ちぎれた翅

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風がなく穏やかな日。久しぶりの散歩日和、そして夜は先週に続いて芝居見物だ

田町駅前の蕎麦屋謙徳で昼食。江戸前天ざるを注文した。アナゴやキスなど白身魚が中心の天ぷらがつく。天ぷら80点、蕎麦70点とよかったが、つゆは味に深みが足りず50点。

散歩開始。芝のビルと庶民的な民家の混在する不思議な街並をそぞろ歩く。東京タワーを真下から見上げてみてあらためてその巨大さに気づいてみたりする。

ある人から飯倉の交差点のでっかい黒いビルは何ですかと訊かれたが、何度も通っているのにあるということすら気がついていなかった。今日ようやく確認。NOAという名前のつぶれた海苔の缶のようなビルだった。目が節穴と呼ばれるゆえんだ。

夕空にちぎれた蝶の翅のような雲がきらきら光っていた。

赤坂の街を抜けて、ホテルニューオータニ方面へ。まだ11月なのに木にはイルミネーションがとりつけられ、街はもうすっかりクリスマス気分だ。

四ツ谷で散歩をやめようかと思ったが、芝居まで時間があったので、もう少し足をのばすことにした。とっぷりと更けて真っ暗な四谷の住宅街を歩く。新宿通りの向こう側に荒木町のネオンが点々とともっている。幻想的に見えたので、最後の寄り道。暖かそうな食べ物とお酒を出してくれそうな店が目につく。

再び新宿通りに戻って、散歩は四谷三丁目で終わり。9.6km。

まだ時間があるので、銀座に出て、ソフマップ、ビックカメラといういつもの巡回コースをとくに目的もなく見て回る。すっかりホームグラウンドだ。ひとまわりしたところで有楽町線と半蔵門線を乗り継ぎ表参道へ。

地下鉄の出口から出ると、外は風が強くなり寒くなっていた。暖かいコーヒーが飲みたくて、スタバに入ったが、席は満員。カップを手に持ち、劇場への道をたどった。

青山円形劇場に到着。舞台を取り囲むように座席が円形に配置されているのが特徴だが、今日は半円形だ。一番後ろだったが、それでも十分近い。ただ、ここは座席が、パイプ椅子にクッションを置いただけなので、座り心地が悪いのが欠点だ。今日観る青年団という劇団の芝居はたいてい1時間30分で終わるので、上演時間3時間5分というのをきいて驚いた。

10分間の休憩時間に脚本を書いた松田正隆がロビーにきていたが、思ったより大きな人だった。いつもの習慣で脚本を700円だして買ったが、今回は買う必要なかったかもしれない。

芝居は全然だめ。こんなだめな芝居も久しぶりだ。上演中、早く終わらないかということばかり考えていた。

うつろな気分で渋谷まで歩く。途中の松屋でカレーを食べたが、なんだかとてもおいしかった。

だめな芝居を観た後は風邪をひきやすい。気をつけないと。

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