酒知肉倫

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今日は29日で肉の日なので、唐突に思いついた今日のテーマは「酒知肉倫」。適度に酒を楽しんで憂いの気分だけうっちゃり、さまざまな物事を知りたいという好奇心を持ち続け、肉を喰らう。肉には比喩がこめられていて、つまり獣を屠って生きている人間という存在をまるごと許容しましょうよということだ。そして人の道からはずれない。人の道というのは人の数だけあるのだけど、それはひとつの巨大な道でもあるのだ。

電車の中で前に座っていた女性の後ろの髪の束が何かに引っ張られているようにぴんと立っていた。その髪の方向が指し示すのはたぶん新橋。新橋から歩き始めた。

首都高沿いの道を通って有楽町方面へ。この間会社の帰りにおそらくはじめて歩いたような気がするが、店が多くて気持ちのいい通りだ。銀座コリドー通りという名前がついている。泰明小学校の脇の路地をぬけると数寄屋橋。目の前には晴海通りが広がる。散歩を始める前は、この道が銀座通りだと思っていた。晴海通り沿いにまっすぐ進むと勝鬨橋。さらに直進し動く歩道で運河を越えるとトリトンスクエアが控えている。空がどこまでも青い。

春海橋を渡ると江東区。越中島から富岡八幡、深川不動。首都高沿いの道で、父親と自転車に乗った子供がパンダのぬいぐるみを落としたので拾ってあげた。子供はどうでもいいが、パンダが気になったのだ。「酒知肉倫」の「倫」達成。

隅田川大橋には雄大な薄暮の風景をとらえようとカメラマンが結集していた。みんな三脚を構え、一眼レフの立派なカメラをおいている。コンパクトなデジカメでぼくも仲間に加わってみたが、寝ぼけた写真にしかならない。

水天宮前で散歩は終わり。8.6kmだった。[地図]

神保町に出る。何気なく三省堂をのぞいたら、村上春樹翻訳ライブラリーという村上春樹が翻訳した海外小説のシリーズがでていたので、『バースデイ・ストーリーズ』という誕生日の話ばかりをあつめた巻を買った。これで「知」を達成。

毎月11日と29日には50グラム増量セールをやっている(いい肉ということらしい)ザ・ハンバーグに入ろうと思ったが、満席だった。ふだんがらがらなのにどういうことだろう。たかだか50グラムで満席になるとは思えない。雑誌かテレビにとりあげられたのだろうか。仕方なく牛角食堂へ。こちらも混んでいたがどうにか片隅にもぐり込む。メニューが一新されていた。昔より焼肉屋らしくなったような気がする。ハラミ&ピートロ定食を注文。790円。「肉」も達成だ。

スタバも混んでいたが、窓際の席を確保して、下の信号を渡る人の顔をながめる。

有楽町のビックカメラでギネスビールとシェリーを買って、「酒知肉倫」がすべて揃う。世はすべてこともなし。

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