春めく陽気の中に、埃っぽい風が吹き上げて、心許せない肌寒さがわだかまっていた。
中野から北に進もうか南に進もうか逡巡した挙句というほど逡巡はしなくて、北に進むのがいつの間にか規定事実になっていた。中途半端な郊外。都心に比べると風景の中の情報の密度が圧倒的に希薄で、心楽しまず。
石神井川沿いの桜は半分以上つぼみ混じりで、たらこのふりかけをまぶしたようだった。
有楽町線の平和台で散歩が終わる。乗った電車は新線池袋行きで、今はまだ何のためにあるのかよくわからない路線だけど、6月には副都心線として渋谷までつながって大動脈になるはずだ。
丸の内線で東京駅に出て、あれやこれや。


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