厳冬

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起きたのは1時半過ぎ。今日ははるか西、国立あたりまで足をのばそうと思っていたが、起きた時点で断念。どうにかこうにか2時半ごろ家から転がり出た。

外は強く冷たい風。気温は多少低くても着込めばどうにかなるが、風はどうにもならない。日もかなり傾いている。

とりあえず新宿に向かった。暖かいものが食べたくて、またうどん屋に入ってしまった。三国一という店だ。二日続けてうどん屋というのもどうかと思ったが、昨日は丼ものを注文してうどんはおまけに過ぎなかったわけだし、まあいいだろう。この店で初めての暖かいうどん、味噌煮込みうどんを注文した。とてもおいしかった。

満足して外に出たのはいいが、そのあとどうしていいかまるであてはない。新宿を起点とする散歩はマンネリ気味だし、この寒さでは強行しても決して楽しくはないだろう。道の向こう側のビルの屋上の気温表示が+10℃から+9℃に変わる瞬間を見届けてしまい、なおさら気持ちがなえた。

まずは西口のヨドバシカメラで本を立ち読み。そのあと美術展でもいこうかと思った。渋谷のBunkamuraでコーポレートアート展がやっている。タダ券があるはずなのだが、どういうわけか見つからない。もし今日が最終日だったら自腹を切っていこうと思ったのだ。日程を確認するため本屋に向かう。京王の改札の脇から階段を上って南口へ向かう通路へ。新宿は迷路のようにこういう通路がはりめぐらされていて楽しい。ミロードの2Fに上ってサザンテラスへと続く陸橋を渡る。この経路は人ごみにぶつからなくていい。

サザンテラスは年末年始、サザンライツというさまざまなイルミネーションが輝く催し物をやっているのだが、時間的にまだ光は灯っていなかった。まずは紀伊国屋へ。

雑誌を確認したところ12月24日が最終日。まだ平気なので、タダ券を探すことにした。外に出ると、光が灯っていた。デジカメをもってきていたので一応シャッターを切る(こういう夜の写真は難しいので使えるものが撮れるとは思っていなかったが、家で確認したところ案の定だった)。記念撮影をしている人たちがたくさんいた。

東急ハンズでまた知恵の輪を買った。馬の蹄鉄を2つ垂直に組み合わせたような形のものが二組あって、2本の鎖で結び合わされている。その鎖の周りに輪があり、それを抜くのだ。とても難しそうだったが、あとで何も考えずにちゃらちゃら動かしていたらあっけなく抜けてしまった。ひょっとするとぼくは知恵の輪の天才かもしれない。意味のない才能だ。

また紀伊国屋に戻り、ポール・オースターの『偶然の音楽』“The Music of Chance”が文庫になっていたので買う。ポール・オースターは『シィティー・オブ・グラス』と『幽霊たち』を読んでいて、かなり気に入っていた。『偶然の音楽』は、「遺産が転がり込んだ男が、自由を求めてアメリカ全土を車で旅するが、金がつきかけたころに、ギャンブラーの若者と出会って…」というようなストーリー。電車の中でちょっと読んでみて、この作品を映画化したものの一部を、見ていたことに気がついた。出かける間際にWOWOWをつけていたらやっていって、つい見入ってしまったのだ。出かける時間になったので、結局最後まで見なかったし、あとで題名を確認したりもしなかったのだが、こういうところでめぐりあえるとは、まさに“Chance”だ。

代々木まで歩こうかと思ったが、突然新宿湘南ラインのことが頭をよぎった。せっかくの機会だから乗ってみようかと思ったのだ。新宿まで戻って確認したが、なんと新宿湘南ラインは4時半くらいまでらしい。がっかりだ。

そのあともしばらくぶらぶら新宿の街を歩き回って帰路についた。それにしても寒い一日だった。

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