井の頭線で一番なじみのない駅富士見ヶ丘から歩き始める。駅前に斎場を作ろうとする業者と地元の人たちがもめている問題はまだ決着がついていないようだ。ここなら斎場を作っても大丈夫なんて思わせてしまうところにも問題がないとはいえなくて、駅前に斎場を作ることがいかに非常識かを思い知らせるようにしっかり街作りをしていく必要もあるような気がする。
中央道をくぐって沈みゆく太陽を追いかける。木の公園から千歳烏山。京王線の線路沿いに踏切をいくつか見送る。レストランの前にお辞儀をしてポットとカップを差し出すボーイの人形がある。ボーイといっても頭ははげあがって、額や口元に皺が刻み込まれて、かなりのベテランだ。この店の主人に似せたのだろうか。足元には「わたしにさわらないでください」と書いてある。
そこだけ道路が低くなって線路の下をくぐれるようになっているところに物珍しさから引き込まれ、ようやく南側にでた。世田谷のはずれ給田の街。六所神社という村の鎮守という感じの神社がある。世田谷区と調布市の境界線上をふらふら進んでゆくと、巨大な壁のようなNTTの社宅、さらに成城の街に入ってゆく。
夕暮れがいっぱいに広がった成城学園前駅に到着するが、もう少し延長。駅の反対側に出て、世田谷通り、水道道路を通って祖師ヶ谷大蔵まで。9.7kmだった。[地図]
下北沢に出た。おしゃれなラーメン屋ラーメンあさので食事。あさの旬菜ラーメンとスープ茶漬けにするための麦ご飯を注文した。ラーメンはあっさりした塩味のスープに水菜とチャーシューが入っている。細くてこしのある麺がおいしい。大量に入っているスープをご飯の茶碗に注いで茶漬けにする。なかなかおつなものだ。900円。
スタバへ。階段の近くの席では紙にたくさんの文字や数字を書いて中年の女性が若い女性によく通る声で説明していた。占いだ。何をやってもうまくいくなんていっている。ひとつおいて隣の席のスキンヘッドの白人男性にジーン・セバーグのような短髪の女性が合流し、耳慣れない不思議な響きの言葉が飛び交う。たぶん北欧系の言葉のような気がする。斜め前では大阪弁で会話する若い男たち。東京の片隅でさまざまな響きが混じり合う。
バスは休日ダイアだった。しばらくコンビニで待ったあとに来たバスはがらがら。響きだけ残して人々は故郷へと旅立ってしまったらしい。


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