ひどい風邪をひいている夢をみていた。ひどいはなみず、ひどい咳、ひどい喉の痛み。とても長い夢だったので、目が覚めたとき、生まれてからずっと風邪をひいているような気がした。
夢が暗示したのか、先週までの蒸し暑さが嘘のように、吹きすさぶ冷たい風。夏から一気に初冬になってしまったような感じだ。その中ぼくは相変わらず半袖だ。かなり無謀かもしれない。
まずは東京駅に向う。昼食はアルプスというカレー屋でカツカレー。安い割にはおいしい。
今日は先々週のリベンジで、江戸川区の一之江から散歩をする。先々週は一之江まではいったものの、豪雨にはばまれて散歩ができなかったのだ。前回と同じコースをたどる。つまり、都営浅草線の日本橋駅から乗って東日本橋で都営新宿線に乗り換え、一之江まで。
まずは、駅前のロータリーから松江の方に伸びている商店街沿いを歩く。悪くなかったが、今日の目的地は一応小岩方面。すぐに右に曲がった。そこから総武線の線路にぶつかるまでほぼまっすぐ北を目指した。おおむねのどかというか田舎じみた通り。ビニールハウスのある農地がところどころにあったりする。右翼の街宣車のまわりに白いつなぎのような服の頭の悪そうな人たちが群れている。江戸川区立みんなの家という施設があった。この前みた映画『みんなのいえ』を思い出したが、自動ドアは閉め切られていて、中はひっそりと静まりかえっていた。どういう施設なのだろう。
それにしても寒い日だ。心まで冷える。
右折して辰巳新橋という橋で新中川を渡る。にぎやかな小岩駅前の商店街を歩いたら、冷え切った心が少し暖められた。散歩をほんの少し延長して、京成小岩まで歩くことにした。
駐車場の向こうの方で猫がなにやらくわえているのが見えた。口から尻尾のようなものがぶらりと垂れさがっている。ネズミだろうか。今日の散歩は江戸川区中心だったが、ちょっとだけ葛飾区に足を踏み入れた。町の名前は鎌倉。鎌倉幕府の鎌倉とはまったくちがう雰囲気のうすら寂しいところだった。
ちょっと道に迷ったがなんとかたどりつく。8.3km。
都営浅草線の直通の急行電車に乗る。急行といっても小岩からだと、都営線内は各停だし、京成線内も、各停で7駅のところが5駅になるだけなのであまりありがたみはない。
立石からちょっと目立つ中学生になりたてくらいの女の子が乗ってきた。その子に追いつくように中年の男性がやってきて隣に座った。知り合いで、偶然みかけたらしい。「これから仕事?」とか女の子にきいているので、中学生になりたてでバイトというのもちょっと変だし、どういうことなのかと耳をそばだててしまった。どうやら、その子は劇団に属しているらしい。男性のほうは、その劇団の先生か、かなり歳の離れた先輩のようだった。男性のほうは新橋でおりて、知り合いの店の開店祝いか何かに出席し、女の子の方は東銀座で日比谷線にのりかえて恵比寿に向うそうだ。
ぼくも東銀座でおりた。すっかり夜の帳がおりた銀座の街を有楽町に向けて歩いた。目的地はビックカメラ。ちょっと落ち込んでいたので、気持ちを浮き立たせるため、今日発売のSONYのclié PEG-N750Cを買ってしまった。Palm機としてはPalm Vxに続いて2台目だ。今度は、カラーだし、音楽の再生もできるし、地図の持ち出しもできる。いろいろ遊べそうだ。メモリースティックは128MBのMG対応でない青いやつを買った。MG対応の白いやつは4000円も高いのだ。MG対応のメリットは、ATRAC3形式の音楽ファイルが再生できることだが、ぼくはMP3形式でいいので、無用の長物だ。
買っているところを会社の後輩に見つかってしまった。悪いことはできない。
下りのエスカレータで僕の前に何と細野晴臣がいた。女性と二人連れだった。ぼくの、「街で見かけた有名人」としては最大級だ。
彼らから離れ、2階でビールとワインを買って帰路についたのだった。

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