かなり早めに家を出て床屋にいこうと思っていたが、結局少し早めになってしまった。それでも床屋へ。いつもぼくの担当の人は将来実家に帰ってアロエの栽培をするつもりだそうだ。WWW上で販売することも考えているらしい。夢があっていいなあ。
品川で山手線の新型車両がホームに停まっていた。人がいっぱい乗り込んで、何かのイベントらしい。そういえば、もうそろそろ投入されてもいいころだ。
渋谷。いつものうどん屋夢吟坊でいつものかき揚げせいろ。今度はちがうものを食べてみよう。
目の前の井の頭線西口改札から吉祥寺、JRに乗り換えて武蔵境まで。ホームの向かい側に西武線の黄色い電車が停まっている。西武多摩川線。改札を通らずに乗り換えられる。沿線は最近よく通るがまだ乗ったことはない。そのうち乗ってみよう。今日は武蔵境から歩くことにする。
南口か北口かそれが問題だ。北口に出たことは一度もないという理由で、北口へゆけ。
駅前の歩行者専用の商店街を北へ。商店街が終わると、広いバス通りになる。車が多くて、道をそれたくなったが、とりあえずこのまままっすぐ田無まで歩いてみることにした。今の季節はハナミズキがきれいだというメールをもらった。3月にマグノリアを間違えてハナミズキと書いてしまったこともあり、是が非でも見ようと思っていたら、目の前にそれらしき花が現れた。白い花とピンクの花の木が交互に並んでいる。どれもまだ若木で、絢爛という感じには程遠かったが、でもハナミズキにはちがいない。見られてよかった。
五日市街道にたどり着いたところで、道標を見てみると、田無まではまだ半分以上あった。かなり歩いたつもりなのだが。我慢できず、向台中央通りという小道に入った。千川上水にぶつかったのでしばらくは上水沿いを。NTTの研究所のところで上水とはおさらば。成蹊大学の方へ。
大学沿いの丈高いケヤキ並木。20mくらいあるのではないか。これだけ育つにはどれくらいの年月がかかったのだろう。それにくらべれば人間なんてほんとうにちっぽけなものだ。
正門前のベンチに座って、心のひだに、木々の間を通り抜けてきたたおやかな風をあててみた。
吉祥寺。街の中心には向かわず、西三条通りとかの「東急裏」を歩いてみた。このあたりはいいよと前に教えてもらったのだ。そのよさがわかったような気がする。中町通りという商店街を見つけたので尽きるところまで歩いてみた。そこから中央線の線路を越えて、自然文化園の塀沿いに玉川上水にぶつかる。そのまま井の頭公園の中に入った。
井の頭公園の中はもう夕闇に浸りきっていた。木々の隙間から見える街灯の灯りを追いかけながら、暗く柔らかい地面を踏みしめていく。ちまたにはアベックがいっぱい。いまのぼくにはとてもほほえましく思えたのだった。そして井の頭公園の駅まで。9.6km。そこは『東京マリーゴールド』という映画の中で田中麗奈演じるエリコの家の最寄り駅だった。改札の前で変なおじさんがエリコに向かって、「ヨッ」と手を挙げるシーンがあった。
また渋谷に出た。井の頭線の駅の下に啓文堂という本屋ができていたので入ってみた。ブックファーストなどの大型店には全然かなわないが、1フロアまるまる使って、駅ビルの本屋並みの規模だ。渋谷の人並みをかきわけるのが面倒に感じられたときには、けっこう便利に使えそうだ。雑誌『東京人』5月号を買った。「デパートを楽しむ57の方法」という特集。

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