足で解決

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今日も遅めの出発。

井の頭線で吉祥寺まで向かうつもりが一駅手前(急行なので)の久我山でおりてしまった。急行停車駅とはいっても久我山はあくまで住宅地であり、駅前の商店街もちょっとさみしく、食事をとる店はよりどりみどりとはいかない。時間も4時になろうとしているし、今日もまた昼食は見送ることにした。

北へ向かう。どこまでも続く住宅地を抜けて西荻の駅前商店街。なんか力が入っていなくていい感じだ。

高架をくぐって少し歩くと、餃子売りの車が停まっていた。スピーカーからもっともらしいうり文句が流れ出ているが、商店街と住宅地の狭間のその場所では客は誰一人としてやってこない。運転席の中年の男性はハンドルに頭をくっつけるような体勢であきらめムードのようなものがただよっているし、助手席に座っている子供は、売れ残りの餃子を食べさせられるせいかとても太ってしまっている。なんかだめだめだ。昼を抜いているぼくでさえ、食べようという気に全然ならなかった。

右手の雰囲気がちょっといい感じだったので曲がってみる。アンティーク関係の店が集まっている一角だ。慈光という店の看板がとても怪しげでよかった。

善福寺公園の中に入る。池には例によって鳥がたくさんいる。カモの仲間のヒナが羽毛をふくらませて水に浮かんでいた。小さくてとてもかわいい。しぐさもかわいくて、頭から水の中にもぐって、しばらくたってから少し離れたところに浮かび上がったりしている。ところで、カモの仲間は大きく淡水ガモと海ガモに分かれて、水の中に潜るのは海ガモのはずだが、このヒナもそうなのだろうか。まわりの大人のカモたちは普通よく見る淡水ガモのようなのだが。

吉祥寺通りをちょっと南に下って、それからは練馬区と武蔵野市の境界を歩く。途中から玉川上水が合流してきた。三鷹にいくために中央通りという広い道路にぶつかったところで左折。武蔵野市役所の前を通る。市の中央部には違いないが、駅から遠いかなり不便な場所にあるのだ。

そこからが遠かった。おなかはすいてくるし、足は疲れてくるし。どうにかこうにか三鷹にたどりついた。9.1kmだった。

さあ、食事。この前三鷹で食べたとんかつがとてもおいしかったので、今日もそのとんかつ屋にいく。この前食べたスペシャルメニューはもうないだろうと思っていたが、なんと内容はそのままで値段が300円も安くなっていた。その厚切りとんかつ定食を注文。ドリンクがサービスなのでビールにした。おなかがいっぱいになった。

本屋にいきたかった。中央線で新宿まで出て、新南口から紀伊国屋にいこうと構内を歩いていたら、恵比寿行きの埼京線がもうすぐ来るという表示。どちらかというと新宿より渋谷派なので、それに乗って渋谷に出ることにした。

渋谷の埼京線ホームは山手線とホーム一つ分まるまるずれていて、ハチ公口の方に出るのがとても面倒だ。南渋谷とか駅名を変えたほうがいいんじゃないかと思えてくる。

スペイン坂をのぼってまっすぐパルコブックセンターへ。ここなら平田オリザ『冒険王』の戯曲があると思ったのだ。記憶によれば、『冒険王』などが含まれているシリーズの本が平積みされていた。だが結果はなし。こんなことなら新宿にいっておけばよかったと後悔した。紀伊国屋は本屋として今ひとつのような気もするものの、演劇関係の本に関してはとても力が入っているからだ。そもそも劇場で買えばよかったのだが、チラシなど荷物が多くて、それ以上荷物を増やす気にならなかった。

さて、どうしよう。とりあえずはカフェに入って考えることにした。Tully'sに入る。最近よく見かけるが入るのは初めてだ。メニューはスタバと比較するとえらくシンプル。はじめての人が入ってまごつくようなものは何一つない。ぼくはモカにした。店内は分煙。タバコを吸う人は奥の密閉された空間に入ることになっているようだ。分煙といいつつテーブルが少し離れているだけで同じ部屋に同席させられるのはやめてほしいと思っていたので、こういうのはいい。モカはスタバと比べてチョコレートの味が強く、甘かった。モカに関してはスタバのほうが上だ。

コーヒーを飲んでいる間、ずっとソリティアで遊んでいて特に考えなかったが、外に出たら足が駒場の方に向いた。そう、劇場にいけば確実に手に入るのだ。足取りも軽く、おととい歩いた道をたどり始めたのだった。

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