forest=fortress

| コメント(0)

IMGP2376

「郵便局にあやうくカメラを忘れるところだった」という文は、つまり結局忘れずにすんだということを意味している。

京急の快特は、車窓の風景がすべるように移動して文字通り快いのだが、それも横浜までで、その先はカーブが増えて徐行がちになる。

降りたのは新潮文庫でも岩波文庫でなく金沢文庫。鎌倉時代北条実時という人がこの近くに貴重な書物を蒐集・保管していたのだ。今は横浜市だがどちらかといえば鎌倉の影響の方が強い街だ。というわけで鎌倉方面に歩こうと思っていたが、下調べしてこなかったので、どちらに歩けばいいのか皆目見当がつかない。たぶん西だろうと見当をつけて、太陽が沈む方向につま先を向けた。

あまりに退屈な街並に即座に食傷してげっぷが出る。せめて花でも撮るかと見渡せば、ツツジの花はしなびたたくわんのようになっていて、代わって小振りなサツキの花が街路を彩っていた。

最近マクロ撮影が失敗続きなのはなぜだろうと考えてみたら、風景をとるときのようにシャッターを半押ししていったんピントをおいてから移動させるのが悪いということに気がついた。当然の話だが、すっかり癖になって身体に染みついてしまっていたのだ。

無駄に緑と起伏が多い。高台にのぼると静けさと地価は上昇するが道の選択肢は逆に減ってゆく。今見えている向かいの丘のあの場所にいこうと思っても、夢の中の迷宮に迷い込んだかのようになかなかたどりつけない。まるで要塞のようにぼくのようなあやしい人間の進入を阻んでいるのだ。

盆地におりて、今まで歩いていた場所をみるとその下は急峻な崖になっていた。岩肌の一部が不自然にでこぼこしているのは、白山道磨崖仏という仏像だそうだ。かなり巨大なものだが、風化しきってもう何が何だかわからなくなっている。人間の技芸とその後に加えられた自然の荒々しいタッチ。ちょっと感慨にうたれていたら、荒んだ顔つきの猫がやってきてこちらをみている。表情とはうらはらに人慣れした猫なのだろうか。残念だけど、君が待っているのはぼくではないんだよ。もう会うことはないだろうけど、元気で。

結局鎌倉にはたどりつけず京急逗子線の六浦で散歩を終える。

一気に川崎まで出てしまう。

天気
晴れのち曇り
散歩
金沢文庫駅~六浦駅(7.4km)-[地図]
写真
3/11
飲み食い
家族亭(川崎アゼリア):旬菜天せいろ-950円
タリーズ(川崎):黒ごま豆乳ラテ-490円

コメントする