雨のイタリア

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鉛のような空。そぼふる雨。冷たい風。そんな一日。

散歩ができないので美術鑑賞をしようと思った。その前に東京駅で昼食。以前トレッカというビストロがあった一角はラーメン激戦区というラーメン屋がいくつか集まる場所になっていた。どの店も混んでいる。同じ一角にあるが、ラーメン屋とは一線を画している五香路(ウーシャンルー)という中華料理屋に入った。ネギラーメンと麻婆丼のセットを注文。とてもおいしかった。

お金を払って外に出るが、しばらく歩いてからカサを忘れたことに気がつき、あわてて戻る。

木場の東京都現代美術館にいこうと思った。木場の駅からかなり離れていて雨の中歩くのが面倒だったので、東京駅からバスに乗ろうかとも思ったが、乗り場がよくわからず、結局日本橋まで歩いて、東西線に乗り込んだ。

木場は3駅目。外に出ると、カサをさすほどではなかった。人気のない木場公園の中をとぼとぼ歩く。ここも広くて気持ちのいい公園だ。中央部にそびえるアーチからワイヤが何本も張られている。歩行者専用とは思えないくらい立派な橋だ。

15分以上かかってようやく美術館到着。20世紀イタリア現代美術展と村上隆展がやっている。どちらを観るか考えた末に両方の入場券を買ってしまった。もう4時半過ぎ。6時で閉まるので時間はあまりない。

まずは20世紀イタリア展。ほぼ年代順に並んでいる。オーソドックスな絵画、前衛的なもの、彫刻、奇妙なインスタレーション、映像など非常にバラエティーに富んでいる。イタリアということで何となく鮮やかな色彩のものが多いように感じた。ジョルジュ・モランディの静物画、モディリアーニの人物画など心に残ったものをあげればきりがない。とてもいい展覧会だった。惜しむべきは、時間が気になってゆっくり観られなかったこと。もう一度来ようかな。

さあ、もう一つの村上隆展へ。スーパーフラットというコンセプトで、アニメというオタク的文化をアートと融合させた作品を作っている。エロティックな等身大フィギュアは目をひいたが、そのほかのキャラクター物はどれも同じように見えてしまう。駆け足で通り過ぎてしまった。こんなことならもっとイタリアのほうをじっくり見ておくべきだった。

美術館の前のバス停から、新橋行きのバスに乗った。バスはほとんどすべての停留所に止まる。乗客の持ち込んだ籠の中の犬が悲しげな声でずっと鳴いていた。

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