オー、チェリー

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東京は桜が満開だとはいうが、この目でみる一本一本の桜の木は、すでに散り始めて葉桜になっているものや、まだつぼみが多いものがあったりして、それぞれの速度で春を歩んでいるのだった。

仮にぼくが桜嫌いの遺伝子工学のエキスパートだったら、桜が通年咲くようにして桜の季節感を抹消しようとするだろうけど、あいにく遺伝子工学とは無縁だし、桜は好きでも嫌いでもないのだった。といいながら、つい桜の写真を撮ってしまうのだけど、撮れるのは既視感あふれる平凡なショットで、ちょっと山っ気をだすと失敗写真になってしまう。

品川駅から歩き始める。御殿山から目黒川沿いの低地におりる斜面にある公園は満開の桜に彩られていた。住宅地の中にあるので花見をするような雰囲気でもなかったのだが、5,6人の一組だけが階段の踊り場で静かに宴をおこなっていた。

大崎の居木神社の境内には「礼儀 神様に一礼しましょう」などという立て看板が掲げられていて、地元の人とおぼしき人たちが律儀に鳥居の前や本殿の前で深々と礼をしていることに驚かされる。そこから久しぶりに戸越銀座、武蔵小山商店街PALMという長くて賑やかな商店街をうかがう。商店街巡礼を終えて都心方向に向かうつもりだった。

ふだんは気がつかないが、この季節桜並木は道しるべになって、いくら知らない桜の後をついていってはいけませんといわれても、つい導かれるようにぼくは都心ではなく学芸大学方面に向かってしまった。そして薄暮の中転々と浮かび上がる薄桃色を視界の隅にとどめながら、三軒茶屋まで歩いたのだった。しめくくりは目の前に忽然とそびえるキャロットタワー。

天気
曇り
散歩
品川駅~戸越銀座~武蔵小山~円融寺~学芸大学~三軒茶屋駅(12.3km)-[地図]
写真
2/16
飲み食い
サブウェイ(三軒茶屋):アボガド&厚切りベーコンサンド、カフェオレ-660円

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