部屋の鍵がみつからず探していたら、またまたかなり遅い時間になってしまった。
中野へ。何か別のものをと漠然と考えていたが、歩いているうちにこってりとしたスープの味がなつかしくなって、よくいく早稲田通り沿いのラーメン屋に向かってしまった。チャーシューとんこつラーメンを食べた。スープまで飲みきって満足満足。
食べている間に、子供大勢引き連れた夫婦が入ってきてたじろいでしまった。子供の数を数えている間に眠くなって、何度か数えなおしたが、計6人だ。歳はそれほど離れてないので、双子とか三つ子が混じっているのかもしれない。騒がしくなることを予想したが、みんなおとなしい子供で一安心。両親は多分ぼくより若いのではないかと思う。彼らの人生と、ぼくの人生の間のあまりの開きに目眩さえ覚える。彼らには彼らの喜びがあり、ぼくにはぼくの喜びが(多分?)あると思う。
平和の森公園から野方の方へ。環七を渡るととたんににぎやかになる。思えば、野方町と中野町が合併して今の中野区ができたのだ。中野区の「野」は野方の「野」という説もある。今では西武新宿線の各停しかとまらない駅だが、もともとはかなり有力な地名だった。
住宅地の中を鷺宮方向へ。クリスマスのイルミネーションをほどこした家がちらほらと見受けられる。一瞬仏像かと思って目を白黒させたが、実はキャンドルを象ったイルミネーションだったりもした。
もう真っ暗。早稲田通りから旧早稲田通りがわかれるところにぶつかった。旧でない方の通りをしばし進む。目指すは荻窪。頭のなかの地図では、早稲田通りと荻窪のある青梅街道はほぼ平行しているはずだったので、妙正寺川の源流、妙正寺川公園沿いの道で左折した。そうしたら雑貨屋か何かの店の前で小さなサンタが音楽にあわせて踊っていた。
教会通りをぬけて荻窪駅に到着。9.0km。
新宿か渋谷で降りようと思っていたが、面倒になって中央線、埼京線、りんかい線と乗り継いで大井町までいってしまった。スタバでコーヒーをもって席についてすぐ、重大な事実を発見してしまった。PHSがない。すぐに中野のラーメン屋だということがわかった。大急ぎでコーヒーを飲み干し、電車に飛び乗った。大井町から中野…果てしなく遠く感じた。
幸い、店の人が保管しておいてくれて、PHSを取り戻すことができた。ほっと一安心。だが、これがぼくの幸福だとしたらすごくさみしい。時間的にも1時間30分以上のロスだ。
部屋の鍵はなくすし、ほんとうにどうかしている。

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