19日と27日はどちらも休日出勤のあと、下北沢で食事をして芝居をみるというパターンだった。右目で19日、左目で27日の出来事をみたら微妙に重なり合っていて立体視ができそうだ。
休日の会社は静けさが支配していて、少しだけ好きになれる。新たな雑事ややっかいごとが増えないのがなによりいい。目の前のことをひとつひとつ片づけてゆく。忘れていた秩序。
下北沢に着く。下北沢に到着。二度書いたのは、19日と27日で到着時刻にずれがあるからだ。19日は食事の時間をいれるとほとんどぎりぎり、27日は少し余裕があった。
19日はステーキハウスのカウボーイでハンバーグセット。600円という破格の値段なのはこれだけで、ほかのステーキ類は1000円以上する。もちろんそれでも十分安いのだが、やはりどうしてもハンバーグセット(この店では“HS”と呼ばれる)を注文してしまう。それはそうと、ここはカウボーイスタイルのお姉さんたちがとてもかっこよい。
27日は「桜吹雪が風に舞う」という名前が季節感ぴったりのラーメン屋に入った。とんとろラーメン1000円を注文。店内に桜の木があるわけではないし、桜の花びらも舞っていない。店員の背中に桜吹雪のタトゥーがあるかどうかまではわからない。そんなことはどうでもよくて問題はラーメンの味だ。麺は極細、スープはこってりとんこつ。語彙が貧弱で申し訳ないがとにかくおいしいと思う。
劇場はそれぞれスズナリと本多劇場。終わった時間は27日の方が若干早かったということもあり、19日はまっすぐ帰ったのに対し、27日は三軒茶屋まで歩いた。東急線を乗り継いで帰る。二子玉川のホームからは夜の多摩川。川が、その部分だけ切り取ったように黒くなっている両側に、ちらちらと星のように街の灯りがまたたいて、夜空を見上げているようだった。

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