安さと早さで早さをとって東神奈川経由で町田に向かう。いや、実際は一駅前の成瀬で降りた。ロータリーのあるのとは反対の出口から出て、商店街沿いに歩いてゆく。すぐに商店が尽きて彩りのない住宅地に入ったので、踏切を渡ることにした。
高ヶ坂という町に入ったと思ったら、その名の通り長い上り坂が待ちかまえていた。上りきってしばらくすると短い橋があって、下の堀割を小田急線が走っていた。町田市街が遠く浮かび上がる。
鶴川街道を横切って向こう側の道に入り込む。ずっと曇っていたのだが、この時間になってかすかに雲の切れ間が出てきて、ぼんやりと太陽の形が浮かび上がり、その方向が西であることがわかった。一応北の多摩市方向を目指しているので適当なところで右折する。
町名が本町田に変わり、鎌倉街道に出た。夕闇が落ちてきたので、冒険心はほどほどに、かなり長い間鎌倉街道についてゆく。やがて左手に薬師池公園を見下ろし、右手には町田リス園が見えてきた。その先の右手のトンネルに心ひかれて道をそれる。さよなら鎌倉街道、また会う日まで。
本格的に暗くなってきたのでナビウォークに頼ることにする。一番近い玉川学園前は戻る方向で気乗りがしなかったので5km弱ある小田急多摩線の黒川を目指すことにする。疲れたら途中でバスに乗ればいいという軽い気持ちだった。
さっき別れを告げた鎌倉街道にまたぶつかる。横切っただけのつもりだったが、鎌倉街道はぼくを追いかけて前方に続いていた。道が二股に分れたので、今度こそ鎌倉街道にさよならして別の道と思ったら、それはさきほど横切った鶴川街道だった。二手に分れて先回りする作戦らしい。
和光学園の前には巨大なJack-O'-lanternの提灯が飾ってあった。学園祭だろうか。昨日も動物の着ぐるみで仮装した子供たちを見かけたし、ここ数年でハロウィンが一気にブレイクしたような気がする。クリスマス、バレンタインに続いて、日本の習俗に(オリジナルとかけ離れた形で)取り入れられるキリスト教由来のお祭りになるかも知れない。
ナビウォークの指示に従いその先で左折する。暗い、暗い道だ。一応街灯はあるものの、間隔が離れすぎて、あまり役立っていない。蛾のようなものが(たぶん蛾のはずだ)頭をかすめて飛んでいき、一瞬心臓が縮み上がった。何度か曲がって、民家と民家の間の雨水だけが通るような路地に案内され、おそるおそる足を踏み出すと犬が大きな声で吠えたててきた。ナビウォークのせいですっかり侵入者だ。
広い道に出たと思ったら、また鶴川街道だった。どうしても離れられないらしい。長い坂が終わったと思うとまた続く。道が不自然に蛇行しているのをみて、ようやく山をひとつ越えているということに気がついた。ナビウォークはU字型の道をショートカットする経路を提案してくる。だが、暗闇に草が生い茂っているだけで、とてもじゃないが道らしきものは見つからない。ナビウォークは無視してU字を描いて進んでゆく。おかしをあげなかったのでいたずらされているのかもしれない。
ようやく高架上の黒川駅が見えたが、ナビウォークはまたしても草むらの中を提案するので、自力でなんとかしようと思ったら、曲がるべき道をまちがえた。戻るのもなんなので、その先の京王相模原線の若葉台まで歩くことにした。13.8km。疲れ切ってしまった。[地図]
電車の中では半分微睡みモード。快速電車に乗って、新宿まで連れていかれる。
ねぎしで食事。新メニューの炭火ハンバーグ定食を注文する。おろしの入った和風ソース、つけあわせはコーン、ブロッコリー、にんじんなど。それなりにおいしいが、ハンバーグならハンバーグ専門の店で食べた方がいいような気がした。1000円。


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