オバマや季節外れの嵐やその他いろいろであわただしかった一週間が終わり、ようやく週末がやってきた。ときおり日射しがのぞいていたのに、出かける頃にはまた陰鬱な雲が空を覆っていた。上着とカサをもっていくかどうか一人仕分け会議。結論は両方とも不要。そしてそれは正解だった。
池袋で芝居をみることになっているので、田端から歩き始める。いったん西日暮里方向に進んで、あたりの落ち着いた佇まいに、田端文士村と呼ばれていた頃に思いをはせたが、ぐるりと一周してスタート地点のそばにもどってきてしまい、気を取り直して、駒込方向に歩き出す。
山手線の内外を微妙な距離をとりながら池袋に向けて北上してゆく。巣鴨をすぎて大塚駅に近づいたあたりで、このままでは池袋に早く着きすぎてしまうが、あの街だと時間をうまくつぶせそうにないな、などと考えていたら、ものの見事に180度方向感覚がずれてしまった。
北上していつのまにか巣鴨地蔵通りにでていた。もとの経路に復帰するなら、ここから西に進めばよかったのだが、もともと方向感覚を失ってここにいるわけだから、そういう当然のこともすぐには思いつかず、いったん地蔵通り沿いに巣鴨駅に戻って仕切り直すことにした。地蔵通りは何かの市の日にあたるのかいくつか食べ物の露店が出ていた。日はとっぷりと暮れ、売れ残った材料をみながら、店じまいのしたくをはじめるかどうか迷うような時間帯だった。
巣鴨駅を通り過ぎ、今度は山手線の内側へ。丸ノ内線の新大塚駅あたりで春日通りに合流して、そのあとは一路池袋を目指す。
池袋東口はすぐそこだったが、迂回して劇場のある西口に直接アプローチすることにした。山手線の跨線橋を渡って、通りの名前が春日通りから川越街道に変わった。真下を走る東武東上線の線路の向こうにそびえる高層マンションの灯り。ようやく雲が切れて、濃紺の空の地肌とのまだら模様を背景に浮かび上がる清掃工場の煙突。
このあたりにしては奇跡的にいかがわしさの成分が低い平和通りという商店街を通り抜けて池袋西口到着。[田端駅〜巣鴨駅〜地蔵通り〜巣鴨駅〜新大塚駅〜池袋駅(11.7km)[地図]]。
ちょうどいいくらいの時間だった。大戸屋でばくだん丼750円[なぜばくだんなのかはよくわからないが、マグロ、納豆、とろろ、オクラが入った丼。ここはほんとうに何でもおいしい]を食べてから劇場へ。


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