多摩の都

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P1000644 柔らかに降りそそいでいた日射しはいつの間にか厚い雲にかき消されていて、肌寒い灰色をまとった立川から歩き始める。

北口のコンコース。混雑しているエスカレータで地上に降りて、立川通りを進む。郊外の駅だと、少し離れればにぎわいと華やぎは距離の二乗に反比例して減衰してゆくのだけど、さすが立川は多摩の都、かなり長いこと続いていた。

自衛隊の駐屯地の塀沿いに進んで、けやき台団地。郊外の団地の風景はけっこう好きだったりする。自分が住みたいとまでは思わないが。

玉川上水にぶつかったので、しばし上水沿いの小道の朽ちた葉をふみしめる。歩いても歩いても風景はほとんど変化せず、周期的に民家と林と学校を繰り返す。金剛山歌劇団というのがあったので、喜び組がいたりするのかと思ったが、そこから出てきたのはジーンズとダウンジャケットというごくふつうの目立たない服を着た女性だった。

国分寺を目指していったん南に折れるが、気が変わって新小平までいくことにする。かなり無駄な遠回りをしてしまった。再び上水にぶつかって、今度は橋を渡る。津田塾大学を越えると青梅街道。武蔵野線新小平の駅は青梅街道に面していた。10.5km。[地図]

長いトンネルから一時的に外に顔を出したところに新小平の駅はある。武蔵野線の電車に乗り込むとすぐにトンネルの中に吸い込まれた。次の駅の西国分寺で下車して中央線で吉祥寺にでることにする。

伊勢丹地下レストラン街へ。いぜんあった店がつぶれて空き家になっていたり、休日なのに早々と店じまいしている店が多い。人通りも閑散としている。そんななか気をはいている洋食屋ラスプールへ。ハンバーグのホットグランというのを注文。小さな皿一杯にハンバーグが入って、それにチリ風味のソースとパン粉をかけてオーブンで焼いたような料理だ。辛いですよといわれたが、それほどでもなかった。1050円。

三越のタリーズへ。三越は閉店するらしいが跡地は何になるのだろう。ヨドバシかビックカメラができるとうれしい。

啓文堂書店で、コンラッド『闇の奥』とロナルド・ドーア『働くということ』を買う。のんびりしていたらバスの時間がぎりぎりになってしまった。

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