カサもなし上着もなし

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昨日の蒸し暑さが嘘のようなうそ寒さ。空はいつ降りだしてもおかしくないような暗い灰色に染まっている。当然のことながら、上着を着てカサを持って出かけるべきなのだが、そのどちらも持たずに出かけるぼくであった。

当座の行き先は床屋。前回、秋の訪れにぬか喜びして「少し長めに」と口走ったせいで、もう後頭部がうっとうしくなってしまった。今日はさっぱりと刈り込んでもらうことにする。

床屋を出てユニクロへ。持たずに出てしまったカサやら上着やらを調達しようとしたが、レジのところに行列ができていたのでやめた。ユニクロ、行列、それぞれ単独なら許せるが、両方重なるといやだ。

本屋に寄ったりもしてたので、電車に乗りついで調布についたのは4時半過ぎだった。ただでさえ昼が短いのに悪天候のせいで街灯がまぶしい時間になりつつあった。幸いにしてまだ雨は降っていなかったので、ちょっとそこまで感覚で歩きはじめる。

旧甲州街道を隣駅の布田までいったあと三鷹通りに入り、裏道へ。野川を渡ってどこか工場を思わせる小学校の脇の道をうねうねいって、中央高速の手前で再び三鷹通りに合流した。話をもどして野川。東京西部を歩くとかなりの確率で野川にぶつかる。いわゆる「はけの道」から成城を通ってニコタマのあたりで多摩川に流れ込んでいる川だ。

話はもどったがその間もぼくは歩き続けていて、深大寺にあたりについた。青渭神社の脇の暗く細い道に入り込む。誰かが缶の中で燃やしている火が暗闇を引き裂いてめらめらとゆらめいていた。美しい。色は赤ではなくオレンジだ。

杏林大学病院から吉祥寺通りに入るともうほんとうに夜が訪れてしまって、しかも先ほどから肌をくすぐるほどの霧雨も降ってきていたので、冒険心を失って、ただただまっすぐ惰性で歩き続けた。吉祥寺まで。8.9km。

食事は定食屋おひつ家で。鶏唐玉子とじトマトソースがけ定食というのを注文した。名前が長いだけあってその通りのものがでてきた。680円。

雨は本降りになったが、めげずにカサをささずに吉祥寺をぶらつく。もうぐっしょり濡れてしまったので、いまさらカサはいらないが上着だけでも買おうと、GAPに入ってみたが、デザイン的には惹かれるものの、さきほどユニクロを物色したばかりで金銭感覚がかなり下方修正させられてしまい、手がでなかった。

タリーズで休憩後、今度は南口の無印良品へ。値段はユニクロとGAPの中間くらいで、まあまあ気にいったジャケットが見つかったので、それとシャツを買った。

井の頭線を新代田で降りたらちょうど大森行きの最終バスがやってきた。

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