Yet Another Rainy Sunday...昨日と双子のような小雨まじりの天気だ。
記録上埼玉県さいたま市を歩いたことは一度だけあるのだが、実はそれは市の境界線をかすめただけの誤差のようなもので、このあたりでちゃんとさいたま市に足を踏み入れておいた方がいいかもしれない。そんなことを考えて、乗っていた電車の終点南浦和で下車する。ホームは制服姿の女子中学生で埋め尽くされていた。
武蔵野線と京浜東北線の乗換駅だが、乗り換える人の流れは駅の外までは飛び出していない。比較的落ち着いた東口駅前からすすけたロードサイドを蕨方向に向けて歩き始めるが、直感が働きガードをくぐってすぐに西側にぬけた。西側は閑静な住宅街が広がっている。
立地条件からそれなりに偏差値の高さを感じさせる蕨高校。高い塀越しに野太いサックスの演奏が響いてきた。どんどん近づいてフォルテッシモに達したとき柵の間から演奏する華奢な少女の姿が目に入った。ほとんど身長の三分の二くらいある楽器をかかえて練習をしていた。数十年前ならそのアンバランスな姿をみて恋に落ちていたかもしれない。アハ。
蕨駅前からのびる蕨中央商店街は商店街としての体裁をかろうじて保ったままどんどん続いてやがて旧中山道に合流する。そのあたりに昔の蕨宿があったのだ。地方では最近駅前がさびれてロードサイドが栄えているといわれているが、考えてみるとその前はロードサイドの宿場町が栄えていて、それが鉄道の開通とともに駅前に賑わいを奪われ、それが再度奪い返されているというだけの話かもしれない。
ところで、平板な地形を覆い尽くすように町家が続く埼玉のこのあたりの風景はとても散歩向きだと思う。退屈さと楽しさをわける指標がなんなのかこれだけあちこち歩いてもまだわからない。
雨は降ったりやんだりのサインカーブを描いてきたが、蕨駅に近づいたあたりから、曲線全体が底上げされて、強く降ったり弱く降ったりになり、やがて、カサの下にまで進入してくるようになった。終息モードに入って、なんとか埼京線の戸田公園にたどりつく。
迷った末に渋谷まで出てしまった。こちらはこちらのリズムで雨が降っている。


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