昨夜の雨がどこからか春をいぶりだした。もちろん散歩しないわけにはいかない。だが、パスケースを忘れたのに気づいて駅前から引き返したりしたこともあって、少し遅くなった。南武線の向河原から散歩開始。
駅前で左のNECの工場側か右の多摩川側かさんざん迷ったが、右を選ぶ。川に程近い旧道。日枝神社、川崎七福神など神社仏閣が多い。地名が下沼部、上丸子など、多摩川をはさんだ東京側の地名と相似になっていて、ある意味パラレルワールドだ。
丸子橋のたもとに出る。橋を渡れば東京だが、今日は逆側を目指すことにする。中原街道をゆく。武蔵小山、雪谷など都内では中原街道は広くて車の通りが多い印象があるが、神奈川県に入ると、ちょうど丸子橋のたもとで分かれる綱島街道に勢いをもっていかれて、片側一車線のローカルな道になる。さらに進むと歩道がなくなる。一瞬、名前通り武蔵中原の駅で終わるのかと思い、昔は何のための街道だったのかときょとんとした。
あとで調べてみたら、中原街道というのはもともと平塚市の中原まで続く道で、もとは主要な街道の一つだったが江戸開府で東海道が整備されるにつれて、次第にさびれていったようだ。また、武蔵中原は単なる通過点に過ぎず、逆に中原街道が通っているので、武蔵中原と名づけられたようだ。
武蔵中原の駅を越え、中原街道にどこまでもついていった。道は広くなったりせまくなったりを繰り返す。途中ちょっと浮気して、第三京浜の方までいってみたが、結局また中原街道にもどってきてしまった。こうなったら標識に何度も何度も書いてある港北ニュータウンまでいってみることにした。
横浜市都築区に入る。都築区になってから区内に二本の足で立つのは初めてだ。片足でも初めてだ。あともう少しだと思っていたが、ニュータウンは果てしなく遠かった。勝田橋というところからはるか遠くで光るビルの灯りを目にしたとき、途方に暮れかけたが、気をとりなおして、茫洋とした田舎道を足を引きずりながら歩いた。
茅ヶ崎という地名を見て混乱しかけたが、湘南ではなくニュータウンの中央部の町名だった。まぎらわしい。
なんとか地下鉄の仲町台駅に到着。12.9km。楽しんで長い距離を歩くのはいいが、つまらない道を無駄に歩いてしまった気がする。
駅前の「稲」という名前のトンカツ屋で食事。本店は田園都市線の鷺沼で、油とか肉にこだわった、雑誌にとりあげられるような店らしい。女性客、ファミリー客が多い。ぼくはかろうじて平気だったが、時間帯によっては待たされるようだ。ロースカツ定食を注文。ふれこみ通り、なかなかおいしかった。1300円。
地下鉄で横浜に出る。スタバでスターバックスカードで払おうとしたら、残高が確認できないとかで、カードを返してもらうまでしばし待たされた。とりあえず、精算はできているということで返してもらったが、携帯で残高を確認するとまだ引かれていない。これは、タダ飲みできたかと思ったが、そうは甘くなかった。ホワイトモカは甘かった。

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