今年の失敗は今年のうちに片をつけたかったので、秋葉原にメモリースティックを買いにいった。調査の結果秋葉原だと破格で手に入りそうだったからだ。駅前から見上げた空は青く、幸先のよさを感じたが、目当ての店は閉まっていて、その他の店もほぼ横並びの値段で全然安くない。
半ばあきらめて、LAOXのASOBIT CITYをのぞいてみた。今まで一度も入ったことがなかったのだ。ゲーム類がメインの店。各ゲーム機用・PC用ゲームソフト、攻略本、DVDなどが各階においてある。結構にぎわっているようだった。店の志向性がはっきりしているのはいいことではないだろうか。
どうせ高い値段で買うならポイントが使える店のほうがいいので、一回りしてから新宿に向かった。結局ヨドバシでマジックゲートつきの128MBのやつを買った。通常のやつより値段は3割り増しだが、これからSMEのCDはコピーコントロールCDになるし、その場合、マジックゲートつきでないとコピーできないと思われるので、今回買ってしまおうということだ。まあ単に転んでもただではおきないという、負け犬の遠吠えだ。
今日やることはもうひとつある。もう二十年近く前の大晦日にきまぐれで自由が丘から高円寺の友人宅まであるいてみようとしたことがあった。まだ散歩に目覚める前で、お金のない頃だったので、多分電車賃を節約しようとか、そいう意図だったと思う。結局見当違いの方向に歩いて挫折して、自由が丘に引き返す羽目になったのだが、そのときの雪辱を果たしたかった。直線距離で10km。実際の距離では13kmくらいにはなると思う。
いまいる場所が新宿なので、逆側の新高円寺からスタートすることにした。夜半から雪になるということで、もう分厚い雲が垂れ込めていた。寒さだけが唯一の敵だ。
とにかく南に進めばよいはずだが、途中で方向を間違えて環七に出てしまった。その時点でかなりへこたれたが、気を取り直して、永福町、そして下高井戸へ。世田谷線沿いの暗い住宅地を歩きながら、夜の底にたまる冷たさに熱を奪われ、気まぐれな木枯らしに顔をなでられた。ぼろ市通りのところで勇気ある撤退を決断した。桜小学校というバス停からバスに乗った。9.1km。
バスは渋谷行き。渋谷ではまず食事をとる場所を探した。ペッパーランチが混んでいたので、ふらんす亭と思ったが、そちらはしまっていた。しかたがないので目の前のビビンパへ。カルビ丼にしたが、カルビというより、缶詰の牛肉のように繊維がぼろぼろになっていた。店長の女性と、若い従業員の男性がさすがに今日は人が少ないという世間話。店長のほうが。大晦日の夜に渋谷にいることがおかしい。レコード大賞と紅白でしょうといっていた。世間ではまだ、そんなもの見てるのか。
そのあと、本屋を冷やかしたり、スタバで今年最後のコーヒーを飲んだり。
帰りの東急多摩川線の電車の中で席に座れないほど酔った男性がいた。あたりかまわず悪態をつき、しまいには床に寝転んで、駅について開いたドアの隙間に指先をいれたまま次の駅まで抜けなくなっていた。見かねてやってきた乗務員の男性に一時間も指がはさまったままだったと文句をいっていたが、多摩川線では端から端まで乗っても10分ほどにしかならない。男性はそのまま蒲田まで監視つきだった。
いつの間にか手袋が片方なくなっていた。そうして今年が終わっていく。来年こそはと誓おうとするが、誓えるようなことはなにひとつない。

コメントする