公認スポンサーのロゴマークのように、二日とも雨マークがついていた今週末だが、何と二日ともあまり雨に悩まされることなく散歩ができてしまった。そのせっかくの幸運をあまり生かしきれなかったような気がするのは、まあいつものことだ。
京王線の高幡不動駅におりたったのはもう4時近かった。今まで上から下に降っていた雨が今度は下から上に蒸気となってたちのぼって蒸し暑いことこの上ない。北口駅前は特急停車駅と思えなくて、前置きなしにいきなり緑豊かな郊外空間に包まれた。浅川を渡り、蛇行する側溝沿いの低地を進むが、左手にそびえ立つような急峻な階段をみつけたので、のぼってみた。
踊り場には鳥の死体。猛禽類の雛だろうか。ハエたちの社交場になっていた。カラスも残さず全部食べればいいのに。
登り詰めてみると、道の中央にグリーンベルトが設置され、瀟洒な住宅が建ち並ぶ、まるっきり別世界で、今まで隠れていた太陽までが別人のような顔をしてあたりを照らしている。一瞬ほんとうに目がくらんだ。
甲州街道に出た。そのあたりに多いものといえば大企業の工場で、日野自動車、富士電機、東芝など名前をあげればきりがないくらいだけど、その中でもコニカミノルタの存在感を強く感じた。カメラから撤退して縁遠くなってしまったからなおさらかもしれない。
そうしたら、カメラの電池がなくなった。前回充電してからまだひと月しかたっていないのだが、消耗するペースが速くなっている気がする。ともあれ、ふぉとぐらふぁーとしての看板をおろして、うぉーかーに専念する。
八王子にたどりついた。路上に寝そべる白髪交じりの男。割れてないサングラスをかけ、白いシャツに汚れはなく、ジーンズも真新しい。今まさに転落し始めたところかもしれない。今日の空は低い。
八王子は好きな街だが、これから蒲田まで帰ることをかんがえると、その距離の遙かさに気が遠くなって、光年という単位を使いたくなる。
渋谷からのった山手線で、前の席に座っていた男女が大きな声で言い合いをしていた。言い合いといっても、男が一方的に、女がゲームの途中でルールを変えたことに立腹しているらしい。ゲームの思想としてありえないそうだ。男女間の口論の常として、女の反論(よく聞き取れなかった)によって、男は、まあそれはそうだけど、と局地戦に追い込まれ、だんだん口数が少なくなっていった。


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