台風が通り過ぎて、ひとときのインディアン・サマー。久しぶりの太陽が、くっきりと光と影を分かつ。
目白台は文京区だが、ひらがなでめじろ台と記すと、一挙に八王子市内までワープする。京王線の駅前にコロニーのようにへばりついた商店街を吹き散らすとのっぺりと一様な住宅街が広がる。北のJR中央線の方にいくつもりが、京王線の線路近くまでまいもどってしまった。
紆余曲折の末中央線西八王子駅にたどりつく。八王子駅をはさんで反対側、都心に近い豊田駅や日野駅よりにぎわっている印象だ。そこから今日の一応の目的地八王子市役所を目指す。最寄駅は西八王子だが、1kmくらい離れていて、ちょっと好奇心をそそる立地条件なのだ。
目の前でみたらごくふつうの市役所らしい市役所の建物だったが、少年の腕に鳥が何羽も融合している彫刻が目をひいた。これと同じ(まったく同じかどうかはわからないが)彫刻が世田谷美術館の前にもあるのだが、そちらは合法的にはあまり近くまで寄ることのできないロケーションになっている。もっけの幸いと、八王子バージョンをカメラに収めたのだった。
それにしても八王子の街はかなり郊外に位置するにもかかわらず、全然田舎くささを感じさせないのはすごいことだ。すっかり暮れた八王子の街を惜しみながら歩き通す。BGMは八王子出身のユーミンだ。
吉祥寺に向かう。そのままやりすごしてしまうのが惜しいような夜だった。バスの窓を流れていく手つかずの夜をなすすべもなく見送った。


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