。
一度もいったことのなかった横浜線の線路の南側にいってみた。ビジネスホテルばかりが多いうらさびれた雰囲気だ。だが駅前にはヨドバシカメラがある。なかなか広くて使える店だったが、何も買わなかった。
横浜線、田園都市線、大井町線、東横線、多摩川線と5線乗り継いで帰宅する。帰りにおいしいビールを買おうという誓いを胸に。

コメントする