競馬場跡

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今日も横浜散歩。横浜は商店街のすぐ裏に崖があったりして、地形的におもしろい。とはいえ、ある程度の距離連続して歩いて楽しいとなると、範囲がかなり限定されてしまうのも事実だ。

何気なく横浜の地図を見ていたら、まだ根岸周辺を歩いていないことに気がついた。京浜東北線の横浜から先の正式名称は根岸線で、その名前の元になっているところだ。根岸の周辺には比較的大きな公園が三つ(三渓園と本牧市民公園を別にカウントすれば四つ)ある。できればそれらをすべて、無理なら二つくらいはまわろうかという計画だった。

海側に貨物線の線路が何本も広がり、根岸駅に到着。貨物的には大きな駅だが旅客的にはローカルな駅だ。駅は山側にのみ出入口があって、線路が広がる海側には出られない。駅前の広場を抜けて大きな道路を渡ると、もう田舎じみた住宅地になっている。今にも行き止まりになりそうな細い道をこわごわ進んでいくと、崖にぶつったが、横手に階段が見つかった。

鬱蒼とした森の中の、なんか霊山へ続くような雰囲気の階段だった。修験者になったつもりで、ジグザグの階段を登ってゆく。途中誰ともすれちがわなかった。旧海岸の森林とかいう標識があったので、昔はここが海岸で、眼下に海が広がっていたのだろう。木の枝にさえぎられて、海の代わりに広がっているはずの街並はほとんど見えなかった。

登りきるとそこは米軍住宅。今日は何度も柵にさえぎられた米軍関係の施設を見た。東京を歩いてもわからないのだが、横浜を歩くと、米軍というもの存在がずっしりと感じられる。

根岸森林公園にたどりつく。地図でわかっていたが広大な公園だ。ちょっと歩いてベンチで休憩。見上げれば真っ青な空。手を浸すと、指先まで青くなりそうだった。陽射しも暖かだったが、風がとにかく強くて、落ち葉に攻撃された。風さえなければひとときの幸福というやつを感じられたかもしれない。

もともと根岸森林公園は競馬場だったので、馬の博物館やポニーセンターがあるわけだが、圧巻は巨大な競馬場スタンド。最初そうとわからず、客席の部分が斜めになっているのが、壁が朽ち落ちたように見えて、『指輪物語』に出てくる城の廃墟のように思えた。

公園を出て、ちょっと迷走気味にうろうろ歩く。地名を列挙すると、簑沢、山元町、竹之丸。また根岸森林公園にぶつかってしまった。

ひもの結び目のようにぐるっとまわって、麦田町から一転本牧方面を目指す。できれば高台の道から見えたベイブリッジのそばまでいってみたかったのだ。

崖沿いの曲がりくねった道をしばし歩き、ようやく地名が本牧に変わった。今日の目的地のひとつ本牧山頂公園を示す標識もあったがもう暗くなりかけていたし、また今度ということにした。目的は小分けにしてひとつひとつ達成したほうが楽しみも多い。

本牧マイカルも見えたが、やはりベイブリッジを目指し、倉庫ばかりの殺風景な通りに出た。結局ベイブリッジとは反対方向に進んでしまったようで、人気もないし、寒風ふきすさぶし、心細くなって、本牧ポートハイツ前というバス停で、ちょうどやってきたバスに乗り込んだ。8.5km。

最初は、バスの乗客はぼくだけだった。途中一度に1メートルずつしか進めないようなひどい渋滞に巻き込まれ、途中で乗ってきたおじさんも歩いた方が早いからと降りてしまった。目を閉じると、バスのエンジンの振動が響いて、落下し続ける狭い箱の中の中にいるような気がしてきた。

山下公園あたりで客が大量に乗り込んできた。一人ぼっちもいやだけど、混雑もいやだ。渋滞はなかなか解消されず、横浜駅まで一時間以上かかってしまった。

シャルの中のにんにく五右衛門という店で食事。ツナコーンにんにくマヨネーズ明太子パスタというのを注文(順番はちがうかもしれない)。確かに、ツナもコーンも明太子も入っていたし、ソースはにんにくマヨネーズだった。まあまあというところか。

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