一気に寒くなった。一夜にして晩夏から初冬へ移行したような体感気温の変化だ。空は昨日に続いて崩壊寸前の天井みたいに重苦しく垂れ下がってきているが、幸い雨漏りはしていない。
横浜、石川町。東京を歩いていると自分が歩いているコースを脳内でほぼ地図にマッピングできるが、横浜はいくら歩いてもそれができない。それなら毎回うきうきできそうなものだが、どういうわけか同じ場所に引き寄せられてしまって一向に散歩が広がらないのだ。
今日もそんな磁場の一つ中村橋に近づきつつあることを察知して、事前に流れを変えた。遠くからは高架線みたいにみえる横浜橋商店街のアーケードを突っ切り、次に京浜急行のほんとうの高架下をくぐる。
その向こうに待ち構えていたのはぼくの散歩史上一二を争う急な上り坂だった。登山みたいに、足を開き、ストライドを狭くして、一歩一歩のぼってゆく。寒いのにうっすら汗をかいた。さっきまで歩いていた平地の風景が眼下にパノラマとして広がる。やがて、まわりに寺が増えてきた。寺町だ。それは、以前、地図で見かけて気になっていた久保山墓地だったのだ。結構横浜の中心部に近いのだが、今までたどりつけていなかった。まったく意識していなかったが、ひとつ課題をクリアしたような気がする。
見知らぬ街からいきなり見覚えのある保土ヶ谷駅あたりに出た。距離は歩けていないが、いい加減寒くて風邪をひきそうだったので、あがることにした[石川町駅〜久保山墓地〜保土ヶ谷駅(6.6km)[地図]]。
歩いている間にカメラに身体がぶつかって設定がいろいろ変更されていた。モノクロになっていたりとか、ブラケット撮影モードになっていたりとか、ストロボの露出設定が変えられていたりとか。そのどれひとつとっても自力でもとに戻すことができない。なんてこった。それでなくても最近写真は絶不調。今度天気がいい日にがんばろう。
横浜に出た。寒かったので暖かいラーメンが食べたくなった。札幌やでバターラーメン720円。もういい歳だろう店員のひとり(たぶん日本人じゃなかったんだろう)が、リーダー格の店員の言葉に、萎縮したようなミニマルな応答をしているのが気になっていたが、あとからその理由がわかった。前者が客の人数を復唱する言葉が聞こえたとか聞こえないとかつまらないことで、後者がどなりつけたのだ。客の前ということに後から気づいたのだろう。とってつけたような笑顔を浮かべて、客に対して、気にしないでくださいみたいな感じで弁解していたが、なんかその笑顔がとても気持ち悪かったな。
あおい書房でコーマック・マッカーシー『ザ・ロード』-1890円、タワーレコードで Neville Marriner/Academy of St. Martin in the Field, Pf: Andrei Gabrilov "Bach: Keyboard Concertos" - 1775円を買った。 スタバでカプチーノを飲んでもう一段身体を温める。

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