角を曲がっても自分がほんとうにそこで曲がったのかどうか確信がもてず、あたりの風景はなんだかぼんやりとしていて、はっきり見ようとすればするほど現実感を失ってゆく。やはり、夢の中で散歩しようとしてもちっとも散歩した気になれない。おまけに知らぬ間に左足の小指の付け根が切れていたり、手首に疲労性の痛みがあったりする。ぼくは寝ながらいったい何をしていたのだろう。
というわけで休日出勤は早めに切り上げて、リアルな散歩に繰り出す。しかし、その前に食事だ。渋谷の夢吟坊でかき揚げ丼。相変わらずものすごいボリュームで食べ終わった後に一仕事した気分になる。1029円。
空の色を反射して、街はもう青みがかっている。ホテルとライブハウスがまだらになった猥雑な一角をぬけて松濤の瀟洒な住宅街。白人の子供がすりすりと交通標識にのぼっていって一番上まで届いていた。
富ヶ谷は秋祭り。御輿のそばで座り込んで休憩する一団に料理がふるまわれて、脂っこいにおいがあたりに漂う。小田急線沿いの細い道を抜けて参宮橋。山手線の内側に入って、神宮外苑へ。暗い空を覆う雲に球場のライトがあたって銀色に輝いている。その手前の高い木の群れのぎざぎざのシルエットがくっきりと浮かび上がる。
青山通りをひたすら直進して表参道まで。8.5kmだった。
また渋谷に出る。ブックファーストにいくが、これはというものがなく、今抱えている本を読み終えてから、満を持した状態で買うことにした。
新南口のスタバ。リアルなコーヒーはうまい。

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