日曜なのに雨はフルタイム勤務で、雨音はまるできりのない愚痴のようだった。出かけたのは、ちょうど雨が遅いランチタイム休憩をとっていたときで、このまま天気がもつのかどうか、ぼくは困難な判断を求められた。
結局、今年の雨の粘着質な性格を見越して、六本木ヒルズの森美術館にいくことにする。その読みは大当たりで、六本木でぼくを出迎えたのは大粒の雨だった。
耳をつんとさせながらエレベータで52F。そしてエスカレータで53Fにのぼり「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」をみる。ターナー賞というのは50歳以下のイギリスで活躍するアーティストに与えられる賞で、1984年から1990年をのぞいて毎年実施されている。今回見たのはその歩みを振り返る展覧会で、受賞作や候補作などが展示されているのだけど、牛の親子をそれぞれ真っ二つに切り裂いてホルマリン漬けにした作品など、確かに衝撃的だったが、これで牛丼作れば親子丼だなんて思ったりして、いまひとつおもしろいと思える作品にめぐりあえなかったのだった。
再び52Fにおりて東京シティビュー。実は心情的には美術館より雨に烟る東京を撮る方がメインだったりしたのだが、青白い光の中に足を踏み入れると、窓は白い帳に閉ざされていた。一瞬カーテンかと思ったが、一面の霧に覆われているのだった。眼下に広がっているはずの街並は、ときおり蜃気楼のように垣間見えるだけで、カメラを向けても写るのはぼくの途方に暮れた姿だけだった。ある意味非日常的な光景だが、それを納得するためには、ふだんはここから東京の街を見下ろすことができるという説明が必要で、そんなまわりくどい説明をしてくれる人は誰もいなかった。
見えるはずなのに見えなかった下界におりる。六本木、日比谷では激しく降っていた雨が、秋葉原ではあがっていた。
- 天気
- 雨
- イベント
- 森美術館(六本木ヒルズ):「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」-1500円
- 写真
- 4/12
- 飲み食い
- 家族亭(日比谷シャンテ):鴨つけせいろ-900円
- スターバックス(日比谷):カフェモカ-460円


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